ベタな京都観光

いよいよこの日記で初めて想いを綴ってから99日目になる。
明日のそれを持って記念すべき100回目。
99日前「離群索居」苦しみの真っ只中にいる時に書き出した日記。
その時はこれからの道は「草行露宿」になるだろうと思っていた。そうならないように心の準備をしていた。
だからこそなのか、それとも単なる杞憂だったのか、わからないが、毎日をそれなりに楽しめていると思う。
これから先のことはどうなっていくかは、よくわからない。
こうしてドンドン予定が詰まって忙しくする日々が続くのか、それとも落ち着いて平凡で刺激のない日々になっていくのか。
仕事の流れからして会社で大忙しになることは余程の緊急事態にならない限りはないだろう。
逆に大忙しのプライベートはその状態が当面続いていくだろうと思っていた。
ただ大阪の「まん延防止等重点措置」によりスケジュールが延期になったり変更になったりはし始めている。
特に今日は本当は少し不謹慎ながらも当初は天満あたりで「花見」を予定していた。さすがに「花見」禁止となったので、人数を絞って昼呑みに予定を変更。さらに「まん防」が出たため、それも中止にした。
それでも代替のスケジュールが即座に入ったのでスケジュールなしということではないが、元々は本当にお久しぶりです！的な再会予定がなくなったのは寂しい限りだ。
またそれとは別に、特に楽しみにしていたのが「阪神甲子園球場」での野球観戦だったが、年間予約席購入者以外の一般発売は当面見送られることになったので、勝手に予定していたスケジュールは飛んでしまった。

そんな中、一昨日の金曜から一泊で東京から客人が来たので、初アテンドにて極めてベタな「京都観光」をすることになった。
金曜は午後休という体を取り14時過ぎに退社。
まずは一人で久しぶりに東本願寺へ。

そういえば私の家は「東本願寺」いわゆる「お東さん」によってご先祖さまに供養をしている。

その後、客人と落ち合い、先般イベントで行った七条河原町の「Kaikado Cafe」へ。建物は登録有形文化財である。
そしてこれらを食べてみたかった。

このチーズケーキ、めちゃめちゃ旨いし、さらにこの水出しコーヒーも香りが最高。あとで調べたら伝説の「中川ワニ珈琲」ものらしい。ここは会社からも歩いても20分程度なので、また近いうちに珈琲豆を買いに来ようと思う。
そこからテクテクとそれなりに歩いてあの「六波羅蜜寺」の目の前を通った。

「六波羅」は平家の時代から武家の拠点であったがもともとはこの近辺が葬地であったことから王家や公家からはまだまだ武家を見る目が伺えるように私は思える。
おそらく私の勝手な想像だが政権を担うようになった平清盛の拠点であったため京の都における武家の聖地？のようなものになったのではと思う。その後、鎌倉幕府ができたのちには「六波羅」探題というものが置かれたりしているのもその証左では。
室町幕府ができてからはそういうものではなくなったとは思われるが、その「六波羅」という言葉には私には古代から中世にかけて非常に意味のあるずっしりした響きのあるものであったように感じるのである。
そして「八坂の塔」、

産寧坂を登りきって「清水寺」へ。

約1時間ほど黄昏時を経て夜の帳が降りるのを待つ。

何度も何度もこの「清水寺」には来たが、夜に来るのは初めてである。
京都の盆地がよく見える。
あの小さな盆地の中で断続的ではあるが日本の歴史が動かされ、今に至るまで、我々の生活様式等に影響を与えてきたのだと思うと感慨深いものがある。
さりとて今は、言葉を選ばずに言うと、単に「観光都市」であり、あの盆地内で決まることが日本のこれからの歴史に大きく影響を与えることはない。
ただ今後、我々が紡いでいく歴史が、ひょっとしてまたもやこの京都が何らかの中心地にすることも絶対ないとは言い切れない。
そんなことを考えているとやはり楽しいものである。
その後、二年坂をくだり八坂神社まで。

人がいない。
人が戻りつつあると思っていたがこの時間この場所にはほとんど人がいない。
「観光都市」としてのダメージは計り知れないほど大きいだろう。

そして先般、教えてもらった高瀬川沿い木屋町の「立ち飲み屋」へ。

ここで疲れたのでこの日はお開き。
こう言う時にいちいち大阪にまで戻らなくてはならないことが気分的にきつい。
でも京都に住まないと決めた代償だし、ほかにメリットも大きいのでそれはやむを得ない。
翌日のことまで書いてしまいたかったが、相当長くなるので、それは明日の日記にまでとっておく。
記念すべき100回の日記がベタな京都観光②になるとは。でもそれはそれでいいか。