恋愛経済学 - 告白のジレンマと状況打開のストラテジー
なんだか恋愛の女神が降りてきたので書いちゃう。失われた時を求めて。
仲が良かった人に、告白できなかった経験はありますか?
仲が良くて、一緒にいて楽しくて、居心地のよい関係。そんな関係から、一歩進んだ、恋人としての関係になりたいなと思いつつも、ついつい二の足を踏んでしまう。そんなことってありますよね。
そんな、こそばゆい関係が楽しかったり。でも、一歩進みたいと思ったり。でも、勇気が出なかったり。わかります。
そんな折、経済学の記事を読んでいましたら、それってものすごく合理的な行動だったんだなと思いました。はい。経済学の記事。
ということで今日は、恋愛経済学「告白のジレンマ」のお話です。
現状整理
私には好きな人がいます(設定ですよ)。
好きな人がいて、一方で、告白はしていません。普段は一緒に楽しく過ごしています。そんな状況です。
もちろん、その人と付き合えたら、スーパーハッピーです。一方で、相手の気持ちを測りかねています。告白したら、付き合えるのか付き合えないのか、ちょっと分からないラインです。
そして、一番のポイントは、自分からアクションを起こすには勇気がいると思って、ちょっとためらっているということです。
このような状況から(絶っっっ対に現実ではやらないことではありますが)告白する、しないを場合分けして点数付けしてみましょう。
まず、自然な流れで、お互いが告白するムードになった場合。これは超ハッピーですよね。ですが、告白することはやっぱり勇気がいるので、80点です。
次に、自分から告白しようと相手を呼び出す場合。これは、どうなるのか分からないので、ものすごく勇気がいる。なので、50点。もっと低いかも。
その次が、相手に告白してもらえる場合です。これは、ノーリスクで最高の結果を手に入れられるので、100点満点です。やったぜ。
最後に、告白をしないで一緒にいる場合。これは、最高ではないのですが、一緒にいること自体がとっても楽しいので、60点です。
そして、これは相手も同じ考えで、同じように評価されているとします。すると、それぞれの点数付けは以下の表な感じになります。
細かい見方は後で出てきますので、これで現状分析はバッチリです。
告白のジレンマ
ここから、 私にとって最適なアクションを考えてみます。告白するかしないかを考えるのです。ただし、相手の出方は分からないということがポイントです。
そのため、相手のアクションを想定して、自分がどうするかを決めるという考え方をしてみます。私としては横軸中心で考える、ということですね。
まずは、「相手が告白してくれる」と考えたときのケースを考えます。
この場合には、上の段で考えます。私も告白すれば80点。一方で、相手からの告白を待てば100点です。
すると、告白しない方がノーリスクで最高なため、告白しない方を選びます。自分も告白するのって、やっぱり勇気が必要ですからね。
次に、「相手が告白してくれない」と考えたときのケースです。
この場合には、下の段で考えます。私が告白したらリスキーなので50点。一方で、告白しなければ今の幸せな状態なので60点。
そのため、やっぱり告白しない方を選択します。今の幸せな状態がスキなんです。
これは、相手も同じです。やっぱり、相手も告白するのは恐いのです。
すると、両想いにもかかわらず、理論的に考えると、お互い告白しない方が選ばれてしまうのです。なんということでしょう!
これは、 経済学で有名な「囚人のジレンマ」と呼ばれている現象です。
ふたりが「勇気を出し合って」告白するを選べば、本当ならば今よりも幸せになれるのです。
一方で、ふたりが「自分のことだけを考える」と、今より幸せになれる世界線があるにもかかわらず、一段低い世界線が選ばれてしまう、というものです。
これって、結構あるあるな状況ではないでしょうか。
そして、それを打開する最良の手段が「お互いが勇気を出す」ことであるというのも、とってもステキではないでしょうか?
若いって、いいなあ…
現状打開のストラテジー
とはいえ、ふたりが勇気を出すことは期待できない状況で、この告白のジレンマを、どのように打開していくかを考えてみましょう。
打開策は2つあります。
ひとつは、現状の告白しなくても幸せすぎる状況を、そわそわさせて居心地悪くしてしまうのです。表で言うとここの部分を下げることになります。
お互い気になりすぎて、友達だと落ち着かない。そんな状況にできれば、不確実性はありつつも、告白する方が評価が高くなり、告白に持っていける、ということです。
もう一つは、告白すること自体に意義を感じさせる、ということです。
この場合は、「告白っていいよねー。素晴らしいわー。いいわー。」と言い続け、告白の点数を上げていきます。図ではここを上げることになります。
すると、今の現状維持よりも、告白することの点数が高くなりますので、告白に踏み切らせることができる、ということです。
これらの知略の限りを経ることで、お互いが告白した方が良いと思うようになり、結果としてふたりが告白するという最高の結果を得られるのです。
なんという、恋愛頭脳戦。DADDY!DADDY!DO!
まあ、こんなことを考えても実際のところは…(略)
まとめ
ということで、良い関係であるほど、告白というのは遠くなってしまう。それは、経済学の囚人のジレンマという理論で説明できますよ。
そして、状況の打開には、ふたりが勇気を出すのが一番だけれども、現状をそわそわさせる、もしくは、告白自体の価値を高める手もあるよ、というお話でした。
まあ、やっぱり、私は「やらない後悔よりやる後悔」派閥なので、ついつい突っ込んでいっちゃう方ですけどね。
なーんて。なんて無責任な大人になってしまったんだ。本人にとっては、人生の一大事ですからね。
皆さんは、行動する派ですか、待つ派ですか?人生哲学ですよね。
恋愛のご参考になれば大変嬉しいのですが、ならなくても囚人のジレンマって有名なので、そのお勉強だったと思って頂ければ幸いです。
一度きりの人生。勇気を出して。後悔しない意思決定を。
ではでは。
<このnoteを書いたしょこらはこんな人です>
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