3.「さよなら大好きだった人」
離婚話をなかったことにしようとする元夫。
私の条件はもう伝えたから、そちらの条件を教えて欲しい。
そう伝えると、まだその話をするのかと驚いていた。
一度の風俗だけで離婚になるだなんて聞いたことが無い、そんな感じ。
よくもまぁそこまで私を心の狭い人間に仕立て上げようとするなと、あきれ返った。
「〇月〇日、□□店の△△ちゃん」
固まる元夫。
構わない、列挙していく。
一度、じゃないよね。
性病もここからだよね。
もう無理だよ。
これ以上一緒に人生歩みたくない。
私の条件。
家は私名義に変更。
養育費相場より少し上。
財産分与は7割こちら。
面会交流は月2回以上確保
家はキャッシュで買っていたからローンはなかった。
私が7割出していた。
残り3割をこどものために手放すように伝えた。
風俗狂いの性病持ちだと自分の両親にまで知られることになりたくなかったら、条件をのむよう、伝えた。
今思うとけっこうひどいことをしている。
でも当時は必死だった。
今後いつ切れるか分からない養育費をあてにはできない。
私の年収は同世代の正社員の女性の平均くらいと、シングルで3人のこどもを育て上げるには心もとない。
なるべく多く、お金を確保しなければ。
当然向こうは受け入れない。
むしろ逆上してきた。
万が一のことを考え、手元にスマホを置いて録音。警察にもすぐに連絡できるようにしていた。
あんなに好きだったはずの人、万が一にはならないだろうと思っていたが、もう相手は私の思っていた人ではない、そう思わざるを得ない状況だった。
話し合いは罵り合いになった。
自分が何を言われたのかははっきり思い出せない。
でも多分、お前が相手をしなかったせいだ、とか、俺は性病にかかってない、とか、他に男がいるのか、とかそんなんだったと思う。
めんどくさい。一番悪いのはそっちでしょう、いっそ一発殴ってくれれば、私が有利になるのに、と思った。
そこで私が一番恐れていたことが起きてしまった。
今でも後悔している。
こどもたちが、おきてきてしまったのだ。
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