諦める？諦めない？ どっちも大切な夫婦の話。

「長年連れ添って、相手のことを諦めている熟年夫婦っているじゃん？

私、そうはなりたくないんだ」

結婚して８年目の友人が言う。

私は、夫と喧嘩をすると

なぜこの人は、私のことを諦めてくれないんだろう。

私のことを受け入れてくれないんだろう。

そう思っていた。

だから、友人が言う「諦めたくない」が、ピンとこなかった。

でも、旦那さんと向き合う友人の姿勢は、なんだか前向きで、芯があって、素敵だと思った。

相手を変えたい！が喧嘩のもと

なぜそんなことをするんだろう。

なぜそんなことを言うのだろう。

なぜやってくれないのか。

なぜ余計なことをするのか。

なぜ私をわかってくれないのか。

喧嘩のほとんどは、相手が自分の「思ったとおり」じゃないからこそ起こるのではないだろうか。

「なぜ」と「なぜ」のぶつかり合いが喧嘩なんだと思う。

その「なぜ」とは、つまり、「なぜ私の思うようにならないのか」という気持ち。

私を叱る夫は、私のことを「なぜそんなことをするんだ！」と思っているし、

叱られて反発する私は、夫のことを「なぜそんなことでいちいち怒るんだ！」「なぜ許してくれないんだ！」と思ってる。

（ここで、私が素直に「ごめんね」と言って、「なぜ」と反発しなければ、喧嘩にならないのかもしれないが、納得いかない。笑）

それはつまり、お互いに、相手に変わってほしいと思っているってことだ。

諦めは、受容。そして、愛。

私たちは、あと１ヶ月ちょっとで結婚して１年になる。

私は、相変わらず夫の地雷を踏み続けている。

地雷（怒りポイント）を踏んじゃう過去記事↓

怒られて、注意されると、夫を傷つけてしまった；と反省して（一応ちゃんと反省しているんだよ）、今後は気をつけよう！と思うのだけど

今まで生きてきた癖みたいな言動が、ついつい出てしまって、同じ過ちを繰り返してしまう。悪気はないんだ。

そんななか、最近は、夫が

「すずめちゃんは、そういうところあるから、仕方ないな〜♡」

と言うようになった。

※実際には、「♡」はついていない感じで言っている。

そう言われたときの私が、どういう気持ちになったかといえば、

受け入れてもらえた♡

愛されている♡

である。

自分の欠点を、諦め、受け入れた上で、側にいてくれる。

それって愛じゃね？と思うのは、私だけだろうか。

友人の「諦めたくない」という言葉。

「諦めが、受容であり、愛」に感じた私の感覚。

この矛盾を考えるようになった。

諦めると受け入れるは、どう違うのだろう。

諦めるの本当の意味

「諦める」という言葉には、「放棄」「断念」などの意味合いがあり、あまりよい印象がない。

日本語の意味は、

もう希望や見込みがないと思ってやめる。断念する。

そうだよね。

私も、この意味で言葉を使っている。

ところが、日本語のネガティブな意味とは別の意味が、漢和辞典で「諦」を調べると出てくる。

つまびらかにする。いろいろ観察をまとめて、真相をはっきりさせる。まこと。

さらに、仏教語ではsatya（サティア）の訳語として、真実、真理、悟りを意味する言葉なのだとか。

参考記事

多くの人が知らない｢諦める｣の本当の意味

「諦」のもともとの意味は、日本語でいう「明らか・明らかにする」に近い。

私が、夫から感じた愛は、

私の悪いところ（変わってほしいところ）も含めて「明らか」に見てもらえた！という喜びだったのだ。

理想や思い通りとは違う私のありのままを、あきらめてもらえたというのは、とても幸せなことだった。

夫の「なぜ」からくる「変わってほしい」が、「変わらなくてもいいよ」「あなたは、そういう人なんだね」になったのだと思う。

もちろん、だからといって、夫が嫌がること（怒ることや傷つくこと）をしていいということにはならないし、できればしたくない。

だから、夫の地雷になっている自分の癖みたいな言動は、これからも注意して、根気強く直していきたいと思っている。

本当に諦めちゃいけないのは…

友人の「諦めたくない」という言葉は、私のこの感覚（諦め＝受容＝愛）と矛盾するものなのだろうか。

相手の個性や能力については、諦める（受け入れる）。

本当に諦めたくない（断念したくない）のは、ふたりの関係性だ。

対象が違うだけで、矛盾していないのだと思う。

関係性は、ふたりで育てるもの。

そこを諦めて、無関心になってはいけない。

一方で、相手を変えようとするのではなく、ありのままを受け入れることも大切。

相手と自分の、個性と能力をあきらかにしてバランスをとりながら、ふたりの関係性を育てていく。

夫婦関係には、「諦める」と「諦めない」が両方必要だったんだ！

相手そのものをあきらめる。

関係性をあきらめない。

そうやって、ふたりの個性を生かしながら愛し合える夫婦でありたいと願う、そろそろ結婚１周年。

幸せな夫婦関係をつくるヒントがみつかったので報告でした♡

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