深呼吸

ため息をついている君へ。心がふんわり軽くなる5つの方法。

なんだか、思っていたのと違うなとか
こんなはずじゃなかったのにとか
失敗しちゃったなとか

人は、この時期にかかわらず、たくさんため息をつきます。

息にも重たい息と、軽い息があって、
「重たい息」すなわち、息が落ちる「ため息」というのは、
気持ちが内側に向かっています。
気持ちが内側に向かうということは、視野も狭まっているということ。
視野が狭くなると、普段は見えているものが見えなくなるし、視界に入るものが少なくなるので、見落としが生まれたりするわけです。

少し、実験をしてみましょう。

顔の両脇、丁度、目を覆うようにこめかみのあたりを両手で挟んでみましょう。今まで見えていたものが少し見えにくくなって、真横のものを見るときには、身体ごとひねってみないと見えないのが分かりますか?
「視野が狭い、狭まる」というのは、こんな状態が起きているんです。

健康な人でも、この方法で視野を狭めて、1~2分ほど下を向いて歩きながら、愚痴をこぼし、人の悪口を言い、失敗したことを嘆いていると、気持ちがどんどん塞がって、沈んで、荒んでいくのが分かるはずです。
(ですから、あまり長い時間はやらないでくださいね)
そして、気づかずにこんなことを毎日続けていたら、鬱状態になっていくのもわかるはずです。
こうして鬱は、自分で作ってしまえるものでもあるんです。

さぁ、
なんか最近気持ちが重たいなぁ。
毎日がしんどいなぁ。と思ったら。
少し心が軽くなるエクササイズをしてみましょう

1.視野を広げる

上に書いたように、視野を狭め毒を吐いていると「鬱」の症状を作れてしまう。ということは、その逆をすることで予防が出来て、症状を軽くすることも出来るわけです。
本当は、公園など広いところでやることをお奨めしますが、それがままならない人は部屋でもOKです。先ずは、両手を10センチくらい離して前に伸ばします。指先が見えますね。そのまま、顔は動かさず、少しずつ、ゆっくりと両手を広げていきましょう。指先が少しずつ見えなくなりますが、腕の端はまだ見えていると思います。そう、そうやって腕の端が見えるギリギリのところまで少しずつ確かめながら、腕を広げていきます。
さぁ、どうですか?どのくらいの角度がつきましたか?
180度とまではいかなくとも、腕はだいぶ広がったのではないでしょうか。
そうです。本当は、そこまで視野は広がるんです。
自分が今まで見ていた以上のものが、本当は見える。
今、あなたの目の前に見えている物や、景色はどんなでしょう?
少しの時間、その感覚を味わってみてくださいね。

これは、ため息をついているときだけでなく、
PCの仕事をしていたり、図面を引いていたり、焦点を小さなエリアに定めているときのリフレッシュにも使えます。お試しください。

2.言葉の力をかりる

すべての物事には陰陽があるように、言葉にも陰陽があります。
良い響きのある言葉は、発した言葉自体が力を持っているので、声に出して発することで、身体の奥深くまで届き緊張を少しずつ解いてくれます。
人の身体は性別や年齢で差はありますが、水分がほとんどです胎児では体重の約90パーセント、新生児では約75パーセント、子どもでは約70パーセント、成人では約60~65パーセント、老人では50~55パーセントを水が占めています。良い響きのある言葉を発することは、自分自身の身体の水に小石を投げるようなもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。
そう、波紋が広がっていくイメージです。
「ありがとう」「愛してる」「大好き」「大丈夫」この他にも自分が落ち着く言葉を口に出して発してみてください。視野を塞がず、目線はしっかりと前を向いて。小さい声でも大丈夫ですから、しっかりと。
出来る人は、目を閉じて身体の隅々に言葉の波紋が広がっていくイメージで出来たら、もっともっと気持ちが落ち着きます。(でも、出来なくても大丈夫)

きっと、これだけでも少しずつ、楽になっていくはずです。

3.吐く息と吸う息を整える

3つ目は、吸う息と吐く息について、少しお話します。
息を吸う為には、息を吐ききらないと新鮮な空気は身体に入って来ません。
ですから、先ずは、息をぜんぶ吐ききります。
さぁ、一度一緒にやってみましょう。
口からゆっくり、全部だすので、最後は「もう出ません!」というくらいまで吐ききります。吐ききったら、あとは大きく口をあけるだけ。
どうですか?吐ききったあとは、新鮮な空気が身体の中に入ってきたのがわかりましたか?
私たちは日々のストレスで、どんどん呼吸が浅くなっています。
浅い息というのは、しっかりと息を吐ききらないままに次の息を吸っているので、身体の中の空気の循環が悪っている状態です。
ですから、先ずは「大きく吐ききる」そして沢山の新鮮な空気を身体に取り入れることで、身体の隅々まで新鮮な空気がいきわたり、頭と身体がシャキッとしてきます。

そして、覚えておいて頂きたいのは、吐ききったあと「どんなエネルギーの息を吸うのか」ということです。
私たちは、吸った息しか吐けません。暗い気持ちで息を吸えば、暗い息しか吐けないのです。楽しい息を吸えば、吐く息も重苦しいものから開放されます。ですから、息を吸うときには、1.でやったように視野を広げ、目線をあげて、2.でやった気持ちの良い言葉を口から出して、そしてそのまま、気持ちのいい息を吸うこと。が大切です。

大好きな場所や、心が落ち着く場所での深呼吸や、朝日を浴びながら、月光浴をしながら、自分の気持ちのいい場所を思い浮かべながらの呼吸も効果があるはずです。
大切なのは、暗い息、重苦しい息を吸っている限り、良い状況にはなりにいということ。重苦しい息を吐き出す→明るい息を吸う

人は「吸った息しか吐けない」

覚えておいてくださいね。

4.小さな好きを積み重ねて幸福感を味わう

「幸福感」と言ってしまうと、漠然としてすぎてわかりにくいですが、人はそれぞれ、「これ、好きだなぁ」と思うことや、「ここ、落ち着くなぁ」と思う場所、「この言葉は元気がでる」という言葉を持っていたりします。

こうした、自分の中にあるちょっとした「好き」や、窓から吹いてくる風が「気持ちいい」といった、「好き」や「気持ちいい」を、毎日の中にさがしてみてください。本の一文や、大好きな音楽、なんでもいいのです。
「自分の好き」を増やしていくことが、あなたの幸福感を作ります。
そして「好き」や「気持ちがいい」は、身体や記憶にためていくことができますから、「好き」や「気持ちいい」を増やせば増やすほど、「幸福感」はどんどん増えていきます。

「幸福感」は、ただじっと待っているだけではやってきません。
やることは一つ「あなたの好き」や「気持ちいい」を沢山みつけること。感じること。人にどう思われるだろうなんて考えず、気にせず、どんどん見つけてくださいね。

それが、あなたをため息から遠ざける方法であり、穏やかだけれどパワフルな息を身体に取り込む、最良の方法です。

5.一日に一度、静かに自分の呼吸に意識をむける時間をつくる

毎日を忙しく過ごしていると、いつも誰かのことや、仕事のこと、
怒られたことや、明日の打ち合わせのこと、耳に残った言葉、あの頃はこうだった、この先自分はどうなるんだろう?と私たちの意識はとても賑やかにあちこち動き回ります。
頭の中はいつもアドレナリンが高い興奮状態にあるということです。
これを長い時間続けていると、失くしてしまうものがあります。
それは「今、ここにいる自分」です。

私はここにいるよ!と言っても、意識があちこちに飛んでいる状態は、ここにいる、とはとても言えません。
何故なら、あなたはここにいても違うことを考えて、今、ここにいる自分の事に注意をはらっているわけではないからです。
「自分の意識を向ける」ということは言い換えればその時間だけは、過去でも未来でもなく、他人の目を気にすることもなく、「私」「自身」「自分」をしっかりと見つめて大事にしてあげるということなのです。

「自分」を一番大事にしてあげられるのは「自分」しかいません。
両手で自分を抱きしめて「今日も頑張ってくれてありがとう」と言ってあげるだけでも、身体はちゃんと、あなたの思いに応えてくれるようになります。
どんなに忙しくっても、どんなに嫌なことがあっても、どんなに明日のことが気になっても、最初は1分でも2分でもいいのです。目を閉じて、自分の吐いたり吸ったりする息のことだけを考えてみましょう。

目を閉じていると、色んなことが頭の中に出てくると思いますが、そのときには、出てきたことに良い悪いの判断をせず、「あぁ、出てきたなぁ」と思って、すぐに自分の呼吸に意識を戻します。
こうして、意識をコントロールできるようになったら、もう何も心配は要りません。嫌なことや、明日のこと、過去のことからも自由になって、少しずつ、穏やかになってきます。

今日ご紹介した5つの方法は、どれから取りかかっても大丈夫です。
是非、あなたの心と身体を自由に、そして毎日を生き生きと過ごすための手立てとして使って頂けたらと思います。

さぁ、顔をあげて、息を吐いて、新鮮な空気をたくさん吸って、気持ちいいや好きを沢山ためてくださいね。あなたの毎日が穏やかな日々になりますように。

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