ヘグム/해금を習って程よく力を抜く大切さを知ったお話
大阪韓国文化院 国楽特別講座 ヘグム 해금。国立国楽院の講師による短期集中の対面式講座に参加しました。
いつも私が韓国の文化に触れたいなと思うときに企画してくれている大阪韓国文化院。今回、韓国の伝統弦楽器「ヘグム」(해금)を短期集中で学べる特別講座を開講してくださいました。
「ヘグム」は、二本の弦を弓で擦って演奏する楽器で、私の大好きな韓流ドラマ「トンイ」で主人公(ハン・ヒョジュ)が演奏しているシーンがとても有名。
あんな風に優雅に演奏してみたいもんだと思っていたときにこの企画が飛び込んできたわけです。もちろん多数の応募がある中なので昨年は外れましたが、今年はめでたく当選し受講できることに。
韓国伝統音楽の合奏では欠くことのできない重要な楽器だそうなのですが、韓国国立国楽院より派遣された先生が、初心者に向けて基礎からわかりやすく指導してくれるコース。
なんと!受講料は無料。教室のレッスン時間はヘグムを貸してくれます。
さらに韓国語の通訳の方もいてくれたので、安心して演奏レッスンを楽しむことができました。
弓と弦の持ち方を教えてもらったら、まずは音程を合わせることからはじめます。
『ソ/솔』でまずはみんなの音程を合わせます。(よくオーケストラでも見かけるやつですね)
この最初の音合わせがなかなか初心者にはうまくいかない泣
弦楽器はこれまでの人生で触れたことがありません。ピアノは黄バイエルまで。学校の音楽ではリコーダーは得意でしたので、音符は辛うじてわかるくらい。
初心者にとっては、この最初の音出しが最大の関門でして。
弓の弾く角度、弦の押さえる力ぐあいがとても繊細な楽器。引く強さも一定でないとブレブレの音が出てしまう。
でも、初心者だからこそこの単純なソの音がでるととても嬉しいわけで。
ただそこからそのあと指で弦を順番に押さえながら、弓をひくのですが、
まあこれがまたうまくいかない。
ソの次はラ。そして「シ」なのですが、私が奏でると「シ」が出ない。そしてそこで弦を押さえる力をギュっと強めて「ド」を出すのですが、「シ」が出てないのになぜか、「ド」はでる。
ただ、ここで弦を押さえる力加減で「ド」が「ド」でなくなる。
その上の「レ」と「ミ」は皆無でした。最後まで美しい音程がでずに終わった。
ソレシドは2本の弦の外側をひきますが、ドレミファは内側をひくわけで、この内側がまたさらに難しい。。。
力入れすぎて赤く腫れてた笑
はじめてのことに挑戦するとなぜか肩に力が入ってしまったり、押さえすぎたりするのがクセのようです。(ピラティスでも肩が緊張して筋肉痛になったし)
こんなときリラックスするのに必要なのが「深呼吸」
最近瞑想しながら深呼吸を意識しているので、こういうときに非常に役立ちますね。
クリスタルボウルの打楽器と、ヘグムの弦楽器は、違う奏法だし音も異なります。でも、音をどう出すかの違いだけであって、聴こえてくる音が心地よいか、ずっと聴きたいかそうでないかが決まる気がする。
とすると、弦楽器は難しい。だって音階があるから。
クリスタルボウルの音には音階がないわけではないけど、曲を演奏するという概念が私にはないので、弦と比べると簡単に音出しできるように思います。
とはいえ、納得のいく音を出すには日々の積み重ねが必要だし、それはヘグムでも同様。
先生がたくさん楽譜をよういしてくださっていて、1曲を完璧に仕上げるというよりは、耳なじみのよい曲にたくさん触れることで、ヘグムの音と仲良くなる、そんなレッスンでした。
最後は、日本の「さくら さくら」に挑戦。
お琴とはまた違う音色で驚きでした。ソラ先生が弾いてくださるともう先生の優雅な演奏姿に集中してしまって、「私じゃなく楽譜をみててね」とツッコまれました。
なんとなくですが、それっぽく弾けるようになって最終回を迎えたのでちょっと残念ですが、無事レッスンも終了。
レッスンの様子がHPからも見れますよ
イ・ソラ先生は優しくてとても朗らかな女性。憧れの先生です。
韓国に行ったときには、宮廷音楽の演奏会に行ってみたいですね。
今回も去年のチャングやテコンドーと同様に、韓国文化に触れるという素晴らしい体験をしてきました。
音を奏でる。音を紡ぐ。
なんでもそうだけど力は要らない。
慣れるまではどうしても変な力が入ってしまいがち
こうしよう
ああしよう
こうしたい
ああしたい
アタマで考えがち もうこれは癖だからなんともできない。
ただ、癖だし仕方ないけど、そうなっている状態を知って、気づいたらその思考を横に置く。その繰り返していけば、自然と力が入らなくなる。
かといって何も考えていないことが良いわけではなく、自分が今どんな状態なのか、余裕があるのか、モヤモヤしているのか、それをわかったうえで次の行動をする。
深呼吸してみるだけでも結構整う気がすします。呼吸に意識を向けると自分の思考もどっかにいってしまうしね。
上手に弾きたいのはやまやまだけど、まずは音を出すことへの慎重さだったり、優しさだったりが大事。そして何よりも、練習を続ける気持ちが大切。突然できることはないし、急にうまくなることもない。何事も筋トレなのだと実感しました。
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