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【映画感想】最強のふたり
「花の慶次」は大好きな漫画
全巻持ってる
映画「最強のふたり」のドリスを見て、戦国時代、金沢の前田藩にいた前田慶次って、ちょっとこんな人かもと思った。
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ドリスはとってもガタイがいい。はち切れそうな若さと大柄な身体。
乱暴で正直、よく笑うしよく怒る。
退屈ほど嫌いなもん、なさそう。ウジウジしない。
ゲスい、大顰蹙😱、でもセンスいい、憎めない、ズルい、かっこいい
人が眉をひそめることの多い、非常識な鼻つまみ者でもあり、いつの間にか屈託のない彼の笑いに巻き込まれてしまう、のびのび自由な人気者でもある
「最強のふたり」の主人公のもう一人は、事故で脊髄損傷になり、首から下が麻痺という、深刻な障害になってしまったフィリップ。
ああ、、どんなに恐ろしいだろう…
鼻がちょっと詰まっても、自分でどうすることもできない。。苦しくて堪らなくても、気が狂いそうでも、自殺もできない…
佐藤弘道お兄さんが、脊髄の疾患で半身麻痺とは‥
… でも、「手が使える」っていうのは、とても大きなことだと思う。
自分の介護をする人材を募集して、電動車椅子に乗って面接をするフィリップは、聞いていると、とろんとなる、穏やかなフランス語を話す、上品な初老紳士。
スラム街出身の貧しい移民で、前科のある黒人のドリスは、そんなフィリップの面接に、他の人のようにスーツも着ず、おとなしく順番も待たず、強引に入って来て、不採用だというサインをくれと言う。
彼は失業保険をもらうために、面接に受かるためでなく、逆に落とされるためここへ来た。
それが、採用された人間が次々辞めて行くという、気難しいフィリップの介護を体験することになる。
金には事欠かない富豪のフィリップ。ドリスが食べているチョコレートをくれと口を開けると、ドリスは「これ、健常者用なんだよ」とヘラヘラ笑う。
うわ~最悪や~💦💦
ところがフィリップは怒らない。クビにするの簡単なのに、なんと彼を採用してしまう。
いやでも、これはさすがに怒ったほうがいいと思うけど。失礼とかのレベルじゃないよ…寛大が過ぎる…💦
ともかく、明るい率直な人間性のドリスとの日々は、退屈をぶっ飛ばす、いのちの喜び溢れる時間になる。
フィリップの幸せそうな顔は、こっちまで嬉しくなるな〜
富豪フィリップの誕生会は、毎年オーケストラが演奏会を開く豪華なもので、それはそれで素晴らしいけど、ドリスがアースウインド・アンドーナツ… は、グッチさん😆、アースウインド・アンドファイヤーの曲で、目の覚めるダンスを踊り出すシーンは、もう、上がってしょうがない!
指揮者のお爺様も、フィリップの邸宅に勤める堅物なスタッフも、つられて楽しそうにノリノリで踊り出して、それをこんな誕生日は初めてというように、フィリップは幸せそうに微笑む。
ドリスの言動が可笑しくてたまらないという顔で、よくヒクヒク笑うフィリップ。
楽しそうに下ネタ言うようになって、遂にはドリスと性感マッサージ受けて、耳たぶでそれはそれは幸せそうな素敵な表情❤️
性感か知らんけど、耳(たぶ)のマッサージは気持ちいいよね〜✨
肩や首の凝りにも効くし、私の子どもは、寝る前の耳そうじ必ずだった。
個人差あるだろうけど、耳を大切にする刺激って、安らぎ、至福に大きいんだと思う。
会ったことのない女性と素敵な文通を続けているフィリップに、ドリスがそれを「キモい」と言って(おい!😅)ブスやデブだったらどーすんの?とズケズケ言いながら、大慌てのフィリップお構い無しに、強引に相手の女性に直接電話をして、デートをこぎつけてしまう!😅
帽子や服をあれこれドリスと選んで、待ち合わせのレストランに行くも、いざその時間が近づいてくると、緊張と不安に耐えられなくなって、フィリップは店を出てしまう…
「華麗なるギャツビー」にも、そんなシーンあったな〜。
デイジーに会うためだけにここまで生きてきたのに、いざ現実が迫ってくると、ソワソワ逃げ出そうとする愛らしくもあるギャツビー。なんか気持ちはわかるな〜。
あれは主人公のニックがギャツビーを止めたから、デイジーに会えたけど、フィリップは文通相手の女性に会わず、ドリスをパラグライダーに誘う。
悠々とそれは嬉しそうに空を楽しむフィリップと、嫌だ怖い絶対しねえ!と大騒ぎだったドリスも、最後は楽しそうで、良かったね😁すごーい!こんなことができるなんて!✨
しかし、ドリスの複雑な家庭環境のことで、ドリスは介護をやめることになる。
どこが気難しいの?と、鷹揚で包容力ある人物にしか見えなかったフィリップは、それが目立って、苛立つようになり、深夜に幻痛発作も起こすようになる。
連絡を受けてフィリップに会いに来たドリスは、夜更けに彼を連れ出して、髪や髭の伸び放題のフィリップで、しょーもなく遊んで、二人で大笑いする。このシーン、すごく好きだった。
「病なんかに殺されてたまるか」
花の慶次のこの言葉を強く思った。
なんでも、あぶないよ〜、やめなさ〜いで、そーっとそーっと過保護にただ生き長らえさせて何になる。
暴走や失礼が「いい」んじゃない。ドリスのそんな表面的なところだけ真似したら、大怪我じゃ済まない。花の慶次にも、そんな話あったな‥
映画最後の、ふたりそれぞれの笑顔も良かった‥
生きている、ということの悦び
それが通じ合っているふたりの関係が、本当にいいな〜と思った。