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【コラム】中国の五常米が美味過ぎる件(自分で炊いて確認)

中国の米というと美味しくないという偏見をお持ちではないだろうか?私も当初はそう思っていた。しかし、外食チェーン店「谷田稻香(グウティエンダオシャン)」の白米を食べた時、その考えは一変した。
「谷田稻香」は多くのショッピングモールにあり、高速鉄道の駅や空港にもあるような外食チェーン店なのだが、ここのウリは炊きたての白米。

外観はこんな感じのファミレス風

2005年に上海で創業し、現在は300店舗近くあるそうだが、店頭にはどこも「五常」の文字が。「五常」とは、中華人民共和国黒竜江省ハルピン市の下位にある市の名前である。黒竜江省はロシアとアムール川を挟んで国境を接する中国でも最も寒い地域で、気候帯は温帯、寒帯の間の大陸性モンスーン気候だが黒土の肥沃な土地として知られる場所だそうである。

「五常15000エーカーの核コア栽培エリア 一季の米は148日かけてゆっくりと成長し、10日ほどで食卓に届く。一杯の白飯のために。」

この店では米はこうしてセラミック土鍋で炊き立てが供される。

籠状の鍋敷に入っだ土鍋で供される

炊き立てご飯のいい香りがするが、白米の国、日本人としては果してどうかと一口食べると…!!な、なんだこれは!!アミノ酸系の味もあり、いい香りがし、食感も程よい弾力があり、米だけでも食べられるやつじゃん!
私はスプーンでガリガリとおこげまで剥がしてまで食べ続けた。おかずが一番美味しくなく感じるほど、コメ自体が美味い。

おこげも出来ていて最高

私がこのチェーン店に出会ったのは2016年11月3日、上海浦東国際空港で、であった。新しい店ができていたので何となく食べてみて、衝撃を受けた。その後、中国に行くたび、見かけると取り敢えず食べておこうと何度も入っては食べた。2019年には過去に中国から米を持ち帰った知人が植物検疫で申告すれば日本に持って入れるよと教えてくれたので、日本に持ち帰って家で炊いてみようとしたが、2018年から2019年の間に法律が変わり、中国から米は持ち込めないことになっていて、羽田空港の植物検疫で没収された(泪)。
そこで、この度、逆に中国でキッチン付き宿泊施設を借りて現地で五常米を炊いてみる事にした。あの、アミノ酸の味が付けているものなのか米本来の味なのか確認したいというのもあった。キッチンが使えるサービスアパートメントを静安寺付近に借りて、近くの久光百貨店で幸い売ってた500gサイズの五常米を購入。

ホテルと同じ様な値段で借りられます。
こちらが五常米

日本式の炊き方で備え付けの鍋で炊いてみた。炊くのはまずまず成功したようだ。

鍋炊きは鳥ぎん関係者に炊き方を教えてもらったことがありその通りにやった。

食べてみると…!!超絶美味い!!
そして、あの、谷田稻香の味と同じだ!

ささげの漬物「酸豆角」を買ってきて添えたが無くても白米だけで行ける

これで、谷田稻香は何も添加していない事が分かった。添加せずにこの味か…素晴らし過ぎる。
確かに多くの食堂や工場の社員食堂等の米は美味しくないでしょう。しかし銘柄を選べば超絶美味い米もあるのです。なお、この米の難点を言えば冷めるとボソボソになることです。冷たい米を食べる習慣のない中国ならではと思います。
中国のブランド米に関しては他に、広東省の増城丝苗米というのも聞いたことがありますが、ここ上海では売っていませんでした。また広東省に行って現地で炊いてみたいと思います。


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明明東京
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