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【読書】『恋とか愛とかやさしさなら/一穂ミチ』いやー、考えちゃうなぁ
みなさんこんにちは。
今回はこちらの本を読みました。
いやー、自分だったら、どうするかな、の嵐。
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あらすじ
プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。
カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が“出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。
信じるとは、許すとは、愛するとは。
男と女の欲望のブラックボックスに迫る、
著者新境地となる恋愛小説。
わたしの心と体を通ってきた、無数の、犯罪の名前が付かないたくさんの傷のことを考えた。苦しかった。読めてよかった。
――高瀬隼子(作家)
僕はこの物語を、生涯忘れることはありません。
――けんご(小説紹介クリエイター)
女性が置かれている地獄のある側面が突きつけられる。
――スケザネ(書評家)
所感&一度の過ちでレッテルが貼られる怖さ
今回のお話は、インスタの色んな読書?インフルエンサーの方が次々紹介されていたので、色んな人の感想に触れる前に読みたいと思って早めに読了。
いやー、これは色々考えてしまいますね。
まず、プロポーズされた日の翌日に恋人が盗撮で捕まります。
捕まりはしたものの、被害者とは示談で和解し、逮捕もなし、でも、盗撮したことは事実。
あなたはまだプロポーズされただけで、結婚まではしていない。
別れる?別れない??
あなたは今30歳で、恋人とは5年付き合っている。
恋人のことはわかっているつもりだったし、今からまた同じ程度の関係を築ける人が現れるとも限らない。
結婚する?しない?
私だったら、どうするだろうか。
夫が急に盗撮で捕まったら。。考えてみるけれど想像もつかない。
でも、そういう状況から新夏はそうなったんだもんな、、と思いつつも、でもやっぱり想像ができない。
その時、自分がどういう心境になるのか。
今はもう結婚して子どももいるから、夫が、、というよりは、世間体を考えてしまうかもしれないな。ニュースになっていないとはいえ、きっとご近所さんには伝わってしまうだろうし。
好きだから別れる、好きだから別れない。
どちらもあることだから、だからこそ難しい問題だなと思いました。
相手がなんでこんなことをしてしまったのか、わかりたい、という新夏の気持ちはわかるな、と思いつつ、でも葵のさっぱりとした気持ちもわかる。。難しい!!!
そして、出来心とはいえ一度犯罪行為を行なってしまったら、
それが軽度であれずっとついてまわること。
それは対する相手にとってもだし、自分自身もそれに付き纏われる(まぁ自分がやってしまったことではあるのですが)
でも、そういうのって、もう後戻りができなくて怖いよなって思いました。
はぁ、何だか読んだ後に、疲れる、というわけではないんですが、
何だかしばらくほうっとしてしまいました。
読了された方がいらっしゃったら感想教えてください!
ちなみに、ここから冒頭部分が試し読みできますよ。気になった方はぜひ一緒に読みましょう!