Nipponの温泉文化、再考サイコー (その2:地獄谷温泉)
渋温泉の夜明けから…、渋迷路を楽しむ
外湯は朝6時から入浴できます。寒いので、ホテルから比較的近い「松の湯」に。分析表を見れば、源泉温度は86.5℃!、PHは8.0。昨日の笹の湯はPH4.3なので、弱アルカリと酸性とPHも違いがあります。
さて、地獄谷温泉に向かう前に、渋温泉の迷路が気になり、バス出発ぎりぎりまで、歩いてみます。
貴重な木造建築がひしめいているので、是非とも大火にはならないように!
横川沿いの通りに出ます。バス停近くには、湯気もくもくの源泉井戸。次は、二泊ぐらいで訪ねたい渋温泉でした。
バス&徒歩で地獄谷野猿公苑へ
ここから、路線バスで野猿公苑まで、15分もかかりませんが、朝から満席。バスの終着から野猿公苑の入口まで、つるっつるの道路を歩きます。このあたりにも老舗旅館が数軒立ち並ぶ。
野猿公苑入口にようやく到着。重いリュックは、売店脇のレンタルグッズの店に預けます。ここには、防寒着レンタル、アイゼンみたいなスパイクも販売してまして、なぜそれが必要かは登ってから分かるのでした。
さて、ここからさらに25分!のっけから、凍った雪道の階段。脇のモニターには、公苑状況が映っているようですが、お猿さんの姿は見えません。
いざ!お猿さんの温泉天国へ
急な階段はすぐに終わり、平坦な道なのですが、左側は崖。大きく滑ったあかつきには、とんでもないことになってしまいます。
ここもどうも、外国人観光客が多い。次から次へと普通に抜かれていきます。なんなく抜かれるのは欧米の方々…。
景色に見惚れていたら、どこからともなく1匹、お出迎えW!
あまりにも突然だったので、ビビッてしまいました。
20分はもう歩いたでしょうか、谷の下の方には、ようやく川が見えてきました。お出迎えもあったことだし、もうそろそろか…
ようやく見えてきました、地獄谷温泉「後楽館」。
知る人ぞ知る、秘境の宿です。
お猿さんも少しずつ現れてきました。最初に目に入ったのは、温泉に浸かるお猿さんではなく、温泉の給湯パイプにしがみつくお猿さん!あったかいんでしょう~
地獄谷温泉には噴泉があり、上林温泉に引湯する以前は3つもあったとか。
今はこの一つだけだそうです。
自噴泉の轟音の脇を、お猿さんたちが駆け回り、毛づくろいなどしたりしています。
お猿さん専用風呂へ
後楽館のさらに登ったところにお猿さん専用のお風呂があります。
そして、遂に谷間の終着地へ!!
ンンっ?、なんだか、すごい人。
こりゃ凄い!湯に浸かるお猿さんより、山奥のこの人だかりに唖然笑(かく言う、私も群衆の一人ですが…)集う人たちのざっと8割は外国人!欧米、東・東南アジア、中東の方まで、ホント世界中から来ている模様。
猿夫さん「あぁ~、気持ちいいなぁ~ 今日も人間多いなぁ~」
カメ女さん「なんか、あの猿、ホント気持ちよさそう~、こっち向いて~」
サル子ちゃん「父ちゃん、黄色い服着た人、変顔してる」
猿男くん「人間いろいろ、顔もいろいろ、人間もいろんな顔してんのね。こんな寒い中、世界中から来てくれて、ご苦労さん!」
という感じで、人間側は必死に写真を撮り、お猿さんたちは、気持良さそうに、悠々と湯に浸っているのでした。
ということで、ここは、「地獄」谷温泉という名前とはウラハラに、お猿さんの温泉天国なのか、お猿さんのにより、世界中の人が集まる天国なのか、分からなくなってきました笑
年始から、至極、平和なひと時を過ごしたのでした。
Are we really different?
なにゆえ、お猿さんが温泉に入るようになったのかということは、後楽館の5代目当主の春枝おばさんが、忍耐をもって、餌付けに成功したからなのでした。この詳細は、是非、地獄谷温泉「後楽館」のHPをご覧になって頂きたいです。
当然ながら、餌付けしたからと言って、十分なわけではありません。帰りの道で、若い杉の芽??を摘んで食べる姿を見ながら、お猿さんの現実も厳しいものよ、と我々の世界を考えるしかありません。
そして、改めて、この看板が、胸に刺サルのでした…