『アラビアン・ナイト』から読み盗った3つのこと
みなさん、こんにちは。
今回は、出口治明 著『教養は児童書で学べ』で紹介されている『アラビアン・ナイト』から読み盗りました。(「能動的な読書」を目指しておりますので、「読み盗(と)る」というアグレッシブな言葉を使わせてもらっています。)
本書の概要
『アラビアン・ナイト』はアラブ地域で語り継がれてきたお話の総称です。すべて合わせると260以上のお話があるそうです。それらの中から「アリ・ババと四十人の盗賊の話」「アラディンと魔法のランプ」など、8つの物語を編纂したのがこの本です。アラブの世界を魅力的に切り取った物語集といったところでしょうか。
では、『アラビアン・ナイト』から読み盗った3つのことを書いていきます。
まず1つ目は、
①体験を信じる
ということです。
「ものいう鳥と歌う木と金色の水」というお話が収録されています。
他人の発言を鵜呑みにして騙されていた王様がいました。ある日、王様は「ものいう鳥」「歌う木」「金色の水」を目にし、感動します。すると、ものいう鳥が尋ねます。
それなのに、陛下は、ずっと以前、お妃を産んだのは、犬と、猫と、丸太だったなどと、ご自分の目でたしかめもせずに、信じてしまったのですか?
「自分の目で確かめもせず」。私には刺さる言葉でした。
五感をフル活用して、体験を信じるべし と読み盗りました。
続いて2つ目は、
②許せる人はカッコいい
ということです。
「コダダードと兄弟たちの物語」というお話が収録されています。
コダダードはとても優秀な王子さまで、王様に好かれていました。しかし、それを妬んだ兄弟たちから命を奪われそうになります。最後の場面でコダダードはこんなことを言っています。
「陛下、たしかに、あの王子たちは、恩知らずの悪者ですが、それでも、陛下の息子だということをお考えください。わたしにとっては、兄でもあるのです。わたしはみなの罪を許します。陛下も、どうか、許してやってくださるよう、お願いいたします。」
このあとコダダードは、王子たち一人ひとりとやさしくハグをします。
意地悪されたり妬まれたり、人生いいことばかりではないけれど、許せる人はカッコいい と読み盗りました。
最後の3つ目は、
③ネーミングのヒントは「~といえば○○」
ということです。
・アリ・ババ といえば ひらけゴマ
・アラジン といえば 魔法のランプ
・シンドバッド といえば 冒険
のように『アラビアン・ナイト』のお話には、結びつきの強い単語がいくつも登場します。
アリ・ババ社の創業者 ジャック・マー氏は、企業名を「アリ・ババ」にした理由を「ひらけゴマ(Open Sesame)」と結びついていたからだと語っています。
サンフランシスコのレストランで、ウェイターさんに「アリ・ババって何?(What is Alibaba ?)」と尋ねたら「ひらけゴマでしょ!(Open Sesame !)」と返してくれたそうです。↓こちらの動画で13:31あたりからお話されています。
また、そのほかのアラビアンな単語も調べてみました。「アラジン」というヒーターの会社、「シンドバッド」というジュエリーの会社が存在することを初めて知りました。(お恥ずかしいですが、知らないことだらけです。。)
アリ・ババ社が「ひらけゴマ」にインスパイアされたように、ネーミングのヒントは「~といえば○○」にある と読み盗りました。
まとめ
『アラビアン・ナイト』から読み盗った3つのこと
① 五感をフル活用して、体験を信じてみること
② 人生いいことばかりではないけれど、許せる人はカッコいいこと
③ ネーミングのヒントは「~といえば○○」にあること
次回は『アンデルセン童話集』(アンデルセン /大畑末吉 訳) から読み盗ってみます。
最後までお付き合いいただいて
ありがとうございました。
では、またです。
貴重なお時間をありがとうございます。よき時間となりますように。