満腹感と空腹感のメカニズム①
こんにちはー!トレーナーの沢田です!
今回は空腹感と満腹感のメカニズム①ということでお話ししていきます!
満腹感とは
満腹感を得る方法としては大きく2つあります。
①胃が膨らむこと
②血糖値が上がること
①胃が膨らむことに関しては、食べ物や水などで胃が膨らむことで満腹感を混じることができます。
空気を食べてもげっぷとして出て行くのであんまり意味はないですが、お腹を空いた時は水で誤魔化すなんていうように、胃のキャパを埋めて胃を膨らませてあげれば満腹感は出ます。
どういう原理かというと、胃が膨らむことで迷走神経が刺激され、脳にその情報を伝達します。すると脳はをれを受け取り、満腹なんだと認識します。
そのことから満腹感を得るためには迷走神経がしっかり働いてくれることが重要だとわかります。
これの裏付けとして、暴飲暴食をする方というのは精神的に不安定な方が多いです。
迷走神経というのは副交感神経を刺激する神経で、横隔膜や胃の働きが正常であれば、普段から食欲のコントロールをすることができますが、日頃からストレスを感じていて交感神経が優位になっている場合は、本来働くべき副交感神経の迷走神経の働きが悪くなり、食欲をコントロールできず暴飲暴食に走ってしまいます。
当然、ストレスを感じている人が全員暴飲暴食するわけではありません。
人によってはアルコールやタバコ、薬、反対に拒食に走る人もいます。
ですが圧倒的に多いのが過食です。
その理由をもう一度簡単に説明すると、ストレスなどで交感神経が優位になり、副交感神経である迷走神経がうまく働かなくなり、満腹感を感じにくくなるためです。
また、アルコールを飲むと食欲が増すという方も多いです。
その理由として、シンプルにアルコールにより前頭前野の機能が悪くなって判別ができなくなるから。ということもありますが、交感神経が優位になって満腹感が感じにくくなるということもあります。
つまり、自律神経をしっかりコントロールするということが最重要です。
ストレスを多く感じていたり、睡眠不足だったりする方は交感神経が優位になるので痩せにくくなります。
日頃からなるべくストレスを溜めないように心がけて、よく寝て生活しましょう。
そもそも胃を膨らますことで満腹感を得るという方法は一時的なものです。
冒頭にもお話ししたように、水を飲んで空腹誤魔化すという方法もあったりしますが、オススメはしないです。
その理由については後ほどお話しします。
②血糖値が上がることについては、血中濃度が上がることでもう満腹ですよーという指令が脳から出るようになっています。そのため血糖値を上げることは満腹感を得る方法の1つと言えます。
もし仮に満腹感を得る方法が、胃が膨らむことだけだった場合、水を飲むだけでお腹を膨らますことができるので、栄養不足で死んでしまいます。
そうならないためにも、血糖値の上昇によって満腹感を得るという機能が備わっています。
野菜やお肉にも少なからず糖は入っているので血糖値は上がります。そのため満腹感を感じることができます。
糖が体の中に入ってくるということが、脳が満腹を感じ取る1つのスイッチになっていると言えます。
その証拠に、糖質制限をしている方は糖質依存になったり、反動でたくさんの糖を食べてしまったりとそういう症状が出る方が非常に多いです。
もちろん糖質を制限することで、他の栄養素からエネルギーを作り出すためずっと空腹を感じているわけではありませんが、このような症状になる方が非常に多いのは事実です。
そのため、もっともエネルギーに変わりやすい糖が体内に入ってくることで、満腹感を感じるような仕組みになっています。
さらに具体的にいうと、満腹感を得るためには血中のグルコース濃度が重要になってきます。
糖がなくなれば血中グルコース濃度は下がりますが、糖新生といって筋肉を分解しグルコースを作り出します。
そのため、糖がなくてもタンパク質を摂取することで血中グルコース濃度は上げることができます。
糖質制限をする方で糖質依存の可能性が上がるとは言いましたが、糖新生システムやケトン体のシステムがしっかりと働くことで、糖質を摂取しなくても満腹感を得れるようになります。
ただ、2〜3ヶ月程度ならまだしも、長期間となるとやはり体への負担は大きいので糖質制限はあまりオススメしません。
そもそも糖は体内で分解されグルコースになり、脳はグルコースをエネルギーとします。
例外としてケトン体も脳のエネルギーになることがありますが、基本的にはグルコースです。
糖がなければ脳も働くことはできなくなります。そのため糖の摂取は必須だと言えます。
血中グリコーゲン濃度が下がると空腹感を感じるということは、反対にある程度グリコーゲンを蓄えておくことで満腹感を持続することができます。
満腹感を感じる流れを簡単にまとめると
胃が膨れるだけで満腹を感じてしまうと栄養失調になる恐れがある
↓
血糖値が上がると満腹を感じるメカニズム
↓
血中グルコース濃度が重要
↓
満腹中枢を刺激
正確にいうと、動脈の血糖値が静脈の血糖値より高い時に満腹中枢が刺激されます。
わかりやすくいうと、心臓から送り出される血液の血糖値が高く保たれる必要があります。
満腹中枢は一般的に食後15分後から刺激され、2時間ほど続くと言われています。
2時間お腹いっぱいというわけではなく、お腹が空いていないという感覚が続くイメージです。
そのため、食べてもお腹が膨れない、1時間ほどでお腹が空いてしまうという方はこの機能がうまく働いていないとも言えます。
満腹感を得るために必要なこと
今までの話から、胃が物理的に膨らむことと、血糖値の上昇による脳への影響の双方の満足感が満腹感を得るには重要になります。
炭水化物が好きな人に対して糖質制限をすると、2〜3ヶ月程度の一時的には我慢できても脳は満足できていません。
その結果お米やお菓子、パン、おかずなどの食べ過ぎにつながることが多いです。
補足ですが、お菓子やパンは満腹感が出にくいです。理由としては糖質の種類等の関係もありますが、単純に水分を含んでいないカスカスの状態なので胃が膨らみにくいからです。
お米は結構水分量が多いので、お菓子をお米と同じ質量食べてもお腹は膨れにくくなります。コーンフレークやパンなども同様です。
またお菓子は食べ過ぎてしまう他、エネルギーの割に栄養素が少ないので当然オススメはできません。
空腹とは
空腹とは、生存するために備わっている感覚で、体内のグルコース濃度の減少などで生じる生理反応です。
好きか嫌いかに関係なく起こる反応です。
ここで1つ注意点は、空腹=食欲ではないということです。
食欲とは
食欲とは、育った環境などにより好きなもの嫌いなものでも差が出る。
ここでのポイントは食欲は実際の空腹感に反してメンタルにも左右するということです。
ストレスやイライラで交感神経が優位になっている時というのは食欲がわきやすいです。
ですので食欲をうまくコントロールするにはメンタルをコントロールすることが大切になってきます。
そのため野菜しか食べない、炭酸水を飲むという方法は、空腹感を紛らわす手段であり食欲のコントロールのトレーニングにはなりません。
実際に、極端なダイエットやリバウンドを繰り返すような方というのは大体野菜だけ、炭酸水でごまかすなど、空腹感を紛らわせるダイエットをしている方が非常に多いです。
これでは脳が満足しないのでリバウンドして不健康なダイエットになるのは間違いないです。
もちろん野菜を食べることは大事ですが、野菜だけを食べるのではなく好きなものと織り交ぜて、バランスよく食べることが大事です。
食欲をコントロールする方法として簡単にいうと
①ホルモンの理解
②生活リズムの調整
が鍵となってきます。
詳しくはパート2でお話しします!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
それでは次回の記事でお会いしましょう!さよなら!!!