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チョップ通信Vol.14/数値化とOODAループ-PDCAだけでは間に合わない!?2024年の仕事の進め方。

今回ビックリするくらい長いですよ。

理事長が今年の目標は、数値化すること。
何事も数値化することが大切って言うてましたね。
相変わらず厳しいことを要求されていますね皆さん。
大きめの企業の中堅クラス以上の社員に求められる感じのやつですわ。
全員できるように頑張りましょうか。

数値化ってのはね、
あらゆることを数字で表すことなんです。
ほんでその数値をどのように読み取り、行動に活かすか、
というところに本質があるんじゃないかなと。
そう思いますね。

数値化

数値化の入門としては、

・いかなる時も一旦「数字」で考える。

・安心のための数値化でなく、数字は不足を見るためのモノ
(次はどうするかを考える→数値化とは未来への手段

・1日ごとの数値化を自分のためにやる

まずは、この辺りをやってみましょうか。

数値化の習慣が身に付いたら、

・数値化が出来るようになると、失敗の基準を設けられる。
 >この数値以下なら失敗・・・など

・量より質を求めがちだが、まずは「行動量」にフォーカスする。
数をこなすことこそ、基本中の基本

・数値化できないことを数値化する。
>「すごく」、「かなり」、「早い」、「遅い」、「良い」、「悪い」
  といった抽象的なものを数値化
してみる。

何回やったのか?/1日に何時間できたのか?など明確にする。

この辺りにも挑戦してみましょうか。

会議も数字で考えよう

次のステップは、

会議も数字で考える。
 >「いい議論ができた」ではなく、
  「業務改善のために10個のアイデアを出せた」を目指す。

・やりたいことを10個書いて、3つをすぐやるべきことにする。
 >残りはやらないこととする。7つを捨てることが大切

自分でコントロールできないことは考えない

5年後、10年後はどうなるだろうという時間軸を常に考える。

といったことも実践できるはずです。

数値化目線での「仕事が出来る人」になる5つのステップ

を紹介します。
前提としては、
・数値化された評価を受け入れる
・自分の不足を数字として受け入れる
をできるようになりましょう。
その上で、

1.行動量を増やす
 →自分の行動の数を正確に数える
2.確率のワナに気を付ける
 →割り算による安心感のワナに気を付ける
  10件中8件の80%と、100件中50件の50%とどちらがすごいか?
3.変数を見つける
 →仕事の中で何に集中するか考える。
4.真の変数に絞る
 →ムダな変数を削り、さらに重要な変数に絞り込むこと
5.長い期間から逆算する
 →短期的と長期的、2つの軸で物事を見ること。

実践の中で、上手くいかないことがあれば・・・

・行動まで時間がかかるのは、何をすればいいかが明確じゃないから。
 >PDCAのDが曖昧だと行動量は減ってくる。
 >KPIに分解することが大切。
 例)1日10個単語を覚える。週2回レッスンを受ける・・・など。
・目標はいつでも思い出せる数字にする。
といったことを確認しましょうか。

バックオフィス業務などで数値化が難しい場合は、

・ミスの回数は何回だったか
・業務改善数は何回あったか
・期限遵守率は何%だったか
・タスクをポイント化すると合計で何ポイントだったか
といったことを指標に効果測定していく方法もあります。

数値化の概念

数値化の概念

やるべきこと、やらなくてもいいこと―「変数」

「変えられるモノ」と「変えられないモノ」を見極める
 >変えられないことを変えようとしていないか?

「変えられること」を「変えられない」と思っていないか?
 >変数を見つける
その「変えられるもの」=「変数」こそ数値化が可能なあなたの伸び代。

過去の成功を捨て続ける―「真の変数」

・変数は放置しておくと、どんどん増えていく。
 →変数が増えるということは、考えることが増えること。
  余計なことを考える時間が増え、集中できなくなる。
 →変数を捨てる。つまり、やらないことを決めるというのも大切。

遠くの自分から逆算する―「長い期間」

短期的には損だけど、長期的には得なこと
 →5年後はどうかをセットで考える。

組織の運営について

・インセンティブ制度は自分のことしか考えなくなる。
・働かない人を減らすには、
 マイナス評価を取り入れ現状維持ではダメだとわからせる。
頑張っている部下に成果が出ないとき、
 それは変数を見つけられていないということを伝える。

と長々とざっくばらんに説明してきましたが、
数値化の話が、分かりやすく書かれている書物がございます。

「数値化の鬼」

ちょっと前に話題になっとりましたね。
知らない?
ビジネスマンだったら意識高い系の人にもっと勉強しろって言われますよ。
是非買って、勉強しましょう。

ここまでは、理事長の数値化が大切だというお話を受けてのもの。

ここからは、数値化を実践するにあたって、
もう1つ新しいものを紹介したいチョップの話。

タイトルにもありますね、OODAループですよ。
ウーダループと読みます。

先ほど紹介した書籍(数値化の鬼)では、PDCAサイクルを重要な考え方だと紹介しているのですが、
僕は、現代社会の仕事においてはPDCAサイクルだけでは対応しきれないことが多くなってきていると感じます。

PDCAサイクルは元々、工場の生産速度とか生産効率といった課題を改善するために生まれたフレームワークです。
完成したのが70年くらい前。意外とおじいちゃん(おばあちゃん?)。
主目的として「決められた工程をいかに低いコストで進め、高い生産性を発揮するか」を置いています。

そのため、PDCAサイクルは業務改善に最適なフレームワークですが、
工程が明確になっていないものに対しては、あまり効果的ではないと言われています。

そこでチョップは意思決定のフレームワーク「OODAループ(ウーダループ)」というものを取り入れています。
ルフィがギア5を習得したように、チョップも新しい技が欲しかったんです。

OODALOOP

OODAループ

OODAループは短時間で効率的「意思決定」をしていくことを目的にしています。
仕事(というか人生)というのは意思決定の連続です。

しかし、仕事で考えた場合、意思決定には承認や許可などのしがらみもあったりしますよね。

そのためOODAループは個々の裁量権が大きい組織やチームで効果を発揮します

注意点としては、個々の意思決定が組織の方針とかけ離れたものにならないようにすることがあります。

そのためには、判断基準となる会社の理念が全社員に浸透していることが重要になります。

りょうき歯科の理念は全員が言えると思うのでこれはクリアですね。
裁量権もりょうき歯科の部門長やユニット長の方々は、しっかり話を聞いてくれる人が多いと感じますので問題ないやも。
広報部でもチョップはなかなか自由にやらしてもらいつつ、変な方向に行きそうならちゃんとブレーキかけてもらえます。)

では、OODAループってなんぞやという方のために
ざっくり解説します。

ジョン・ボイド大佐考案のOODAループ+効果測定

Observe(観察)

OODAループの第1ステップである「Observe-観察」とは、ただ単に目で「見る」という意味ではないです。
「見る」というよりは「情報の収集」の方が適切です。
観察のステップでやることは、自分の感情や置かれている状況、相手の行動や置かれている状況、環境、市場の動向といった事実を幅広く集めることです。

「観察」の例
Aパターン:お腹すいたなぁ。もうすぐ昼休みやんけ、昼飯何食べよかな。
Bパターン:WEBで広告出したんだけど、予想の70%程度のクリック数しか成果が出ていないな。

Orient(状況判断)

第2ステップである「Orient-状況判断」は、OODAループの中で最も重要なステップだと言われています。

このステップで行うのは、自身が持つ経験や文化の特徴、身体的特徴、歴史といったものと観察によって手に入れた「生のデータ」を統合して分析し、「意味・価値判断を含んだ情報」として再構築し仮説を立てることです。

状況判断が最も重要だと言われるのは、この状況判断次第で最終的に行う「行動」に変化が起きるからです。

OODAループにおける状況判断(Orient)が成功したと判断されるポイントは、「以前の判断の誤りや、他者の判断の誤りに気付くこと」だと言われています。

OODAループは、PDCAサイクルと同じように1度回すことで成功を得られるものではなく、何度もループさせることで目標達成へと近づいていきます。

つまり毎回の状況判断段階で前回の判断の不足や誤りに気付き、新たな仮説を基に次の行動に繋げていくことが前提となっています。

Aパターン:午後から理事長参加の広報部ミーティングだから居眠りしないように軽めのご飯にするか。。。
Bパターン:広告文に含まれている「セレック治療」が一般的に知られていないのではないか?

Decide(意思決定)

第3の「Decide-意思決定」のステップでは、最終段階である「実行(Act)」に向けて何をするかを決定します。

このステップで何をするか決定しますが、前ステップで考えた仮説では方向性しか決まっていないため、複数の行動の選択肢が出てくるはずです。

その複数の選択肢の中から、効果的に意思決定をするためのプロセスを3段階に分けて解説します。

1. どうなりたいかを確認する

まずは、自分もしくは組織がどうなりたいのかを確認します。
(最終目標、目的にどのようにアプローチできるか、どう数字が変化するかを考えます。)

2.考えられる選択肢をリストアップする

どうなりたいのか、ということに対して、考えられる行動をなるべく多く出します。

3.一番効果的と思えるものを選択する

「自分がどうなりたいのか」と「行動の選択肢」を照らし合わせて、最も効果的だと思えるものを決めます。

この3段階のプロセスを踏むことで、意思決定を円滑に進めることができます。

Aパターン:ささっと済ませて休憩室でゴロゴロしたいし、すき家までチャリで行って牛丼並にするか。
Bパターン:広告文を「自然な白い歯を、最短一日で。」という誰が読んでも分かりやすい文言に変更しよう。

Act(実行)

OODAループの最終ステップは「Act-実効」です。意思決定のステップで決めた行動を実践します。

実行のステップが終わると、その後に2回転目のOODAループが始まります。観察のステップでは、実行したことによって現状が変わっているかもしれませんし、変わっていないかもしれません。

変わっていても変わっていなくても、その情報は新たな仮説を構築する材料になります。ですから、1回転目のOODAループを終え、次のOODAループを始めるにあたって大切なことは、結果に一喜一憂しないことです。

うまくいったとしてもうまくいかなかったとしてもそれは次のOODAループを回すための単なる情報だと捉えて、気持ちを切り替えて2回転目を回すことが最後のステップでのポイントです。

Aパターン:すき家に行く
(結局大盛りにしてお腹パンパンになって会議中眠くなる
>失敗>来月のミーティングの日はちゃんとしよう。
>翌日:昼飯何しよう。。。)
Bパターン:文言修正の案を出し、WEB広告を変更。>数週間後に結果を「観察」


やっぱり大盛りにした。

Loop(ループを回す)

「4つのステップ」が終わったら、再び「①観察」のステップに戻り、状況判断、意思決定を繰り返していきます。
(昼ごはんは毎日食べるし、広報会議は毎月行われる、広告も改善し続ける必要があります。)

従来の意思決定モデルではその多くが線形(意思決定をして終了)であるのに対し、OODAループはその名の通り「ループ」を回します。

すなわち④の「実行」結果は直ちに次の「①観察」の対象として評価され、次の意思決定の材料となります。(反省をすぐに活かす、成功のパターンの定着も可能)
このように意思決定プロセスにおいて、ループを描くことがOODAループの特徴であり、強みの要因ともなっています。

効果測定

OODAループでは効果測定せずループを回し続け、臨機応変に対応し続けることを目的としています。
しかし、仕事に取り入れる上では効果測定は必須です。

一定期間毎や一定の成果が得られたタイミングで効果測定をして状況を整理する必要があると考えるのでチョップは効果測定もするように心がけています。

OODAループのメリット

OODAループを取り入れることで、どのような効果が期待できるか。

結果が出るまでのスピード感

OODAループには、いかに短時間で効率的に意思決定ができるかという考え方が根底にありますので、緊急事態やトラブル対応に強みを発揮します。

スピード感を持って進められる理由として、
OODAループはPDCAでいうPlan-「計画の立案」をして他者の承認を待つことなく、その場の状況の観察・把握から仮説構築に入るため、実行までのプロセスが短くなります。

臨機応変な対応

OODAループは現場の担当者が柔軟かつ迅速に、問題解決に向けた意思決定ができるようになります。

また、データをもとに何をすべきか判断するスキルを高めることができれば、事前にトラブルを回避することにも役立ちます。

個人の裁量が大きい

OODAループでは個人やチームといった小規模なメンバーでの行動を基本としています。
したがって、社員一人ひとりが責任を持って、主体的に対応していくことになり、自立し自走する能力を鍛えられます。

OODAループのデメリット

統率が取れなくなるかも・・・

個人が裁量を持って意思決定をすることができるOODAループは、全体の方向性を擦り合わせておかないと統率が取れなくなる可能性があります。

業務改善には向かない

OODAループは「こんな結果がほしい」ではなく、「こんなことが起きている」という状況を受けて、思考がスタートします。

したがって、PDCAが得意とする、特定の問題がない状況の「作業を効率化させたい」「品質を向上させたい」といった業務改善には向いていません。

また、効果測定のフェーズがないので、効果を見ながら長期的に改善したり見直しを行うような事業には向かないと言えます。

PDCAとOODAの使い分け

PDCAの大枠の中で、PDCAのそれぞれのサイクルの意思決定にOODAループを取り入れるというような使い方も良いかもしれませんね。

また、日々の業務や活動の中では、
問題が既に起きているならOODAループで対応する、
現状において、うまく行っているシステムや仕事の流れを改善するならPDCAサイクルで考えるというような使い分けになるかなと思います。

補足

PDCAサイクルは工場出身ですが
OODAループは戦場出身です。
アメリカ空軍のジョンボイド大佐って人が考えたそうです。
軍事行動における指揮官の意思決定を対象にしていましたが、
政治やビジネスなどあらゆる場面で用いられていくうちに創造的行動哲学に昇華されていきました。
ちょっと刺激の強い記事も紹介しておきましょう。

https://toyokeizai.net/articles/-/535454

PDCAの本場、TOYOTAのPDCAサイクルはOODAループに近いとも言われてたり言われてなかったり。

今回はとても真面目な内容でしたね。
OODAループを実践している組織はまだまだ少数といった印象です。
なので、一般企業で働いている友達にドヤ顔で紹介できる知識ですよ。

OODA Management

あとがき

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
お正月から不穏なニュースが続きましたね。
1月1日の地震のとき、チョップは福井県にいました。
駅のお土産とか特産品を売ってる施設にいたんですが、めっちゃ揺れました。
「津波が来ます逃げてください」と街中のサイレンが鳴り響いていましたので、とりあえず旅館に避難しました。(高台に建っていたので。)
震源地からある程度離れていて、あの揺れだったので避難が必要なレベルの被害を受けた方々はとても怖かったことでしょう。
そして今も何かと困っていると思います。
とりあえずお釣りは募金するようにしています。
ハチドリの一滴です。


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