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ICT教育チャレンジ#日本語教師

ICT教育とは
…インターネットなどの情報通信技術を使った教育方法

パソコン・タブレット・スマフォなどの機器で、インターネットを活用しながら、学習する
というイメージです。

IT専門の大学生たちに教えることになったので、ICT教育を積極的に取り入れているところです。せっかくなので、最近行ったチャレンジをいくつか紹介します。

1.Googleフォームを使ったオンラインミニテストやアンケート

GoogleアプリのひとつGoogleformで質問を作って、リンクを共有すれば学生の端末からテストやアンケートに答えられる。Microsoftなどでも類似のものがある。

メリット
①解答を設定しておけば採点しなくていい
②その場で採点されるから答え合わせがすぐできる
③間違いが多かった問題が一目でわかる
④学生はゲーム感覚で楽しい
⑤紙を印刷しなくていいので経費削減
⑥共同編集できるので先生たちが協力してテスト作成、見直し修正ができる

デメリット
①(今後紹介することのすべてに共通しますが)
通信状態が悪いとformにログインできなかったりエラーになったりする

工夫が必要なこと
①解答がひとつになるような問題を作らないと、うまく採点できない
②「、」や「。」の有無も不正解の原因になるので、学生にも慣れが必要
③カンニングしにくいように解答時間を短めに設定しておいたほうがいい(調べたり、ほかの人の答えを見ている暇をなくす)

とにかくマル付け・点数の計算・入力の手間が省けたことがとても大きいメリットでした。また、以前は紙を回収して採点して返却するまでのタイムラグにより、学生はその問題への興味をなくしているので、返却時に間違えたところを注目しなかたのですが、その場で答えがわかるので自然と見直しができました。

オンラインミニテストを導入するまで、教師の側からは「スマフォを使っていたらカンニングするからオンラインは反対だ」という意見が出て、当初は導入に難航しました。

ただ、紙でやってもどうせ隣の人の答えを見たり、机の下でこっそりスマフォをいじっている学生はいます。正直カンニングについては、「自分のためにならないよ」というところが一番の問題だと思うので、そこを伝え続けることが大事じゃないかなと思います。ミニテストをカンニングしたところでスピーキングの能力はあがらないし…困るのはあんた(学生自身)だからね。というところですね。

2.Googleドキュメントを使ってグループ発表の資料作成

ドキュメントじゃなくて、スライドやJamboardなどをつかったり、そのほかにもいろいろと同じような方法を採れるのですが。

ポイントはグループワークで学生同士が共有しながら資料を作る、というところです。

メリット
①テーマ選びさえ失敗しなければ自然と熱中する
②グループワークにするのでレベル差があっても母語で相談しながら行うので、みんなが参加できる
③ほかのグループの作成物も見られるので、対抗意識でお互いにどんどん工夫していく
④教師も共有しているので、変な部分があったらすぐに指摘できる
⑤写真や絵を入れたり、色を変えたりできるから、紙に書くより見た目が楽しい
⑥ペンや紙を用意しなくていい

デメリット(?)
①学生同士が相談しながら資料作りに熱中したため、教師(私)はひたすら眺めて待つことになって寂しかった…。(自分たちで解決するので質問されない)

このやり方は学生たちがパソコンを持っている前提があったので、行うことができました。(IT授業のために常時数名の学生がパソコンを持っているので、パソコンを持っている学生を中心にグループを作った)でも、ある程度はスマフォでもできると思います。

ほかにもFacebookグループの投稿でトピックを作って、コメントでミニ作文を書くという方法なども使いました。こちらは学生一人一人が自分の作文を書いて、学生同士がお互いに読んで質問や意見を言ったりできました。この方法のいい点は「いいね」ボタンで反応がもらえたり、コメントに返信するかたちでやりとりが増えたことです。

3.個人やチームでできるミニゲーム

QuizletやKahootといったアプリを使ってミニゲームをする。

Quizletではフラッシュカードが作れます。たとえば漢字なら、表に漢字、裏にひらがなを書いて読みの練習をしますね。それがデジタルの画面上でできるようになっています。

さらに、ボタン一つで、フラッシュカードを4択のクイズ形式にしたり、ランダムに並べられたいくつかのカードの組み合わせから正しい組み合わせを探すゲームにすることができます。

メリット
①とにかく楽しくなる
②チーム戦はランダムにチームが作成されるので普段話さない学生同士が自然と協力する
③作成したカードはリンクを共有すれば自宅学習にも使える

クラスでこのゲームをやったからと言って覚えられるわけではないですが、覚えるばかりでツマラナイ~~となっているときの息抜きになりました。

とくにベトナム南部の傾向かもしれませんが、かんたんなゲームでさえすぐに熱中して楽しむ人が多いです。なんと会社員でさえ、思いっきり参加してくれるので、ある意味とても盛り上げやすいです。

授業で使えるアプリ

学生同士が投稿を共有できる
パドレット:https://ja.padlet.com/

フラッシュカードとゲームができる
クイズレット:https://quizlet.com/ja

ゲームを作成できる
カフート:https://kahoot.it/


今回の紹介は環境(通信環境・設備環境・地域生)に依存したやり方になりますが、ICT教育の流れは日本語教育も同じです。

1980年代生まれのわたしはデジタルネイティブではありません。デジタル化にはいつも若干の抵抗感があります。たとえばオンラインミニテストもメリットをよく聞くまで身構えてましたし、Zoomという言葉は聞いていたけどロックダウンするまで必要性を感じていませんでした。

しかし、デジタル化が加速してしまったこのご時世、「なんだかわからないものはいや」といってる場合ではなくなってしまいました。これからも新しいテクノロジーにアレルギーを起こさないように、柔軟性を鍛えておきたいものです。

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Chunco
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