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読書感想文「ジョン・ロックー神と人間の間」加藤節

概要

自由で平等な市民社会の原理を探究し、民主主義の基礎を築いたジョン・ロック。
啓蒙の時代を準備した「光」の思想家を歴史に位置づけなおすことで見えてきたのは、「神なしではすますことのできない」宗教性と、「影」を色濃く帯びた思想的挫折であった。
自由、道徳、寛容、知性……人間にとっての基本的価値を根底から見つめなおす。
【本書より】

人間への信頼と失望

”人間は生まれたときは白紙で何物でもない。”
現代にも通じるような思想がジョン・ロック掲げる思想の内の有名なものの一つだ。それはジョン・ロックが熱心なキリスト教信者であった事で神の創造物としての人間を信頼関係しているのだろう。
しかし、同時に名誉革命の立役者や亡命をしていた経験から人間を信頼をしていなかったのだろう。
”キリスト教が国を統治することに懐疑的だった。”
しかし同時に”神との契約によって社会を形成しようとしていた。”
矛盾にも思えるこの二点がジョン・ロックという人間なのだろうか。

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