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角川『短歌』2020年10月号

①「岡井隆マイベスト」『鵞卵亭』穂村弘〈ここには非常時の偶発性といったニュアンスがあって、その輝きに惹かれる。歌とは最終的には制御不可能な領域で決まる。〉同感する。作者が思いもかけなかったものが出て来るのが、短歌の面白いところで怖いところ。

「ストレスを溜めないことです」あおいろのマスクの奥より医師は告げたり 後藤由紀恵 お医者さんはよくこう言う。でもそれができるぐらいなら、今ここにいません、と返したくなる。「あおいろ」が冷たそうな、生気の無さそうな、医師自身が疲れているような雰囲気を醸し出す。

2020.10.12.Twitter より編集再掲