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外湯のチカラ(伊豆長岡温泉の巻)

寒い日が続きますね!
今回は、久しぶりの温泉オンリーnote。
いい温泉場にいい共同浴場アリ!」ということで、
昨年に訪れた伊豆長岡温泉、共同浴場は全くイメージできなかったのですが、実は3つもあるということを知り、改めて長岡温泉の底力を、外湯から見てみます。近くにいらしたら、ふらっといかがでしょうか。

ようこそ!「長岡南浴場」

伊豆長岡温泉の中心街の入り口に在る「長岡南浴場」。こちらは以下の記事でご紹介しました。

長岡温泉の中心街の入口にバスの温泉駅があります。温泉駅から徒歩1分もかからないのですが、知らなければ通り過ぎるだけの共同浴場。ぼろぼろの「のれん」が歴史を物語っていると言っておきましょう。

ようこそ、長岡南浴場へ! 2009年にリニューアル

浴槽は2つあり、大きい方は42度強?小さいほうがさらに熱めで43度超えているでしょうか。源泉60度で、ガツンとくるアルカリ性単純泉、高温泉のため多少加水ですが、循環無し、伊豆長岡の温泉のイメージを吹き飛ばしてくれた外湯でした。

どちらもそれなりの高温!効いた~

さて、この高温泉、少し調べてみると、「伊豆ジオ100」というガイドブックの地温(地下300m)の分布をみると、熱海、伊東、熱川、峰など、高温の温泉地帯と同じ高温エリアが中伊豆にもあることが分かります。自然湧出で過去にも温泉が湧いていたことは明らかなのでした。ただ、他のエリアに比べ、天城山とか箱根のような大きな山を持っていないから、湧出量自体は少ないのかもしれません。

中伊豆は下から湯ヶ島、修善寺、長岡と地温が高い

湯らっくす公園~足湯

南浴場の番頭さんに「最近、近くのが一つ潰れちゃったんだよ」とうかがっていたのですが、調べてみると、どうもこの湯らっくす公園にあったようなので、向かってみます。

温泉場の中心地から徒歩10分くらいの「湯らっくす公園」

共同浴場らしきものは見当たらず、温泉モニュメントらしきものだけが残っています。
近くのおばさんに聞いてみたところ、菌が出たとかで、潰れちゃってね、ということで、南浴場がお湯は最高だからと、丁寧に案内してくれました。

個々の源泉は観山1号泉 今は蓋をして停止…

しかし、足つぼを刺激して歩く「健康遊歩道」と共に足湯は健在で、地元のお年寄りのお二方がゆっくり足湯に浸かっておりました。

かなり長めの遊歩道 全て歩いたら、足が痛くて挫けそうです…
足湯の公園が近所にあったら、欠かさず散歩に来たい

ということで、元々は「長岡北浴場」ということだったようですが、残念ながら潰れてしまいました。長岡の温泉街を抜けて次の場所へ。

パチンコ屋は見当たらず
メイン通りはイイ感じに鄙びており
射的は健在!
こちらで温泉まんじゅう 味は保証しますW
夕方には売り切れてしまう

古奈こな温泉エリア

伊豆長岡温泉と言えば、歓楽街のイメージが強く、小さい時にこのあたりを車で通り過ぎるも全くの未知なる世界という感じ。立ち寄ることもなかったです。改めて、シェアサイクルでゆっくり見て回れば、メイン!?の歓楽街は源氏山の東側のエリアで、山の西側のエリアは古奈地区と言って、こちらは落ち着いた旅館が多く、ひとくくりで長岡温泉と言っても、全く違う雰囲気の温泉場なのでした。

源氏山の西 「もみじ公園」
公園脇にトリックアート!

土曜の午後、観光客はちらほら散策しています。公園では少年二人が野球。

古奈温泉のメイン通りは「あやめ小路」
「あやめ小路」の由来:中世の絶世の美女と言われた「あやめ御前」の出身地がこの古奈
古奈温泉の老舗旅館「古奈別荘」

あやめ小路から少し外れたところに、「古奈の元湯」があります。案内板を見てみれば、ココが長岡温泉発祥の地であり、吾妻鏡には、源頼朝も、浸かったと。伊豆山の走り湯、修善寺の独鈷の湯と共に伊豆の三名湯と言われていたとか。

伊豆長岡温泉発祥の温泉跡 昔はこのあたりの岩盤からお湯が湧出
ボーリング後の「温泉孔」

この温泉跡の左奥に「湯谷神社」があり、その並びには、石切り場跡。伊豆石という江戸城の城壁にも使われた名産の石をこんなところでも掘っていたようです。

源氏山の窪みちょっとした谷間に湯谷神社と元湯跡 
 伊豆石の石切り場を見たのは初めて 

古奈地区の共同浴場「あやめ湯」

二つ目に紹介するのは、「あやめ湯」こちらは、朝6時半から9時まで朝風呂に入ることが出来ます。地元の人たちの手により、守られているお湯ということで、ありがた度はMAX。先客は2名。

赤い提灯が灯り、雰囲気あります ここもなぜかのれんがオンボロ…。
外湯の朝風呂は久しぶり
「男」湯 入浴料は400円自動販売機で買います
脱衣所も浴場内もほぼ木造 ここは東北の共同浴場かと思うような雰囲気
浴槽は檜で囲まれ、男女との敷居部分は四季の伊豆の風景の電光掲示板!

湯加減は、43度くらいでしょうか、なかなかの高温。無色・無臭で、アルカリ性単純泉。交代で管理していると思われる番台のおじさんと話が弾み、いろいろと長岡の温泉話を聞きました。昔は、この古奈地区は家にお風呂がなかったそうで、みんな外湯を使っていたことが分かります。このあやめ湯だけではなかったのでしょう。加水は1割ないとのこと。
 今日は一体どこに来たのだろうと思うような風情ある外湯。長岡来たら、是非立ち寄ってください~。

ひっそりと「韮山温泉館」

最後に紹介するのは、川の向こうにもう一軒あると言われた外湯。伊豆長岡駅からは徒歩数分のところにある「韮山温泉館」。こちらは全くの住宅地の中にあるので、知らなければ、地域の集会場のようで、外湯とは分からないです。大きな区民ホールの裏手にひっそりと在る。

わずかの駐車スペースに温泉マークの「温泉館」
「温泉館」が正式名称でしょうか かつては韮山町営温泉館?

浴槽は41度に保っていますとの張り紙ですが、加水はしてません。大きめの湯舟に入ってみると、かなりのアルカリ泉。浴槽内でもつるつるするようなお湯で、温度も適温で、長湯してしまいました。分析表を見れば、源泉は60度、PH9.3。源泉名は、韮山源氏温泉協同組合、富士見の湯という名前で、聞いたことがない全くの無名の温泉ですが、2,3名の入浴が入れ替わり立ち替わり続き、皆さん地元の方ばかり。

脱衣所は極めてシンプル 洗面台はほぼ台所

地元の方の完全な社交の場であり、お湯も素晴らしく、いたく愛されている温泉館ということが伝わってきます。

男性の湯(井伊部長の温泉グルメ探訪より)

受付のおじさんに聞けば、「源泉はすぐ裏で、そのまま来てるから、お湯は間違いないよ」とのこと。確かに、肩こり、偏頭痛が吹っ飛びました!

すっかり日も暮れて
レトロ調の3000系にて帰宅
長岡の温泉まんじゅうを頂きつつ、おしまい









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