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私は、地元を知っているか?

借りた本が面白い。
タイトルだけで、もうそそられる。

田舎と言えども、車で少し行けば、
デニーズとか、ロッテリアとか、
いわゆる外食チェーンがあった。
子どもの頃、
それらは、すべて地元のお店だと
信じていたので、他の街で、同じチェーンを
見かけると、

"へ〜、この街にも出来たんだ"


なんて、何の疑いもなく、

「全ての店は自分の地元が発祥だ」

と思っていた。

子どもの頃の私が、
特別おバカだったのか、
子どもなんて、みんなそんなものなのか
誰かに聞いたことないから分からない。

自分が世界の中心と言うか、
世界を知らなすぎも良いところだ。
これって、やっぱ私だけなのかな?


大人になっても地元を離れない
結婚しても離れない。

ディープな"地元ならでは"のものが、
一番わかりそうなものなのに、
当たり前のものが多すぎて、
長い間、
地元ならではなのか、どこにでもあるのか
かえって、分からなかった。

全国にあると思ってたものが、
この地域独特のものだったり、
地元ならではと信じていたものが、
そうでもなかったりするのだ。

一度も地元から出ないと、
本当の意味で、地元のことは分からない。

40過ぎてから、特にそう感じる。

色んな場所に住んでいた人に、

愛知県って、
銀行と塾と中古車販売がやたら多いね

と言われてびっくりした。
考えたことも無かったのだ。

学校の行事とか、受験のこと、
給食のこと、冠婚葬祭のあれこれ、
季節の祭りや和菓子、
全く意識せず、
地元という文化に身を置いていたのだ。


県外から誰かが訪ねてくる。

となれば、かなり悩む。

どこに連れて行こうか、
何を食べようか、
何をオススメすれば良い?

地元の良さが分からない。
この歳まで、ずっと居たのに…
住んでるとこに愛着はあるし、
好きなのに。

どうやって、みんな地元を知るの?
祖父母から?地域のコミュニティ?
知人友人?

2018年に、2度目の海外生活を終えて
地元に帰ってきた後、
やっと地元に興味を持ち始めた私は、
何かを知るたびに、地元を好きになる。



さて。冒頭に紹介した本

いわゆるご当地スーパーに出向き、
そこに勤める人に話を聞いて、
地元のオススメを取材しつつ、
買ってたべてみる、飲んでみる。

本当に楽しそうな旅の本です。

北海道編

特産物、惣菜、お菓子などの他に、
必ずその土地のお酒も選んでいる
著者の酒好きな一面も、好きだった。

宿泊先に買ったものを持ち帰り、
"スーパーディナー"
と称して、1人飲みする感じもツボ。


本になる訳でもないけど、
私も残りはこんな視点を持って
生きていきたいと、
結構本気で思ってる。

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