読後感想・山本文緒さん・若き死について考える
お正月明けからこんな話題でごめんなさい
お正月休みは読書中心の生活で4冊読みました。
その中から今でも本に心が持っていかれている読後感想を・・。
昨年12月から喪中はがきが届くようになり、その中に
・いとこの配偶者が63歳で亡くなった(理由不明)
・知り合い女性が52歳で白血病で亡くなった
なんだかショックすぎた。
彼女らはまだまだ人生が続くと思われる年頃。
シニアという年齢にも達していない。
ある雑誌を読んでいたら書評欄に
「無人島のふたり」山本文緒
直木賞作家の山本文緒さんが
すい臓がんで余命宣告を受け、余命4か月
作家の視点で死にゆく過程の日記を書いた、
その本の書評が友人作家の視点で書かれていた。
なんだかするすると引き込まれるように、本をすぐに注文し
「無人島のふたり」を一気に読んだ。
作家の日記というのは感情がすぐ横にある感じで、日常の描写がユニークに描かれていたり、戸惑う気持ちが鮮明にあったり
余命を受けると自分だとどうなるんだろう
複雑な思いで読み進めた。
もしかしたら余命4か月とと言われた彼女に奇跡が起きるのではないか、
そんなことを願いながら、途中涙を流し一気に読んだ。
唖然とし、心が空洞になった。
彼女はまだ58歳。
読み終わってすぐさま
山本文緒さんの本
「再婚生活」が気になって、図書館で借りて読み直した。
8年ほど前に読んでいた本を改めて、検証じゃないけど読み直してみたくなったの。
「再婚生活」といってもスイートな二人の生活ではなく
壮大なうつ病の克服記録、心と体がどうして壊れていったのか、その答えは意外なところにあった。
この本で彼女の辛くて、暗い人生の一部分を共有させてもらった。
自分の抱えるストレスをタバコとお酒で解消していた彼女が、
それに気づきうつ病克服するまでのお話。
私の姉も35年前に
30歳で胃のスキルスがんで亡くなった。
自分は死んでいくと思いながら朝、目を覚ます。
幼い1歳になったばかりの子供をみながらどんなに辛かっただろう
幼い子供二人を残して、死んでも死にきれなかっただろう
神は何と理不尽なのだろう。やるせなかった。
神は本当に存在するわけがない。
誰に不満や恨みを言えばいいのか全くわからない類の感情。
父と母、家族で、あれから10年間もお通夜のような時間を過ごした。
あれから、時間がたち
世に必ず『死』はつきものであることが、
もちろん頭でわかっているが、それでも
割り切れないことの方が多い
理不尽で答えがないことばかりある、それが人生なんだなあ
年初なんだから、明るい気持ちに切り替えようっと
楽しいこと考えようっと
心を持ち直しつつある3連休です。
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