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静御前の出産 ①
男だろうか、女だろうか。
静は、膨らんだ腹に手のひらを当てた。
これ以上は無理なくらい、せり出している。いつ産気付いても不思議ではない。
男児であれば、大罪人「義経」の遺児。
女児であれば、白拍子「静御前」の子である。
源頼朝は、そう下した。
要は、女の子であれば命を助けてやる。
男の子であれば殺す、と……。
とうとう、ここまできてしまった。
静は、目を閉じて思い返した。
どこで流産しても、おかしくない日々だった。
命を狙われた義経との逃避行。
結局、自分は捕らえられ、吉野の山、そして京から鎌倉へ。長い旅路に加え、厳しい詮議にも耐えねばならなかった。
あれからずっと、囚われの生活が続いている。
それなのに、腹の中の小さな命は、損なわれることなく育ち続けたのだ。
望まれない命。
そして、まったく労られることがない孕み女。
頼朝は、抜かりが無かった。早い段階で、静の懐妊を掴んでいた。
だが、この時代、子が流れるなどよくあることだ。
流産したら、手間が一つ減る。その程度に考えていたのだろう。
同年4月。頼朝は、静に鶴岡八幡宮で舞うよう命じた。
静の腹部は、ふっくらと目立ち出していた。それにも関わらずだ。
京で一番の白拍子、「静御前」が、我らの宮に舞を奉納する。
権力者として、力を誇示する絶好の機会だ。
加えて、彼女が義経の妾であることは、周知の事実だった。
自分の命令で舞う静御前を、皆の前に晒す。
見ろ。源義経ではない、源頼朝こそが「従うべき主」なのだ。
魂胆は分かり切っていた。
何度断っても、再三、命じられる。
だとしたら……。
出産について詩を書きました⬇️
出産にまつわる歴史の話で、一番印象深いのが、この静御前。
素敵な女性ですよね✨
考察や概略ではなく、ちゃんとした一つのお話にしてみたい。
その思いでチャレンジしてみました😊
参考に「鎌倉殿の13人」という大河ドラマで、静御前が舞うシーンを見ました。
有名な「しづや しづ」の歌です。
イメージが湧いてきます。やはり映像は強いですね。
文章にできることって、なんだろうなあ……。
気持ちの表現とか、細かい正確な情報、想像の余地とかかな?
色々と考えてしまいました。
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