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『生贄悪女の白い結婚』感想

ネタバレ全開です。ネタバレがお厭な方はスルー推奨。


実母の死後やってきた義母と連れ子に家を乗っ取られた令嬢が、なんやかやで幸せになる物語

「シンデレラだ」って思った。

シンデレラと異なるのは、王子様――もとい、救いをもたらす騎士がずっと傍にいてくれたということ。
「かつては護衛だった」ティルが、主人公のニネットに不憫に振り回されつつも溺愛を発揮するのがこの物語のポイントです。

シンデレラストーリーだ!

『転生』じゃない令嬢だ!

主人公は伯爵令嬢のニネット。
自分より近しい他者を優先するお人好しで、でも知恵と知識を持って動くことのできる人。そして色恋に疎い。

彼女は生粋の異世界の人です。転生令嬢じゃないんです。
ここが地味に推しポイント。しっかり異世界ファンタジーに浸れて、好きなの。

8年後だ!

ここもまた異世界ファンタジーな推しポイント。
精霊がいます。

この物語での精霊は、人知を超えた力で、幸いも災いも起こすことができる存在。
ニネットが精霊に守られた結果、彼女にとっては一晩・世界的には8年というちぐはぐは時間経過が起こります。
結果で、本来であれば『弟』な年齢で護衛なティルが、ニネットより年上になり、立場も変化することに(サブタイトルの意味はココです)。

個人的に、「彼女にとっては一晩・世界的には8年」ってとてもファンタジーでおいしい。
8年で成長したティルが、成長していないニネットに大人の魅力でぐいぐい迫ってくるのもおいしい。

『ざまぁ』だ!

ニネットの実母の死後、実父が再婚した義母と義妹。
義妹ちゃんは母親に振り回されてたんじゃないかなと感じたりもするし。
実父は義母の性悪さを把握してたのではないかという疑念があるのですが……

ティルが溺愛の延長戦と私怨を込めて、二人まとめてしっかり追い詰めて蹴落としてくれるので。
まあ、いいか。

コミックスから入ったのです、実は。

コミックスを読んで、これは続きが気になるなぁと思ったから、原作に手を出した。最近の私、このパターンが多いです。

コミックス版では読み解けなかったシーンがいくつかあって、それが小説で解読できたから良かった。
逆に、コミックスから小説版で「?」となったところが分かったりするのかな?
義妹ちゃんが何を考えていたのか、とても知りたいんだ。

あと、甘さはコミックスの方が味わえる気がする!
もっと溺愛を頂戴!!!!!!

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