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広島焼きのミルフィーユに舌つづみ
我が家のお好み焼きは、大阪風が主流。
私も焼くけれど、京都に住んでいた夫も作ってくれる。
でも広島風も食べたい。
東京では食べたことがあるけれど・・・本場・広島で食べてみたい。
だから、広島へ行ったわけではないのだけど。
家族3人の最後の旅行は、去年のお正月。
広島と倉敷だった。
広島へ行ったら、食べないわけにはいきますまい。
東京を発って、新幹線で広島駅に着いたら、おなかはペコペコ。
駅からすぐの「電光石火」に急ぐ。
夫が調べた駅近の、おいしそうな広島焼きの店。
パッパッパッと大きな鉄板で焼いていくけれど、行列があるので、待つ。待つ。
香ばしいにおい・・・ジュウジュウ焼く音。
ああ~~、おなかすいた。
待つこと25分。
家族3人それぞれ頼み、私の好物の牡蠣も注文。
まず牡蠣が来て、あちち、あち・・・磯の香りがソースと絡まって、エキスたっぷりの汁が口の中にこぼれる。
そしてお待ちかねのお好み焼きが、さっとへらで目の前に置かれる。
私が選んだのは「夢」。
肉、玉子、イカ、イカ天、エビ、うどん(かそば)、ネギがかかって、目玉焼きのせという贅沢。
ほおばるとミルフィーユなんだけど、ハーモニー。
生地、そば、具、キャベツ・・・重なった層を感じるような、一体になっているような。
上のねぎも香りよくてシャキシャキして、ソースが味をくるんで、でも複雑な味わいがあって。
全体がふっくらふんわりの大阪風とは、違うおいしさ。
ハッフハッフとモリモリ食べる。
あ~~、美味しい。
待ったかいがあったね。
3人とも大満足。
「広島焼きは、ちがう」
「全然別物だね」
「もっと食べないと」
体も心もポカポカして、広島電鉄の広島駅から、路面電車に乗る。
路面電車って、いいなと思う。
もう少ないけれど、窓からの景色も近くて町がよく眺められて。
バスと違って渋滞はなくて。
旅先だととくにうれしい。
あの微妙な高さの駅が好き。
ひょいっと段を上がると、駅で。
そこは道路ではない。
バスよりも、待っていてワクワクする。
そのあとも何度もお好み焼き屋さんを探したけれど、どこも混んでいて。
デートや家族連れや、友人同士で。
広島では「カフェにいこう」「ごはん食べようか」と同じ選択肢の中に「お好み焼きに行こう」があるのだと得心した。
いいな、それ。
かなり、うらやましい。
お好み焼き文化。
店を覗くとみんな、実にいい笑顔で待っている。
ほおばっている。
また行かなくちゃね。
次は野球を見たい。
広島は他にも魅力がいっぱいあって、積み重なっている。
この時も、原爆ドームや宮島に行って、心を何度も刺されている。
深みと広がりと。
広島焼きのように、ミルフィーユのように、層を成している。
奥が深くて、また行きたい場所。
帰宅後、広島焼きを試したいけれど、自信がない。
あの絶妙な積み重ね方が難しそうで。
あちこちのレシピを見ても、私が食べた感じと違うみたい。
モダン焼きじゃないんだよね、広島焼きは。
でも今度、作ってみよう。
重ねたいのだ、私も。
どなたか、作り方のアドバイスくださいませ。
この記事はやんさんの企画「駅にまつわるエトセトラ」の参加記事です。
私の記事は駅というよりも、広島焼きと路面電車になっちゃいましたね。
すみません。お許しを。
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