香水

ダイエットのおともに香水を

ダイエット。
それは己との闘い。


昨年半年ほどかけて、肉体改造に挑んだちょこです。
基本は食事管理で、週一の筋トレで10キロほど落としました。
今は運動メインに移行しつつあります。

トレーナーに言われたのですが、ダイエット中、特に食事制限中は、ものすごいストレスがかかるそうです。
摂取カロリーが減るので、体が危機感を持つのがひとつ。
食べたいものが食べられない、という精神的負担がもうひとつ。
更にわたしは、食べ物でストレス解消する傾向があるので、「マックのLポテト2つ分」のストレスをほかで発散しきれず、イライラがたまる、というのもあります。

ダイエットは、いかにストレスをコントロールするか、というのが大きなカギのようです。


さて、ストレス解消やリラックス効果によいものとして、「アロマテラピー」があります。
植物から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使って、体や精神の調子を整えるものです。
ダイエットに関していえば、有名なのはグレープフルーツオイル。
香りで欲求不満や鬱屈した気分をやわらげ、爽快感を与えますし、マッサージに使用すれば、余計な水分の排出と脂肪分解を助ける効果があるとされています。


が、わたしが今回大変お世話になっているのは、アロマオイルではありません。

ガチ食事制限中、意外にも助かったのは、とある香水です。
(香水にはエッセンシャルオイルが含まれるものもあるとは思いますが、アロマテラピー的な効用効果はありません。念のため。)

DemeterというNYのブランドで、コンセプトのあるユニークな香りが多いことで有名です。
なんと種類は100種以上!
重ね付けを楽しめることと、5mlのお試しサイズが用意されているので、いろいろなものを試せるのが魅力です。

HPを見て気になったのは、「ペーパーバック」や「アールグレイティ」といった香りでした。
(本好き紅茶好きとしては、外せないセレクションです。)
ですが、5mlサイズは人気が高くて、すぐに売り切れになってしまいます。
入荷のお知らせを見ては通販チャレンジを繰り返すこと数度、ようやく購入に至りました。

で、どうせ送料がかかるし、と思い、気になるものをいくつか合わせて購入しました。
「レイン」
「ハワイアンバニラ」
「バニラクッキードウ」
「チョコチップクッキー」
「シナモンバン」
……食べ物系が多くなってしまったことからも、ダイエット中のストレスがうかがい知れます。

さて、実際の香りはというと……
食べ物系の香りのクオリティーが、信じられないくらい高いのです!

「チョコチップクッキー」は、チョコレートがごつごつ入ったクッキーの香りで、”焼いてある”感がします。
「シナモンバン」は、フィンランドのシナモンロールというより、あの背徳的な”シナボン”の香り。
たっぷりかかったアイシングまで想像できる甘ったるさです。

そして2つのバニラ系の香り。

もともとわたしはバニラ系の香りが好きで、2年前くらいに話題になった「人類モテ」ことローラメルシエのアンバーバニラも、大のお気に入りです。
ただ、バニラ系は安いものだと甘ったるいだけで鼻につくので、気に入ったものを探すのは意外と難しい。

Demeterのバニラ系の香りには、そういう突き刺すような甘さがなく、名称通りの香りを体現していました。

まずは「ハワイアンバニラ」。
バニラの香りなのに、海っぽいというか、プールっぽいというか、日焼け止めの香りというか、何とも言えない”夏っぽさ”が隠れたバニラの香りです。
海辺でバニラアイスを食べているような気分になります。

そして「バニラクッキードウ」。
”クッキードウ”とはクッキー生地のことですが、香りだけでこれを再現しきるとは……。
バニラエッセンスの甘い香り、粉と砂糖と卵が混じった生地の甘ったるい感じ。
しかもこれは、確実に”焼く前”の生の状態の香りです。
小さいときに、クッキーを作りながら生地のはじっこをつまんで食べたことがある人にはわかると思いますが、生の粉と砂糖のじゃりじゃり感、あるじゃないですか。
まんまその香りです。
(※生のクッキー生地は食べてはいけないんですよ、本当は。)


バニラ系の作り分けに感動したわたしは、さっそくそれを着けて仕事に行きました。
そこでこの香水の効用に、気が付いてしまったのです。


わたしは仕事中、暇さえあればなにかしら飲んでいます。
そして、紅茶はミルクティー党のわたしは、ダイエットの終盤では牛乳すらも制限していたので、うっすいコーヒーをガバガバ飲んでいました。

そして気づいたのです。

「バニラクッキードウの香りをまとってコーヒーを飲むと、甘ったるいバニララテを飲んでいる気分になる」ということに……!

お!? っと思ったわたしは、シナモンバンでも試してみました。
当然のように、ジンジャーブレッドラテを飲んでいる気持ちになりました。

(チョコチップクッキーはいい香りなのですが、わたしとは相性が悪く、香りの持続性を感じなかったので、うまくいきませんでした。)

気持ちになるどころか、おそらく脳みそが「甘いものを食べている」と誤認識したのでしょう。
本気で”甘いものへの欲求”が満たされていることに、気が付きました。

調子に乗って、足首やウエストに着けていた香水を、手首や胸元に着けました。
一日中甘い香りに包まれて、大満足でした。

恐るべし、香りのパワー……

甘いお菓子の癒しパワーは、味や口当たり(糖分と油分ですよ)にありますが、同じように、砂糖やクリーム特有の”甘ったるい香り”にもあると思います。
そのため、「お菓子を目の前にして香りだけ嗅ぐ」だと、食べられないストレスがひどいのです。
一方で、香水だと「食べたい」という視覚的な欲求なしに、「甘いものの香り」を堪能できます。

香りをかぎながら、コーヒーや紅茶を飲むことで、脳みそが「甘いものを摂取した」バグを起こしたようです。
それがストレス軽減につながりました。


ダイエットにはストレスコントロールと、脳みそをだますことが重要。

食べたつもりになれる甘い香りは、ダイエットの強力な味方だったのです。


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