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#11【いま沼にいます】1-2 セラムン好きにこそ見てほしい女子バスケ(後編)
セーラームーンと女子バスケの共通点
セーラームーンと女子バスケットボールには外形的にわかりやすい共通点があります。
メンバーが5人(セーラームーンでは初期メンバーが5人)
ポジションごとに異なる役割があること
背が高い女性がいること(セーラージュピター/バスケではセンター)
何より、どのチームのどの選手もみんなかわいいかっこいい尊い!(セーラー戦士もみんな尊い!「セーラームーンS」では外部太陽系三戦士は敵かと思いきや、彼らの行動はみんな世界を救うためだったと判明してムーンたちと和解し、ムーンがスーパーセーラームーンになります。次回予告で三石琴乃さんが吹き込んだ「タリスマンなんかなくたって、世界は救える!私が救って、みせるから!」はかっこよかったなあ……。)
……失礼しました。後半ちょっとセーラームーン好きが出すぎました。
安心してください!「セーラームーン好きにこそ見てほしい!」と言うからにはもちろん、女子バスケの魅力はそれだけでは終わりません。
コンタクトスポーツの激しさ
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バスケットボールはコンタクトスポーツであり、体で押し合ったり、あえてぶつかってシュートのためのスペースを確保するなど選手同士の接触が前提となります。女子バスケでは男子のようなダンクシュートこそ見られませんが、それでも選手同士がぶつかるときはもはや交通事故のような衝撃。女性によるタフな試合ぶりは、セーラームーンにおける、戦闘を辞さない激しさに通じるものがあります。あわやという瞬間を救う大きな選手のブロックショットや、小柄な選手が大きな選手相手に突っ込んでいくドリブルは、それはもう大変にカッコイイ!!
また、当然、トッププレイヤーたちはバスケのテクニックも一流です。ポイントガードなら相手を抜くドリブル技術、フェイク技術、スティール技術、センターならリバウンド技術、シューターなら苦しい体勢からでも決めきるシュート技術……シロートくらたでも一目見てそれとわかるくらいのすごさ。
すごい特殊技を持っている、強い、戦う女性、これはもうセーラー戦士と言ってよいでしょう!よいかな?よいですよね!
多様なバックグラウンドの選手がいる
身長・体重、国籍、出身地、出身校など多様なバックグラウンドを持った選手がいて、キャラクターも個々に全く異なるため、「私の推し」が見つけやすいこともセーラームーンに似ています。
そうして見つけた「私の推し」が引退してしまっても、そのころには選手同士の関係性がわかってきて次の推しを見つけやすく、長く応援し続けられるのも、何シリーズも続いたセーラームーンとの共通点だとくらたは感じています。
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左から山本麻衣選手、シラ ソハナ ファトー ジャ選手、川井麻衣選手、安間志織選手。
知れば知るほど 関係性萌え
セーラームーンでは、「レイちゃんがうさぎに対していつもは冷たいのにいざというときは守ってくれるのが好き!」「ウラネプ(ウラヌスとネプチューン)萌え!」といった「関係性萌え」の楽しみ方があることはよく知られています。同様の楽しみ方はアイドルファンの皆様にもあるそうですね(前回の記事で紹介したライムスター宇多丸さんのラジオからの情報)。
女子バスケも全く同じ。チーム内の関係性はもちろん、日本代表活動や、出身校、移籍などにより、現在所属するチームの域を超えた関係性が豊富にあります。かつて同じチームだった選手同士が試合で再会する場面は、ファンがグッとくるシーンでもあります。
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吉田選手は2006年から2020年までエネオスに在籍、渡嘉敷選手とともに黄金時代を支えた。
I can't stop this feeling!
これは男子女子共通してバスケ全般に言えることですが、そもそも広いコートのあの小さなかごにボールが入る、これを映像としてみるだけで快感です。アップの際に選手がシュート練習するときなど、ディフェンスがいないので面白いように入ります。早めに会場に入ってこの練習を眺めているだけで、心の澱が洗い流されていく心地がします。
また、バスケはとても速い展開のスポーツです。うっかり目を離したすきにシュート入ってた!みたいなことはいくらでもあります。
さらに、たいていの場合は、どんなチームでも選手でも、シュートが入らない時間帯が必ずあります。「その苦しい時間をいかに耐えてシュートを打ち続けるかが大切」と女子バスケ界のレジェンド・大神雄子さんが試合の解説でおっしゃっていました。推しのチームでそういう時間を迎えた時、くらたは一ファンとして一緒に苦しく思うとともに、「毎日練習しているトップアスリートでも苦しい時間帯があるのだから、わたしごときが仕事で苦しむのなんて当たり前だ。」と自戒し、ヘッドダウンせずに果敢にシュートを打っていく選手の姿に、「私も明日も頑張ろう」と思えるのでした。
このように、1試合90分ほどを見ている間に、いいときも悪いときも交差して目まぐるしく展開し、激しく心が揺さぶられ励まされ、「応援したい!」という気持ちが湧き上がってくるのを止められないのです。
男子バスケとの違いって?
くらたは男子の試合はあまり見たことがないのですが、バスケ経験者の先輩(男性)が男子も女子も観戦するというので話を聞いたところ、「男子と女子はまた別の楽しみ方という感じ。自分は、男子はダンクシュートなどの迫力あるプレイ、女子は巧みなパスワークが見どころだと思っている」とのことでした。
確かに、上の写真で紹介したアイシンウィングス・吉田亜沙美選手がかつてエネオスサンフラワーズに在籍していたとき、吉田選手から渡嘉敷来夢選手へ、ノールックどころかほとんど魔法のようなパスが通って会場全体がどよめくのを何度か目撃しました(こういうところで「ほとんど魔法のような」とかいう解像度の低さなのがシロートの証)。吉田選手が現役復帰した現在、もしもう一度見られるならあのプレイが見たいです。日本代表戦かオールスターかな??
週末はヒロインに会いに行こう!
現在はわかりませんが、SISHAMOさんの『明日も』が富士通レッドウェーブのオフェンス曲だった時期がありました。
『明日も』は、今を生きる人全員を励ます名曲ですよね。
月火水木金働いた ダメでも 毎日頑張るしかなくて
だけど金曜日が終われば大丈夫 週末は僕のヒーローに会いに行く
(中略)
良いことばかりじゃないからさ 痛くて泣きたい時もある
そんな時にいつも 誰よりも早く立ち上がるヒーローに会いたくて
富士通の司令塔(ポイントガード)といえば、2020年東京オリンピックでベスト5に選出された町田瑠唯選手。ボーイッシュでシャイな超人気者です。2020年東京オリンピック後のインタビューで、対戦相手の選手、多くは町田選手より大きな選手に踏まれてしまうため、会期中は足の親指の爪が常に死んでいた、と話しているのを見ました。
町田選手がボールを受けて走り出すとき、「良いことばかりじゃないからさ」とこの曲のサビが流れると、こみあげてくるものがあります。不利な時でも、体のどこかが痛んでも、接触して転がっても、差し出された仲間の手を取って、誰よりも早く立ち上がって走り出す。まさに戦うヒロイン。
(実際は、転んだ選手に手を差し伸べるのは敵味方関係ないです。ためらいなくシュっと手を差し伸べます。そういう場面を見るのも好きです。)
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トヨタ自動車アンテロープス・川井麻衣選手、富士通レッドウェーブ・町田瑠唯選手。
女子バスケのシーズンは冬、現在シーズン中です。
チケットは会場や対戦カードにもよりますが、自由席で2,500円くらいから。
現在は、パリオリンピック出場をかけた日本代表戦のため、リーグは一時お休みしていますが、2月下旬からまた再開されます。日本各地で試合が予定されていますので、ぜひぜひお近くの会場で観戦してみてください☆
なんと、検索してみたら、富士通レッドウェーブはチームでnoteを開設していらっしゃるのですね!選手ごとの記事が充実していて読み応えあります。
インスタやTiktokは多くのチームが開設していますが、テキストメインのコンテンツにこんなに力を入れているとはびっくりしました。
くらたの推しはトヨタ自動車アンテロープス(愛称:アンテ)なので、アンテにチーム帯同して取材して文章書く仕事の募集があったらぜひ受けたい!
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