港・気仙沼&湯・花巻のんびり旅②
お昼まで気仙沼で過ごし、そこからは、岩手屈指の温泉郷へ。目指すは知る人ぞ知る鉛温泉「藤三旅館」。日本名湯100選の湯、開湯600年、日本に1%もない足元湧出かつ日本一深い湯舟が楽しみです!
朝の気仙沼、大島
明け方の祈りの丘に続き、気仙沼の対岸に浮かぶ大きな島に渡ります。ここはなんと震災前までは橋が架けられておらず、住民も船で行き来していたという島。知人の高校時代は、同級生の何人かは船で帰っていたと。
この大島の一番高い山、亀山の山頂に到着。この一角に「涙の松」由来碑を見つけました。
涙の松は昭和初期まで数本点在していたそうですが、姿を消して、現在の松は後から植えたもの。海難の根絶と漁業の発展を祈念してこの碑が立っています。艱難にも耐え抜く、気仙沼の人たちの精神をここでも垣間見ました。
気仙沼を後に、再び大船渡線
ホテル一景閣に戻り、朝食。セルフで鰹節を削って、鰹の出汁茶漬け。
車移動で、写真には納められませんでしたが、被災のエリアであっても、古家が残っていて、どうしてだろうと思ったら、再建のプロジェクトがあり、歴史ある建物のいくつかはそれで再建されたようです。地元愛の賜物ですね。
再び、大船渡線、気仙沼を出発するとしばらくは山中を走り、里山の景色が続きます。
さてこの線、鍋の取っ手のような形をした鍋蔓線と言われて、直線距離8kmくらいのところを、北に26km強も遠回りしました。計画時の首相が岩手出身の原敬。なんでも総選挙が絡んで、線路が捻じ曲げられたとか。いつの時代もこんな話があります。
猊鼻渓を越えると、左手に、石灰石の採掘現場が見えてきます。かなり大規模で、こちらは現役の採掘鉱山。
東北本線を北に、花巻南温泉狭へ
右に北上川を感じながら、北上、「平泉」ではどっとお客さんが乗ってきます。外国人の方も多く、やはり人気スポットです。時間があれば降りていますが、今回は通過。
ここからは南花巻温泉狭行きの無料シャトルバスが、午後からは1日に3本出ています。大型バスなのでらくちんです。いくつかの旅館に立ち寄ってお客さんを下ろしながら、45分ほどで鉛温泉に到着。
藤三旅館~足元湧出「白猿の湯」
部屋は、旅館部と湯治部に分かれており、一人で来たら間違いなく湯治部ですが、今日は旅館のお部屋。天井は高く、川のせせらぎが聞こえる綺麗な部屋でした。
さて一番先に目指すは、白猿の湯。その名の通り、手足の傷を癒している白猿が教えてくれた温泉ということで、1443年頃に仮小宿を建て、一族が入り始めたのがきっかけ。
立ち込める湯気と、温泉のチカラを直接受けるような湯舟。足元湧出を確認すると、湯舟の中央の石の下から、かなりの勢いでお湯が湧き出ています~
温度は41℃くらい、奇跡的な湯舟です。この深さは、もっと深く掘れば、温泉がでるだろうということで、掘り進めた結果、今の深さに至ったとか。
脇には小さな水風呂もあり、交代浴ができます。
計4つのお風呂は、5本の源泉から引いており、完全かけ流し。毎分600リットルの湧出量は圧巻です。
夕食は地のモノで!
程よい量で、ゆっくり食事の後、えんじ色のじゅうたんの敷き詰められた館内を散歩。それぞれのお風呂は男女入れる時間が細かく分かれてます。
名湯をさがして
薄暗い廊下に掲げられた文、秘湯を守る会の岩木一二三氏の文ではないですか。相変わらずの味のある文で。(以下、抜粋)
奥鬼怒の湯とは、もしかしたら加仁湯?!先日の旅が奥鬼怒だったので、思い出させてもらいました。明日、最終日は花巻の観光スポットを巡ります!