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【倹約旅】貧乏留学生が支出最低限で存分に楽しむパリ旅行。

こんにちは。

ドイツ留学記の桜です。

今回は、私の住むドイツの隣国フランスの首都、美食と芸術の街・パリへ。


突然ですが、ここでざっくり今回の旅のコンセプトを。

「いかにお金をかけずパリを楽しめるか」

というのもこの時(というかずっと)、日本人留学生の私はヨーロッパの物価高のおかげで本当にお金が無く、円安も私の金欠に拍車をかけ…

高級ホテルに泊まり高級フランス料理を楽しむ優雅な旅行は、いつかお金を持ってから実行するとして、、、

いかに節約してパリを楽しむか、一種のチャレンジ企画の始まりです。




格安ミュンヘン→パリ


私の住むドイツ・ミュンヘンからパリまでの最安経路は、途中のフランクフルトまでは鉄道で無料で(ドイツ国内乗り放題定期券で)行き、そこからは夜行バスという経路。

note編集中

フランクフルトまでの電車で泥酔サッカーファンと居合わせ、床にビールをぶちまけられるという災難も乗り越え、

これがドイツ

無事フランクフルトからのバスに乗り込みました。

バス代はたったの€26

https://www.blablacar.co.uk/

↑フリックスバスと並ぶ安くて便利なバス、blablacarです


朝の7時、肌寒いパリに到着。

まず真っ先に、近くの駅で「navigo easy」というICカードを購入。
今回は10回分の回数券をチャージしました。

パリオリンピックの特別仕様

それと、カウンターで支払っているとき聞こえてきた駅のアナウンスが日本語で、こっちに来て以来初めて聞いた公共の日本語に感動しました。

重い荷物を置きに、とりあえず今晩泊まる宿へ。

イビスバジェットというチェーンの格安ホテル

※宿を探すとき、危ないと言われている場所&中心部の値段が高い場所を避けてパリ中心区の外側のホテルを取ってしまったため、移動が全体的に大変になりました。

金銭的に余裕がある人は、中心部に近いホテルを取ることを強くお勧めします。
ということで私の旅程を↓に書いてみました。


旅程(と移動手段)


今回の旅で与えられた(←自分で計画した)時間は1泊2日。

いかに効率よく、そして回数券の10回を賢く使うか考えて編み出した、初日の旅程がこちら。

ホテルの壁にちょうどいい地図があったので拝借。

赤バツ:ホテル
ピンク番号:行く場所と順番
青線:電車(回数券)
黄色線:バス(回数券)
緑線:徒歩

初日は
ルーブル

オペラ座辺り

テュイルリー公園、コンコルド広場

シャンゼリゼ通り、凱旋門

エッフェル塔
というプラン。


まずは朝からメトロに乗って、ルーブル美術館へ向かいます。

パリ・ロワイヤル駅下車


ルーブル美術館(無料!)


さて、あいにくの曇天ですがこの建物こそが、所蔵作品数約38万点、パリの中心・ルーブル美術館です。

ここでルーブル美術館について、ヨーロッパの留学生必見の情報:

EU加盟国に留学している26歳未満の学生であれば、パスポートの提示のみで無料で入館可能!

ミュンヘン大学の学生証を持っている私はなんと無料で入れるらしい。

0€のチケット

コの字型の建物の内側へ進むと、あの有名な透明のピラミッドが。

朝から行列ができていたのですが、事前チケットありの列は比較的早く流れたので要事前購入です。(公式からの購入を強く勧めます)


鑑賞前にピラミッドの内側で↓

それと、日本語のガイドマップだけすっかり無くなっていて驚いた。
日本人は几帳面だからマップに従って鑑賞する傾向があるとか?

ということでここからは、ざっくばらんに見たもの紹介。

ミロのヴィーナス


ルーヴルに来て彼女に会わずしては帰られない、ミロのヴィーナス。

ギリシャ神話の美の女神・アフロディーテ(ローマ神話ではヴィーナス)を表現した古代ギリシャの大理石像で、紀元前2世紀頃に作られたとされています。

あまり見ることの無い、ヴィーナスの背中側からの景色↓

美とは完全なものではなく、むしろ欠けているところが人を惹きつけるのである、という美学なのでしょうか。

私の好きなYouTuberのスーツさんは「うちの割れた茶碗でもその辺に置いておきたい」とシニカルに鑑賞しておられました。
彼の伝説の動画↓

そういえば近くの壁に「日本テレビ」の文字があって驚きました。


サモトラケのニケ


こちらは、エーゲ海のサモトラケ島で1863年に発見された「サモトラケのニケ」。

紀元前190年頃に作られたとされ、勝利の女神・ニケを描いています。
腕と首が欠け落ちているミステリアスさが人々を惹きつけるのでしょうか。
彫刻に疎い私は、とにかく生で見られたことに感動。


現在美術館となっているこのルーブルの建物は、12世紀に要塞として建設され、その後フランソワ1世(16世紀)からルイ14世(17世紀)にかけて王宮として利用されました。
(ルイ14世:太陽王のときに王の居住地はヴェルサイユに移されました)

そんなブルボン王朝の栄華を存分に感じることのできる肖像画コーナーの間も↓

モナリザ:人多すぎ


そして、そのフランソワ1世こそが、芸術と文化を愛しルーヴルに多くの芸術作品を収集した人物。彼があの「モナ・リザ」をイタリアからここルーブルに持ち込みました。

そんなモナリザを見に特別室へ入ると、目を見張る光景が・・・

広大な部屋の向こうの壁にぽつんと飾られたモナリザと、それめがけて雪崩のように押し寄せる人々。
じわじわと前に進み、ようやく真正面からの鑑賞に成功しました。

どの角度から見ても目が合う「モナリザマジック」も体験してきました。
思ったより絵が小さかった印象。

修復中にてリベンジ誓う


そしてここでショッキングな出来事が。
ルーブル美術館の中でも特に見るのを楽しみにしていた、ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』が修復中…

1830年の七月革命をテーマに描かれたこの絵画は、美術としての価値だけでなく、フランスの歴史や精神を深く表現した作品だったので見てみたかったのですが・・・

リベンジをここに誓います。

マラーの死


「革命の殉教者」としてマラーが描かれたこの絵。

ベルギー王立美術館にある本物のレプリカ(といっても作者ダヴィッドの工房でつくられたレプリカ)がルーブルにあります。

なんだか生々しくて衝撃的な絵だったので、世界史の教科書で一度見てからずっと忘れられない作品です。

ナポレオンの戴冠式:圧巻


そして大廊下にでかでかと展示されていたのが、『ナポレオンの戴冠式』:先ほどと同じダヴィッドによる約6メートル×10メートルに及ぶ巨大な絵画。

細かく鮮やかに描かれたナポレオンとジョゼフィーヌが印象的で、中央左の観覧席にいるダヴィッド自身の姿も見つけることができました。


他にもごまんとある作品を見て回りましたが、とにかく疲れました・・・

館内からの景色

帰る時、朝には見えなかった青空がピラミッドの向こうに見えました。

明日はオルセー美術館に行くのを予定していますが、あの量の作品を見て回ると感受性と体力が搾り取られて大変なことになる。
この日、私の旅の鉄則の一つが、より強固なものになりました。

美術館は一日ひとつまで!

パリ街歩き


一日目のマストを終えたので、楽しみにしていたパリ散歩。

まずは地下鉄で北方面へ。

パリの地下鉄はこんな感じ
落書きもちょっと洒落てる(?)


有名なスタバがあるらしい?


まず向かうのは、某有名コーヒーチェーン。
というのも、有名な店舗があるらしく…?


到着。

スターバックスオペラ通り店にやってきました。

ここは内装が美しいで話題らしく、中に入ってみると、

なるほど、これはみんなここに来るわけだ。

時間カツカツで移動している私は、ホワイトモカを躊躇なくテイクアウトしました。

オペラ座


そして通りすがったのが、パリ・オペラ座。

側面からしか見ないという失態に帰ってから気づきました

テュイルリー


つづいて訪れたのは、テュイルリー公園。

ここにはかつてテュイルリー宮殿という宮殿が存在し、ヴァレンヌ逃亡事件で逃亡に失敗したルイ16世とマリーアントワネットらがここに監視付きで済むことを余儀なくされました。

しかし8月10日事件でここが襲撃され、王家の終焉が決定的となります。

現在は美しい庭園と噴水を楽しむことのできる公園になっていて、ほんの200年余り前にここが革命の舞台になったとは思えない。

王政を打倒され共和制へ移行するフランス、その歴史の余韻を感じることができる場所でした。

ダイアナ妃


ヴァンドーム塔がそびえるヴァンドーム広場を通りすがりました。

ここ実は、イギリスのダイアナ妃が生前(パパラッチに追い回されて自動車事故で無くなる寸前)最後に食事をとったホテル。

オテル・リッツ・パリ

たまたま通りかかったのですが、ふらふら歩いていてよかったです。

コンコルド広場


続いて再び電車に乗り、フランス革命期には「革命広場」と呼ばれていたコンコルド広場へ。

コンコルド駅

ちなみに広場の近くのマクドナルドに寄りましたが、日本語表示があってまたまた感動しました。

日本人観光客が多いんだろうな

そしてここがコンコルド広場。

エジプトから送られたこのルクソールのオベリスクですが、これが置かれているその場所こそが、革命期にギロチンが置かれていた場所。

↓同じ場所で処刑されるルイ16世

そしてオベリスクには象形文字と、オベリスクの運び方?などを描いた金色の画。

日も傾いてきました。
そのままシャンゼリゼ通りを通って凱旋門へ向かいます。

途中で通りかかったグランパレと
プティパレ

シャンゼリゼ通り、凱旋門


歩いているだけで「オーシャンゼリゼ」が頭で流れてくるここは、”世界一美しい通り”としても知られる、シャンゼリゼ通り。

コンコルド広場から凱旋門までを結ぶシャンゼリゼ通りには、そうそうたるブランド店が立ち並び、買う気なんて全くないけれど通るだけで楽しかった。

リーバイスの巨大広告
ルイヴィトン

ルイヴィトンのシャンゼリゼ本店では、巨大なトランクが本店の風格を醸し出していました。

そしてこれが、かの有名なエトワール凱旋門。

1806年にナポレオンがアウステルリッツの戦いに勝利して造らせた凱旋門です。当の本人は通ることなく死去しましたが、1840年の遺体帰還時に彼の棺が凱旋門の下を通過したそう。

現在シャルルドゴール広場と呼ばれているこの場所を、1944年のパリ解放後にドゴール将軍が歩いたのも、凱旋門を語るうえで外せない重要な出来事です。

中央左がドゴール将軍


エッフェル塔を見尽くす


さて、ここまでほとんどお金を使わずパリを満喫してきたパリ一日目、最後はパリのシンボルで締めたいと思います。

引き続き電車に乗って、、、

車窓からすでに見えてます

降りたのは、ビルハケイム駅。

駅を降りて少し歩くと、見えてきました、エッフェル塔。

意外と小さかったな、というのが初めて見た印象。

建設当時(1889年)は怪物のようだと不評だったエッフェル塔も、現在では立派なフランスのランドマーク。

案外茶色いんだな~と思って調べてみたところ、何度か黄色やオレンジ系の色に塗られたこともあったものの、景観的理由で現在の茶色に統一されたそうで、約7年ごとに塗り替えられるたびに60トンもの塗料が使用されるそう…

そして私が見たかったのが、ここからの景色。

波打つセーヌ川と、夕日に照らされるエッフェル塔。

抜かりない下調べのもと決行した今回なので、太陽の差す方向も計算済み。
ここからだと夕方が一番綺麗に順光の写真を取れる時間帯です。

塔とツーショット

シャンパンフラッシュまで時間があるので、陽が落ちた後のシャンゼリゼ通りを見に行ってみます。

もう一度ビルハケイム駅から電車に乗ります

こんな感じの物売りが山ほどいました。
ここで買っても高いので買いませんでしたが、正直集めたくなる綺麗さでした…

そうしてシャンゼリゼ通りに戻ってきたころには辺りはすっかり夜。

ライトアップされた凱旋門を目に焼き付けます。

本命、シャンパンフラッシュ


パリの夜と言えば、エッフェル塔がシャンパンの泡のように煌めくイベント・シャンパンフラッシュ。

常時ライトアップされてはいますが、シャンパンフラッシュが見られるのは毎時0分~5分の間だけ。

ふたたびエッフェル塔付近に到着

塔の麓でビアガーデンみたいなのが開かれていましたが颯爽と通り抜け、

特等席でシャンパンフラッシュをカメラに収めました。

ちなみにこれはフラッシュ真っ只中の写真ですが、動画はこの100倍綺麗でした…

ここまでで、私のパリ旅行一日目が終了。

パリじゅうを動き回っていつの間にか終わっていた一日でしたが、明日以降もさらなる観光が残っているので今日は早く寝ることに。

おやすみなさい!


パリと言えば、を廻りまくった初日はとても楽しかったです。

そしてパリは、ヨーロッパの学生にすごく優しい街だなとも感じました。
もしパリに住んでいたなら、混雑の無い日に何日もかけてルーブルをじっくり堪能したかった。

次回はパリ続編・マリーアントワネットの独房などを見てきました。
パリの光と闇を見た一日については、また後日。

それではまた!


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