negativeってなんだろう。～表現の難しさを感じた出来事～

「どうしてこの施策が必要なんですか？」
「この施策のゴールはなんですか？」

この疑問を投げかけていた時に上司から返ってきた言葉が

「キミはnegativeだよね」だった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2020年11月に育児休暇を終え、部署を異動するかたちで復帰をした。

もともと所属していた部署とは提供するサービスも向き合いも変わり、営業からマーケティングへと役割変換もあり、ゆっくり勉強しながら慣れていってほしいと聞いていたのだが、まあその通りになることはない。

それは覚悟していたからさほど問題でもなく、とりあえず3か月はがむしゃらにやってみよう！と思いやってみた。イベントの企画運営、フリーペーパーの作成、コンテンツ配信、ＳＮＳ運用などなど。年末年始もちょこちょこ稼働しながら自分なりに目標を決めてやってみた。

3か月が過ぎ、少し落ち着き立ち止まってみた時に、「あれ、そういえば私一つひとつの施策については聞いていてもゴールや戦略聞いてないな」とふと感じた。

そこで同僚に聞いてみた。

「どうしてこの施策が必要なんですか？」
「この施策のゴールはなんですか？」と。

なんらおかしな質問ではないと思っていた。なぜなら、営業部署ではこんな会話は日常的に行われていたからだ。今からやろうとしていることが本当に必要なのかを見極めるための考え方だと思っていた。

だが、この考え方は間違っていた。相手は批判されたと受け取ってしまったからだ。（しかもこれについては、しばらく後に気づかされた。）

長く同じメンバーが所属するこの部署では、みんなとりあえずやってみよう精神で多くの施策をやってきたようで私のような疑問を持つ人はいなかったのか、持っていても言わずにいたのか（これは分からないが）、結果として回答を得られないまま有耶無耶になり時が過ぎていった。

これではただやるだけになってしまう。リソースも豊富にある会社ではないのに。モヤモヤしたまま働き続けることで、やはりメンタルは疲弊していっていた。明ける気配のない緊急事態宣言で子どもにもストレスを与えてしまっている状況への悲しさも加わり、周りから見ても元気がないように写っていたと思う。

そうなると気の利いた言葉も出てこなくなるのが自分だ。

口を開けば「で、なんでこれやってるんだっけ？」と言ってしまう。だって、ちゃんと目的やゴールを見据えたうえで施策を実行し、反省し、改善していきたいから。だけど、回答はいつまでたっても返ってこない。ただ、やってきたことに新しい施策が加わりとにかく時間と労力だけが奪われていった。

子どもを寝かしつけた後も夫婦のご飯時間もPCに向き合い、歯磨きしながらスマホで作業し、寝る直前までPCに向き合う。「何やってんだろう。」「こんな生活いつまで続けないといけないんだろう（もちろんこの選択をしているのは自分だが、こうでもしてタスクを減らさないと次また何が飛んでくるのか分からず恐怖だった）。」とさえ思った。

そんなこんなしていた時に、たまたま上司との面談があり、他愛もない話をしていた途端、上司から突然、

「キミはnegativeだよね」

と言われたのだ。

きっと、私が「なんでこれやってるんだっけ？」と聞き続けていたことを周りが話していたのだろう。

そうか私はnegativeなのか。。。

？？？？？？

ここでのpositiveは疑問を持たずにただがむしゃらにやることなのか？

ここにいてどんな人間に成長できるんだろうか。ただ、タスク処理能力だけが上がっていくだけなんじゃないか。ここで働く意味を完全に見失った。

ママなのに働かせてもらえていることに感謝しなきゃいけないのかもしれないが、私はそんな風に思わせることがおかしいと思っている。し、そうじゃない会社を選んだはずなのに、、、違ったのか。

業務自体は面白く、マーケティングを学ぶことも楽しいのに価値観が違う。

辞めるべきか、でもここでキャリアを捨てなければいけなくなることは一層悔しかった。

だから、外に助けを求めた。

客観的な視点から見てもらうことで見えてきた課題を整理しながら、個人的にアドバイスをもらいつつ、他メンバーへも共有をしてもらった。

そこで、自分が施策を否定的に捉え、辞めることを推奨している批判者に成り上がってしまっていたことを知らされた。そして、この部署では、これまで積み上げてきたものを切り捨てることはとても勇気のいることだということも知らされた。

ただ、私が単に業務が嫌で疑問を投げかけたわけではないこと、より良いものにしたい想いがあるからこその言動であったことも理解してもらうことができた。

半年間悩み続けていたことが、外の一声で変わる。横のつながりの大切さを強く実感した。

もちろん、語彙力や表現力がないばかりに伝え方が悪かったことが原因でもあるから、気をつけていこうと戒めになった。

だが、今でもnegativeってなんなんだろう。と引っかかっている。