東京湾ぐるり、港町ブルース!
内房線→東京湾フェリー→久里浜へぐるっと、東京湾を周るルートで、娘と共に半日のお出かけ。東京湾フェリーは、初めての体験でしたが、『これは港町ブルースだ!』と、銘打つしかない小さな旅となりました。
「新木場」から出発!木更津へ
都心から、内房方面への旅は、特急「さざなみ」!なのですが、平日は東京-君津間しか走っておらず、休日の臨時特急「新宿さざなみ」は土日確実に走っているわけではないというちょっと寂しい状況…。この日は、臨時特急が、走っておらずで、鈍行列車での旅となりました。
アクアラインの開通と共に明らかにニーズが減ったとのこと、便利になったのは良いが残念…。
しかし、内房線の特急は過去を遡れば、多様な名前の数々、定期運行「うち房」のほか、循環急行では、内房線→外房線の「なぎさ」、外房線→内房線の「みさき」、夏季の海水浴客のための臨時快速・急行では、「しらすな」「汐風」「浜風」と何とも魅力的な車名ばかり。
現在も、臨時列車は千葉方面は多いですが、この過去の名前を使わないのは惜しい!!是非とも復活させてほしいですね。
ということで、今日は新木場から蘇我に向かいます。荒川、旧江戸川、江戸川と大河川を渡り、千葉みなと、蘇我あたりでようやく海が見えてきます。
蘇我で、外房線・内房線は分岐。こちらで、内房線快速・君津行きに乗り換えます。グリーン車付いているなら、東京駅や錦糸町からこちらに乗るという選択肢もあるのかもしれない。ただ、東京駅はホームが遠い…。
五井駅では、小湊鐡道のキハ200形が並びます。養老川沿いに、養老渓谷まで行きます。トロッコ列車も運行中!
さて、五井を過ぎて、姉ヶ崎から、袖ケ浦までは、海側には、工業地帯、沿線は田んぼや住宅地が広がります。
袖ヶ浦駅を過ぎれば、田園風景が広がり、渡る河川も海に近く干潟が見え隠れするような河口域。
木更津駅到着! 木更津からは、久留里線というこれまたローカル線が房総半島の山の中、上総亀山に向かって伸びているのであります。
木更津は、日本武尊が弟橘姫を走水(横須賀)で失い、数日間ここに留まり、「君去らむの地」と命名したという日本書紀にも残されている地。房総半島は古墳も多く、歴史的にも調べ甲斐がある地域です。
木更津から浜金谷へ
さてここから、外房線直通の上総一ノ宮行きの鈍行に乗り換えます。内房線と外房線の終点は、安房鴨川。木更津から安房鴨川を通過して、上総一ノ宮までということはほとんどぐるりと一周の鈍行に近いです。
ハイキングの恰好した家族連れや釣り道具持った方もちらほら、車内はのんびりムードでイイ感じです。君津を過ぎれば、一気にローカル線の雰囲気。
列車の窓ガラスが青みがかっていますが、外は曇り、小雨が降りそうな天気です。内房線の車窓はこの辺りから見どころに…。
上総湊を通過。ここも長いトラスの鉄橋があり、撮影スポットがあります。
この辺りから浜金谷まで海岸沿いに線路が近寄ります。
ちょうど上りの列車と入れ違いです。跨線橋から見渡せば、置くには鋸山が立ちはだかっています。
先日の外房の旅は、太海駅がデザイナー駅舎に変わっていて衝撃受けましたが、こちらは残っていました。思わず娘も、駅舎イイね!とiPhoneで撮影。
港町「浜金谷」
11時過ぎに到着し、ややお昼には早いので、しばし浜金谷を散策。駅を挟んで、南側に鋸山、北側にはフェリー乗り場があります。海岸までは徒歩2,3分。
お昼の候補に挙げていた「さすけ食堂」は既に行列…
新しめのお寿司屋さんです。おすすめは地魚でしょうね。メインは、娘は地魚5種握り、私はアジ三点盛り+アジフライ。
注文しましたが、これ回転ずしでもなく、流れ寿司?なのかなと話していたら、寿司が到着したら、扉がスライド!
最近のアレやコレやのせいで、こんなになっているんですね。
一番、美味しかったかのは、なめろう!
鯵のなめろうはもともと房総が出所、漁の合間に船上で作っていた漁師たちの料理だったそうです。さすが地元という感じでした。
ということでお腹は満たされ、いよいよ東京湾フェリーの船着き場へ。
ナマコの酢の物とか、もう久しく食べてません。移動時間短ければ買っていました。いよいよ東京湾フェリーへ。
背伸びしてみる海峡を…「港町ブルース」
フェリー乗り場に来たのは、思い出しても、すぐ思い浮かばず、伊豆諸島に行ったのがもう20年近くも前?、竹芝桟橋から乗りました、ということで、懐かしい情景に見えてきます。
さて、船内はというと…、こんな感じ。
「♪ 背伸びしてみる海峡を、今日も汽笛が遠ざかる~」
頭の中には、森進一の「港町ブルース」が流れ始めました。
乗り込んだら、あっという間に出発です。荷物を置いて、甲板に出てみれば、既に離岸。
小雨がぱらついて来ました。なんだか、からっと晴れていたら、「港町ブルース」は頭の中に流れなかったかもしれません。
「♪みぃぃな~とー、みなと、函館、通り雨~」
席に戻ると、浦賀水道を行き来する巨大タンカーが右に左に抜けていきます。それをかわす様にして、三浦半島を目指します。
港町も、いろいろありますが、多くの人が行き交うフェリーの発着する港町というのも、改めてイイもんだと浜金谷の港と東京湾フェリーで実感するのでした。
ということで、昭和の名曲「港町ブルース」 お時間ある方どうぞ!
(森進一と言えば、この一曲か、吉田拓郎作曲の「襟裳岬」でしょう~)
黒船来たよ!「ペリー記念公園」
フェリーは、久里浜に着き、車も降り、人も降りていきます。
ここから徒歩10分くらい、久里浜湾を右手に見ながら、海岸沿いを歩いていきます。向かうは「ペリー公園」。砂浜とヤシの木?が見えてきたら、目の前に開けた公園。正面には記念の塔がそびえ立ちます。
アメリカの東海岸から出発し、喜望峰を回って、この場所にペリー御一行が、上陸されたということです。1901年にこの塔が建てられたとのこと。
こちら小さな記念館ですが、こんな↓米国東インド艦隊のジオラマや黒船来航の瓦版、ペリーの外交術の考察、ペリーが娘にあてた手紙など、なかなか面白い展示品。
こちらの航海の途中に、娘イザベルに宛てた手紙。
長めの抜粋ですが、教育パパっぽい中にも愛情が感じられます。さらに追伸には家族のために、祈りなさいとの追伸も。ペリーも航海と自分の任務のために、命の危険はあったでしょうし、家族の平安のためにもという思いで綴っている感じがします。(どうも息子も同船していた模様)
テツとしては忘れてはいけない、この蒸気機関車の模型も、持ち込んだんですよね。この模型にはまさにミニSLのように乗れたようです。さらに模型の運転は、江戸城でも行われ、なんと、伊豆の韮山反射炉を作った江川太郎左衛門が幕府のお偉いさんに運転して見せたとか。日本の鉄道はこんなところからはじまるのでした。
ということで、小さいながら、興味深い展示品置いてあるペリー記念館でした。
三浦半島の旅は、やはり京急!
ということで、旅も終わりに近づき、久里浜の海岸を後に、バスに乗り込みます。バスは自衛隊の駐屯地を右側に眺めながら、京急久里浜駅へ。
時間があれば、三崎口で美味しいお寿司でも食べたいところですが、今日はこの辺りでお別れ。
多摩丘陵から続く山地の伸びてきたところが三浦半島です。横須賀・横浜のあたりはそんな山あり谷ありの地形。そこをトンネルと多彩なカーブで作られた京急本線はやはり楽しめる車窓です。
三浦半島は歴史あり、自然あり、釣り!さらに、コスパも車窓も素敵な京急アリということで、また三浦半島もじっくり訪ねてみたいところです。