【育休男子】#1〜望めばすぐに子どもができると思っていた〜
20代のカップルが妊活を始めて半年程度で妊娠する確率は約80%、1年以内に妊娠する確率は約100%...
なんて言葉を鵜呑みにしていたあの頃、いたって健康な20代夫婦だった僕たちは「望めばすぐに子どもができる」と思い込んでいました。
20代半ばで結婚。時代的にそれは友人や職場の同僚と比較すると早いもので、僕たちの結婚式が「人生で初めての結婚式だった」という友人も少なくありませんでした。
結婚してすぐにでも子どもが欲しいと思っていましたが、僕の転勤やコロナ流行による新婚旅行の延期に次ぐ延期で「(妻の)妊娠→出産」という大きなライフイベントも先延ばしになっていました。
半年では自然妊娠できず
最終的にハワイを予定していた新婚旅行の目処が立たず、三度延期をしたのち沖縄への旅行に切り替えました。
海外旅行を想定して貯金をしていた分、沖縄ではホテルのグレードを上げて、暫くはできないであろう夫婦水入らずの旅行を思う存分楽しみました。
旅行を終えると、我々は早速「妊活」をスタートしました。妻には基礎体温をつけてもらい、排卵予測アプリを使用しながら排卵検査薬を使用。抜かりない準備で、すぐに妊娠に至ると思っていましたが、これらのサイクルを繰り返し、気づいたら半年が経過していました。
20代のカップルが妊活を始めて
半年程度で妊娠する確率は約80%
この言葉が重くのしかかりました。これはあくまで健康的な男女の「自然妊娠」を指した言葉にはなりますが、我々はこの約80%の中には入ることができませんでした。
妻がSNSをやめる
SNSでは知人の結婚・妊娠・出産の報告を見る機会も増えていきました。それまでは祝福の気持ちでいっぱいだったこれらの投稿も、自分たちが妊娠を意識しはじめた途端、どこかモヤっとした思いが込み上げてくるようになりました。
それはもちろん妻も同じで、僕より女性の友人が多い分、それらの投稿を見る機会も僕よりも自然と多くなります。妻はサッパリした性格なので、思い切る時は一気にやります。
「私、インスタやめちゃうわ!」
僕たちが妊活をはじめて半年、自然妊娠はかなわず、妻はSNSをやめました。
結婚した順に子どもを授かれる、なんてことはありませんし、僕たちは意図的に妊活のタイミングを遅らせてもいました。それでも自分たちより後に結婚した夫婦の出産報告を見ると、祝福の気持ちと同等の「羨ましい」気持ちが沸いてくるのでした。
「自然妊娠を目指す妊活は6回まで」と夫婦で決めていました。今すぐに子どもを授からなければいけないという理由はありませんでしたが、自然妊娠を望めない原因が何かあるかもしれない。その場合、同じことを続けていても進展がない可能性が高いので、不妊治療クリニックに通うということを事前に決めていました。
そうして、事前にリサーチして評判の良かった、近所の不妊治療クリニックの説明会へと足を運ぶのでした。