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【読書】イルカ/よしもとばなな
みなさんおはようございます。
今回はこちらを読みました。
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あらすじ
恋人と初めて結ばれたあと、東京を離れ、傷ついた女性たちが集う海辺の寺へ向かった小説家キミコ。外の世界から切り離された、忙しくも静かな生活。その後訪れた別荘で、キミコは自分が妊娠していることを思いがけない人物から告げられる。まだこの世にやってきていないある魂との出会いを、やさしく、繊細に描いた長編小説。
所感&よしもとばなな的妊娠のお話
妊娠中、せっかくなら妊娠、出産に関わる小説を読みたいなぁ、と
ネットで調べていた時に見つかった本。
結局、読み終わったのは妊娠期間が終了したあとだったけれど、
よしもとばなな節が満載でよかったです。
この本は、よしもとばななさんも出産後に書かれた本なのだそう。
といっても、妊娠中や出産のあれこれはあまり多く書かれている訳ではなく、
どちらかというと子どもを持つ、将来についてや結婚についての考え方が
妊娠によってどう変わって、また変わらないものは何なのか、ということがウエイトを占めている気がします。
また、子どもの父親は長い間付き合っている年上の彼女?セフレ?親戚がいるのですが、この関係もまた歪なのにばななさんが描くとなんだか繊細で。
重たい話題なのに軽く繊細なタッチで描けるってすごいですよね。
もう少し、妊娠期の話や今後の子育てについての描写も見たかった気はするのですが、
これもまたばなな節なんでしょうか。
ばななさんがあとがきでこのようなことを書かれていました。
この小説の中には、なにか私のほんとうに描きたいことの根源的な要素がいくつも入っている。妊娠出産ではなくて、オカルト的なことだ。 私は妊娠中に、この世の中にはないはずの妙なものを、心の目のようなもので、たくさん見た気がする。それはかなり気味悪く、奇妙にトーンが明るく、解釈のできないもので、しかし確かに存在していた。
オカルト的。確かにそうなのかも。
奇妙にトーンが明るく、っていうのは本当にそんな感じでした!
さらりと読めるので、寝る前読書とかにいいかも?
気になった方、ぜひ読んでみてください〜!