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言霊 : ことだま

ことば、とは何だろう?

と、考える時がある。

新約聖書に

初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。

ヨハネによる福音書 第1章

ここで言う「」とは、単なる言葉では無く、ロゴスである。

、ロゴス (Λόγος , logos)  の一部であり全てでは無い。

真実・調和・統一・言葉という複数の概念を持つ。

一方、我が日本においては、古来より 言霊 (ことだま)  という存在がある。

古歌に、

磯城島の 大和の国は 言霊の 助くる国ぞ ま幸くありこそ

万葉集
しきしまの やまとのくには ことだまの たすくるくにぞ まさきくありこそ

これは、歌聖である柿本人麻呂が、遣唐使を送る際に歌った、とされ、柿本人麻呂歌集にもあることから、彼の作品では無いかといわれる。

歌聖 柿本人麻呂 木像
660年~724年
飛鳥時代の歌人

大和の国は、言霊が助けてくれる国なので、あえて言葉に出すのです。どうかご無事で行って来てください。

という現代約でも判る通り、

言霊 = 言葉に出すこと = 実現すること

の意味と

言霊という霊的存在が日本に実在する

 という認識を示している。

奈良時代、各地に派遣されていた国司は、新年に都に戻る。地方の産物を献上するとともに、天皇の前で歌を献上する。

歌とは、言霊であり、命である。国司が、言霊を天皇にささげ天皇霊を強化する。

今の宮中歌会始にその名残があるように思う。




私は24年前にテレビを捨てた。

ずっとテレビを見ていなかったが、少し前、仕事で京都に行き最終の東京行き新幹線に乗り遅れてしまいビジネスホテルに一泊したことがあった。

その時、たまたまテレビをつけた。深夜にも関わらすパチンコやネットショッピングの宣伝などうるさいほどがなり立てるテレビに辟易してすぐにスイッチを切った。


現代は、無意味な言葉が氾濫しすぎている

そこには言霊など存在しないであろう。

言霊は、死んだ

と思っていた。



最近、あるオンラインセミナーで面白い話を聞いた。

山本彗莉さんという方が主催されているzoomオンラインセミナーがあり、『ご縁のみなさまの時間』というセミナー名になっている

毎回いろいろな分野の有識者が来て、その方のお話を聞くことができ、質疑応答もある。

今回は、田島和子さんというお花屋さんのお話を聞いた。

質疑応答の時間となったので質問をさせてもらった。

「撮影などでお花屋さんから切り花を買ってくることがあるんですが、
その花を長持ちさせる方法を教えてください」

田島「アジサイは、水の吸い上げが悪いので、切り口にミョンバンをつけたりするといいですね。バラの場合は、切り口の部分を焼いてあげると良いです、ガーベラは・・」

と専門家の見識をのべ、私もメモをしていた。

田島「でも、いちばんは、声をかけることです・・」

「はぁ????? 」

一瞬、耳を疑った。

田島さんによると、花に対してポジティブな言葉がけ と ネガティブな言葉がけ そして 無視する という3つのアクションをした場合、いちばん切り花の寿命が短かったのが、「無視する」という態度であったという。

もちろんその真逆で切り花の寿命が延びたのは、ポジティブな言葉がけであった、と発言された。

ここで、主催の山本さんが発言。

ある催しがあり、山本さんの知人お二人が別々に田島さんのお店からお花を贈ったそうだ。催し会場には他からも沢山のお花が届いたそうだが、田島さんのお店から届いたお花は1ヶ月近くも枯れずにいたとの事。もちろん、それ以外のお花はとっくに枯れてしまっていたそうだ。

あい☆えがお 山本彗莉のzoomオンラインセミナー 第5期 12月の『ご縁のみなさまの時間』 より


お花に話しかけ、会話するお花屋さん。花の心を心として経営されている素晴らしいお花屋さんの話をうかがい、正直、ショックだった。

言霊は死んでなかった。

まさしく厳然として、大和の国は 言霊の 助くる国 であると確信をもった。



山本彗莉さんのHP

田島和子さんのHP


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