買って帰ってほしい思い出の味
この4連休でいろいろ事情もあり、実家のある北九州に帰った。去年のお盆以来の帰省だったため、懐かしさもひとしおだ。リバーウォークの独特な形さえ懐かしい。
そんな小倉に帰って私が1番食べたかったのは……
シロヤのオムレット!!
シロヤというのは、正式にはシロヤベーカリーなのだが、地元の人と話す時には基本的にシロヤだけで呼んでいる。北九州市に住んでいれば、そこそこメジャーなチェーン店だ。テレビでもよく取りあげられている。
そこのオムレットがとにかく好きだ。
ふわっとした生地で、白い生クリームを挟んだシンプルな菓子パンなのだが、このクリームがとにかく美味しい。子供が喜ぶような甘〜いクリームなのだが、女性の手でもすっぽり収まるような小さいサイズのおかげでペロッと食べられる。
これが子供の頃から好きだった。シロヤといえばこれ、くらいの感じだ。しかも、お値段1個40円。40円でこの満足感が得られるなんて、なんと幸福なことか。
というわけで、とにかく次はいつ帰れるか分からないこのご時世。これだけは食べたかった。
1泊2日のため、1日目の夕方からアタックをかけた。お店も駅徒歩1分ほどの距離というのも、何とも優しい。
そして向かったパン屋。いつも通りの行列。
この時点で嫌な予感はした。列の隙間から覗き込めば、ショーケースの中はガランとしている。
オムレットが、ない……!!!!
何度見てもオムレットはなかった。「まぁ、人気商品だしな…ふっ……」と、なぜか誇らしい気持ちを覚えつつ、1日目は退散した。
こうなれば、翌朝開店と同時にアタックをかけるしかない。さすがにそれで売り切れていることはないだろう。売り切れていたとしたら、どこぞの電子決済のCMよろしく「ココニアル、オムレット、ゼンブクダサイ」と言われたに違いない。
そして翌朝、2度目のアタックをかけた。
ショーケースの中に……ある!
オムレットが山積みで置かれている!!!
あれだけあれば大丈夫だろう、といそいそと列に並ぶと、最初はショーケースに行儀よく収まっていたオムレットが会計後ろの台へと移動させられていった。
理由は明白だ。みんなが次々と買っていくから、毎度ショーケースの扉を開ける手間を省いたのだろう。少しずつ小さくなっていく山に一抹の不安が過ぎる。目の前の人が超大家族で全部買っていったらどうしよう、と。
まぁ、当たり前のように杞憂に終わった。2日目、小倉を後にするその日、何とか無事、私はオムレットを購入できたのだった。
ただ残念なことに、あまりの食べたさに写真を撮るのも忘れてしまった。
なので、ぜひ気になる人は北九州市に行った際、お店を探して実物を食べてみてほしい。ミスドのエンゼルクリームが好きな人は間違いなく好きだと思う。
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