人は、コーヒー豆の前で無力になる。
コーヒーミルが壊れた。
豆はあるのに、
どうすることも出来ない。
別に、飲まない日もあるのに、
飲めないと思うと、無性に飲みたい。
ミルで豆を挽きたい。
ドリップしたい。
とりあえず、壊れたのと同じミルを
すぐに注文したら、数日でまた
コーヒーライフを再開できるのだ。
挽けない豆を前にして、
自分がいかに無力か、思い知る。
一応、
他のコーヒーミルも調べてみる。
そうやって、
これまでの我が家のコーヒー歴を
振り返ったりしているうちに、
益々、決められなくなる。
初めて買った〇〇
きっかけの〇〇
お気に入りだった〇〇
間に合わせで買ったけど大活躍だった〇〇
走馬灯のように、
今まで使ってきた道具やマシンが
浮かび上がってくる。
10年以上前に買ったこのマシンは
思い出深い。
たまたま宿泊した宿のロビーで、
このシリーズのコーヒーを飲んだことが
きっかけで、その存在を知った。
これを使っていた時期が、おそらく
人生で一番コーヒーを飲んでいたと思う。
私もオットも。
小さめのカップに、抽出して、
1日に何杯も飲んだ。
なんせ、豆と水が入ってれば、
全て自動で、
クレマの乗った美味しいコーヒーが
飲めたのだから。
現行モデルにあるかは不明だけど、
マシントップの金属部分が、保温される。
そこで待機カップを、
常に温めて置けるのも良かった〜
それが力尽きると、
オットがネスプレッソを導入。
微妙に高いけど、
喫茶店で飲むよりは安い。
結局、いいのか悪いのか分からなかった。
1〜2年続いたかなぁ
そちらは、使い終わった後のゴミ問題が
段々としんどくなった。
子どもも手が掛からなくなった頃、
そろそろハンドドリップが恋しくなり、
そして、件のミルを買ったのだ。
(そちらもデロンギ)
5年の命だった…
そんなことをあれこれと
振り返っていたら、
ミルをどれにするか?
どころか、
マシンか、ミルか、すらも迷い始め、
決められなくなっている。
とりあえず、
コーヒーを飲んで落ち着きたい。
ガソリンスタンド併設のカフェで、
ホットコーヒーをテイクアウト。
オットは、
ボタンひとつのマシンか、
インスタントしか飲まない。
最近は、よくコンビニで買っている。
とにかくお手軽派。
私は、豆をミルで挽いてドリップしたい。
豆もできるだけフェアトレードを使う、
とにかくこだわり派。
ちなみに、オットにドリップコーヒーを
淹れてあげることは、滅多にない。
稼ぎのない私の趣味を優先して
いいものか…
オットにも聞いてみるが、
本当にどうでも良いらしい。
いっそのこと、どっちも導入?
いやいや。
マシンがあったら、
ドリップなんて絶対しなくなる…
迷うな。
悩んでると見せかけて、
どの選択もできる、この状態が、
実に楽しくてヤバいのである。