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さんま御殿かアメトーークか?イベントの場作り2タイプ
イベントを成功させるための「場作り」と聞いて、どのような光景を思い浮かべるでしょうか?リーダーが皆を引っ張っていく場面を思い浮かべる人もいれば、参加者が自由に意見を交わしている活気あふれる場面を想像する人もいるかもしれません。
実は、この二つの「場作り」のスタイルをとてもわかりやすく示しているのが、人気バラエティ番組『さんま御殿』と『アメトーーク』です。『さんま御殿』では、明石家さんまが圧倒的なリーダーシップでゲストの新しい一面を引き出し、場を引き締めます。一方、『アメトーーク』では、ホストである蛍原徹が控えめな進行役を務め、出演者同士が自由に語り合う場を作り出しています。
※実際の番組名は『踊る!さんま御殿!!』『アメトーーク!』なのですが、記事の読みやすさを重視して『さんま御殿』『アメトーーク』と省略して表記しています。ご了承ください。
この二つのスタイルには、それぞれイベントやコミュニティの場作りに活かせる重要な要素が隠されています。強力なリーダーシップによって参加者を引きつけるのか、対話と共感を重視してつながりを深めるのか。この記事では『さんま御殿』と『アメトーーク』の場作りの違いに注目し、それぞれの特長をどのように使い分けたり、融合させたりしてイベントやコミュニティの運営に役立てるかを考えていきます。
どのような場面でどちらのスタイルが適しているのか、そしてそれぞれの強みをどのように最大限活かせるのか。一緒に探っていきましょう。読者のみなさんが今後開催されるイベントでより多くの参加者が満足し、楽しめる場を作るためのヒントになれば嬉しいです。
『さんま御殿』タイプの場作り
『さんま御殿』は、明石家さんまの圧倒的な存在感とトークスキルが光る番組です。このスタイルは、強力なリーダーシップを活かした場作りを目指すイベントやコミュニティ運営において、多くの学びを与えてくれます。
最大の特長は、明石家さんまの存在感です。彼が場の中心に立ち、一瞬でゲストや視聴者の注意を引きつけます。声のトーンや表情、テンポの速い話し方が、自然とゲストを巻き込み、緊張感と期待感を同時に生み出します。このリーダーシップの力は、イベントにおいても非常に効果的です。リーダーが強い存在感を発揮することで、参加者の注目を集め、場の一体感を作り出すことができます。
さんまさんのトークの特長の一つに1対1の対話があります。ゲスト一人ひとりに対してテンポよく話を振り、時には突っ込み、時には引き出すことで、各ゲストの個性を引き立てています。この技術は、イベントでリーダーが参加者の強みを見極め、それを引き出す際にも応用できます。
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また、話題のコントロールも重要です。さんまさんは、ゲストが多い中でも話題が散らばらないようにトークをコントロールし、一定のリズムを保ちます。もし話が脱線しそうになれば、本題に戻るように軽く誘導するなど、場の流れを整えます。イベントにおいても、リーダーが議論の軌道を見失わないようにすることで、スムーズな進行を意識すべき場面があります。
さらに、ゲストの新たな一面を引き出す能力も、『さんま御殿』の大きな魅力です。さんまさんは巧みに質問を投げかけたり、時に意外な方向に話を持っていくことで、ゲストが普段見せない表情や発言を引き出します。この手法は、イベントにおいて参加者の隠れたアイデアや意見を引き出す際に役立ちます。参加者が普段はあまり話さない場合でも、リーダーが適切な質問を投げかけることで意外な意見や新しいアイデアを生むことができるのです。
『さんま御殿』タイプの場作りは、リーダーが場を引っ張り、参加者全員がそのリーダーシップに引き込まれることで活気と集中力のある場を作るスタイルです。このスタイルをうまく取り入れることで、参加者が安心してリーダーに頼ることができ、全員が同じ方向に向かって進む一体感を持ったイベント運営が実現するでしょう。
『アメトーーク』タイプの場作り
『アメトーーク』は、ゲスト同士の自然な対話と共感を重視した場作りが特徴の番組です。このスタイルは、参加者が主体的に意見を交わし、自由に話し合える環境を提供することを目指しているようです。
ホストである蛍原徹の進行スタイルは控えめで、ゲスト同士の対話を促進することに徹しています。蛍原さんは主役として前に出るのではなく、進行役として場の流れを見守り、必要に応じて話題を振る役割を果たします。これにより、ゲストは自由に発言することができ、自然な会話の流れが生まれます。このスタイルは、イベントやワークショップで進行役が控えめに場を整えることで、参加者同士が活発に意見交換できる場作りに役立ちます。
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『アメトーーク』のもう一つの特長は、「くくりトーク」と呼ばれる共通のテーマに基づいた対話です。同じ趣味や関心を持つ出演者が集まることで会話が盛り上がり、深掘りが自然に進みます。例えば、「家電芸人」や「〇〇好き芸人」といったテーマでゲストを集めることで、共通の興味を持つ者同士の対話が深まりやすくなります。この手法もそのままイベントやコミュニティ運営に活かせるでしょう。
また、ゲストにまんべんなく話を振ることで対等な発言を促す点も大事なポイントです。このアプローチにより、全員が平等に参加できる場が生まれます。イベントにおいても、このようにできる限り多くの意見が反映される環境を作ることは、多様なアイデアやアクションが生まれる土台となります。
このように、『アメトーーク』タイプの場作りは共感と対話を重視し、自然な流れで会話を深めるスタイルです。このスタイルを取り入れることで、参加者がリラックスして主体的に場に関わり、創造的なアイデアが生まれる可能性が高まります。
2つのスタイルの融合
『さんま御殿』と『アメトーーク』という、一見対照的に見える二つのスタイルを融合させることで、より効果的な場作りが可能になります。どちらか一方に偏るのではなく、状況に応じて両方の強みを活かすことで柔軟にイベントを企画・運営できるのです。
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リーダーシップと自主性
『さんま御殿』のリーダーシップは、参加者に明確な方向性を示し、目標に向かって進むための力強い推進力となります。一方で、『アメトーーク』のスタイルは参加者の自主性を尊重し、自由に意見交換をすることで新しい発見や創造性を引き出します。この二つのスタイルを組み合わせることで、リーダーが方向性を示しつつ、参加者の自発的なアイデア出しを促進する場を作り出すことができます。
テンポと深掘り
『さんま御殿』のようなテンポの速いリーダーシップは、議論を活発化させて場の空気を引き締めるのに有効です。しかし、テンポが速すぎると意見が浅くなる可能性があります。そこで、『アメトーーク』のように共感をベースにした対話を加えることで対話を深めることができます。短い時間でアイデアを出し合った後、特に興味深いテーマについてさらに掘り下げる時間を設けることで、深みのある対話を行うことができます。
状況によるスタイルの切り替え
イベントの主催者が場の状況に応じてスタイルを切り替えることもポイントです。例えば、対話が盛り上がっているときには『アメトーーク』型で参加者同士の対話を促進し、逆に対話が停滞しているときには『さんま御殿』型のリーダーシップを発揮して活性化させるといった使い分けです。
実際の活用シーン
新規プロジェクトの立ち上げや複雑な問題を解決するためのブレインストーミングなどでは、この融合スタイルが非常に効果的です。例えば、リーダーが最初にプロジェクトの目標やビジョンを示し、その後、参加者に自由にアイデアを出してもらい、それらを整理しつつ再度リーダーが方向性を示す。さんま→蛍原→さんま、という流れです。このように進めることで、参加者の自主性とモチベーションを高めつつ、目標達成へと繋げることが可能になるでしょう。
まとめ
『さんま御殿』と『アメトーーク』、この二つの場作りのスタイルは、それぞれ異なるリーダーシップのあり方や対話の進め方を示しています。しかし、実際のイベントやコミュニティ運営では、どちらか一方に偏ることなく、目的や参加者のニーズに応じて適切なスタイルを選ぶことが大切です。
『さんま御殿』タイプの場作りは、明確なリーダーシップと方向性を持つ場面に向いています。例えば、コミュニティのビジョンを共有する場や、特定の目標に向けてコミュニティメンバーの意識を高める必要がある場面などです。短時間で意思決定を行う場面や、強いリーダーシップが求められるシチュエーションで大きな力を発揮します。
一方で、『アメトーーク』タイプの場作りは、参加者同士の意見交換や共感を重視する場に適しています。チームビルディングやブレインストーミングなど、自由な意見交換が必要な場面では、このスタイルが有効です。進行役が参加者に寄り添い、対話を促進することで、自然な流れで新しい発見やアイデアが生まれます。
どちらのスタイルも終始一貫して使う必要はなく、状況に応じて柔軟に切り替えることが求められます。例えば、最初は『アメトーーク』型で参加者がリラックスして話せる環境を作り、その後に『さんま御殿』型のリーダーシップで議論をまとめると、スムーズに結論へ導くことができます。このように、場の状況に応じて最適なスタイルを使い分けることで、イベントやコミュニティを成功に導ける可能性が高まるでしょう。
今回は『さんま御殿』と『アメトーーク』からイベントの場作りについて学んできました。本記事が、さんまさんのリーダーシップと蛍原さんの控えめな進行のバランスを考える一助になり、読者のみなさんが魅力的なイベントを開催する一助になれば嬉しいです!
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