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豪華声優陣による朗読劇「魔法少女育成計画 double shadow」を観てきました!

今回は「魔法少女育成計画 double shadow」朗読劇の観劇レポートをお届けします。前回のSOS☆感謝祭に続き、ここのところ推し活方面の話が続いてますが、まぁこれも茅原実里さんの活動が充実しているおかげってことで。イベントは続くよどこまでも。

この画像をクリックすると公式サイトに飛びます。
(下のURLと行先は同じです)

https://www.odd-inc.co.jp/stage/doubleshadow/


作品概要ならびに今回の公演について

本作品ははライトノベル作家である遠藤浅蜊氏による作品シリーズの名称です。作品としては最初の「魔法少女育成計画」から始まり、以後「restart」「episodes」「limited」「JOKERS」「ACES」「QUEENS」「白」「赤」…とシリーズを重ねており、現在は18巻まで刊行されているとのこと。このうち最初の話「魔法少女育成計画」が2016年10~12月にアニメ放映されました。

なお昨年1月31日には続編となる「魔法少女育成計画restart」のアニメ化企画が始動していることが発表されており、今後の続報が待たれております。

本作の朗読劇はこれまでに2回行なわれており、今回の「魔法少女育成計画 double shadow」は第3回目となります(2024年3月16日~17日)。いずれも朗読劇向けに作者の遠藤浅蜊氏が自ら脚本を書きおろしています。なお今回は「double shadow」と「青い魔法少女の自己主張」の2本立てにて公演が行なわれました。

下記リンクは前々回(つまり初回)の朗読劇「森の音楽家クラムベリー外伝 魔法少女育成計画 unripe duet」について書いたレポート記事です。

「魔法少女育成計画」ってどんなお話?

この物語の舞台となっているのは私たちが暮らす現代と同様の世界。異なるのは「魔法少女」という概念が存在すること。その名もズバリ「魔法少女育成計画」という人気ゲームアプリがあって、それを遊んでいるプレイヤーの中から何万人にひとりの確率で「本物の魔法少女になれる」旨のお誘い通知が届くのです。プレイヤーがそれを受諾すると、現実世界で使用可能な魔法少女としての姿、能力(ひとりひとり異なる)を与えられ、以後は人知れず現実世界の中で魔法少女としての生き方が始まるというわけです。

ただし魔法少女として存在し続けるのは簡単ではありません。と言うのも、魔法少女世界の運営的存在が「ある地域の魔法少女を減らす」だの「選抜試験」だのと後から後からいろんな理由を付けて魔法少女同士の対立をあおる構造になっているからです(選抜試験と銘打っているものの、実際は最後のひとりとなるまで終わらない殺し合いの強制だったりします)。なお「魔法少女として死ぬと現実の本人も死ぬ」というルールです。

このようにキラキラしたイメージを持たせつつも、実態は血を血で洗うデスゲームというのが魔法少女世界の現実。様々な魔法と思惑を持った魔法少女たちはどのように生き抜き、己と向き合うのか。「魔法少女育成計画」とはこのような世界観をベースに展開される少女たちの物語(男性もいます)。ジャンルとしてはダークファンタジー、もしくは能力者バトルものといったところになるでしょうか。

声優陣が豪華なんですってば、とにかく!

いやもう凄いのなんのですよ。キャスト見て思わず「ホントにっ!?」って言っちゃいましたもん。

3月16日(土)出演者
南條愛乃 小松未可子 茅野愛衣 前島亜美
茅原実里 悠木碧 竹達彩奈 高垣彩陽

3月17日(日)出演者
南條愛乃 小松未可子 茅野愛衣 前島亜美
茅原実里 富田美憂 井口裕香 高垣彩陽

CNプレイガイド公演案内ページより引用

どんな声優が出演したかにも注目してほしいので、ここは行数を割いて説明します(ちょっと長いので、声優にあまり興味がない方は次の章まで飛ばしてください)。なお、掲載順ならびに紹介文は完全な私目線です!!

茅原実里ちはらみのり

<出演作品例>
「涼宮ハルヒの憂鬱」(長門有希役)、「みなみけ」(南千秋役)、「響け!ユーフォニアム」(中世古香織役)、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」(エリカ・ブラウン役)他
<今回の出演>
「double shadow」魔王パム役

愛称みのりん。私ことchitoseArkのイチ推しであり生きる糧であり私自身を導くみちしるべでもあるお方です。昨年末の一人芝居「ヘルプミー」以来、今年に入ってミュージカルにライブ出場に朗読劇と、急速に活動のギアを上げてきている彼女。2021年末をもって歌手活動を一時的に中止していましたが、昨年2023年8月4日に行なわれた富士河口湖町での花火大会コラボライブをもって歌手活動を再開しました。。今年の8/3(土)~4(日)にはついに毎年恒例であった河口湖ステラシアターでのライブが復活します。

今回の「魔法少女育成計画 double shadow」では魔法少女の中でも最強の戦闘力を誇る魔王バムを演じました。

よろしければ私が書いているまとめnoteもどうぞ。

南條愛乃なんじょうよしの

<出演作品例>
「ラブライブ! 」シリーズ(絢瀬絵里役)、「とある科学の超電磁砲」(泡浮万彬役)、「崩壊:スターレイル」(トパーズ役)他
<今回の出演>
「double shadow」プフレ役

愛称ナンジョルノ。彼女に関しては声優と言うより歌手としての活動の方が有名でしょう。fripSide時代に歌った「とある科学の超電磁砲」の主題歌「only my railgun」が特に有名で、それ以降もアニソン系歌手としてスターダムを上がり続けました。現在もソロアーティストとして精力的に活動しておられます。

ちょっとここから余談。極めて個人的なイチ推し度合いからすればもちろん私は茅原実里さんが一番のお目当てですが、私的には南條愛乃さんも今回の主要なポイントでした。いやむしろみのりんとジョルノが出るからこのチケット取る決断をしたって言ってもいいくらい(ここのところイベント続きなので家計への負担も重く、正直これどうするか悩んでいたのです…)。

みのりんとジョルノのツーショットですよ!!生きてるうちにこんな貴重なシーンを見ることができるだなんて…ぅぅぅ(涙)。

私らファンは声優さん同士の仲について想像することしかできません。茅原実里さんと南條愛乃さんはそれぞれ声優としてのみならずシンガーとしてもその頭角を現したお二方です。音楽の分野に関して競合関係であったことは言うまでもないでしょう。そんなお二方の仲ってどうなんだろう…って少なからず気になってましたが、この笑顔を見たらそんなドキドキがいっぺんに吹き飛んでしまいました。Vivaみのりん&ジョルノ!!

小松未可子こまつみかこ

<出演作品例>
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」(戸塚彩加役)、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」(マァム役)、「アルテ」(アルテ役)他
<今回の出演>
「double shadow」シャドウゲール役

愛称みかこし。声優としてはとにかく元気系な役柄が目立つ彼女ですが、シンガーとしても高い存在感を示している小松未可子さん。その歌唱もまた攻撃的なエナジー全開の楽曲多し。「悔しいことは蹴っ飛ばせ」とか、まさに彼女のために存在するナンバーだと思っています。30歳のバースデーライブでは30曲を歌い切るというみのりん並みの偉業を成し遂げました。旦那さんの前野智昭氏も著名な声優です。

なお今回のキャストについては近藤玲奈さんの病気治療による降板から小松未可子さんに引き継がれたとのこと。小松未可子さんはパンフレットにて「元々演じる予定だった近藤玲奈ちゃんの想いもしっかり受け止めて、精一杯大切に務めさせて頂きます」とコメントしています。

悠木碧ゆうきあおい

<出演作品例>
「魔法少女まどか☆マギカ」(鹿目まどか役)、「幼女戦記」(ターニャ・デグレチャフ役)、「薬屋のひとりごと」(猫猫役)、「原神」(女性主人公役)他
<今回の出演>
「青い魔法少女の自己主張」ラピス・ラズリーヌ(ブルーコメット)役(3/16公演のみ)

愛称あおちゃん(「こども先生」とも)。3/16(土)にのみ登場する彼女はおそらく今回の出演メンバーの中で最も世間にその名を知られている声優ではないでしょうか。4歳の頃から子役として活動されているとのことで、著名ソーシャルゲーム「原神」の女性主人公や「君の名は。」への出演など、メジャー作品への関わりも目立ちます。

茅野愛衣かやのあいさん

<出演作品例>
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(本間芽衣子役)、「ソードアート・オンライン アリシゼーション」(アリス役)、「デリシャスパーティ♡プリキュア」(菓彩あまね/ジェントルー/キュアフィナーレ役)他
<今回の出演>
「double shadow」エーコ・EX・ランタン役

愛称かやのん。「あの花」のメインヒロインであるめんまは彼女が演じています。このたび茅原実里さんと共演することで、夢?の「茅・茅」コンビが実現しました(笑)。なお茅野愛衣さんは「かやのあい」、茅原実里さんは「ちはらみのり」なので、お間違えのないようお願いします。いいですね?「ちのあい」でも「かやはらみのり」でもありませんからね!!

高垣彩陽たかがきあやひ

<出演作品例>
「ソードアート・オンライン」(リズベット/篠崎里香役)、夜は猫といっしょ」(キュルガ役)、「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」(マライア役)他
<今回の出演>
「青い魔法少女の自己主張」トットポップ役

愛称あやひー。昨年末に行なわれた茅原実里さんの一人芝居「ヘルプミー」に声で出演されましたね。あの沖縄の母の演技力には度肝を抜かれました。過去にも茅原実里さんが座長を務めた朗読劇「minori's theater~CRAZY MANSION!!~」に出演するなど、みのりんとの共演歴は多数あり。お互いに仲睦まじい関係のようです。

竹達彩奈たけたつあやな

<出演作品例>
「けいおん!」(中野梓役)、「デート・ア・ライブ」(五河琴里役)、「ソードアート・オンライン(リーファ / 桐ヶ谷直葉役)」他
<今回の出演>
「青い魔法少女の自己主張」7753ななこさん役(3/16公演のみ)

愛称あやち。「デート・ア・ライブ」は第5期の放送が今年行なわれるとのことで、またあのチュッパチャプスをくわえた司令官姿が見られますね。読み方が「たけたつ」と濁らないので要注意。なお、小松未可子さんと同じくこちらも著名声優と結婚されています。旦那さんはあの梶裕貴氏です。

井口裕香いぐちゆか

<出演作品例>
「ヤマノススメ」(雪村あおい役)、「とある魔術の禁書目録」(インデックス役)、「デリシャスパーティ♡プリキュア」(華満らん/キュアヤムヤム役)他
<今回の出演>
「青い魔法少女の自己主張」7753ななこさん役(3/17公演のみ)

愛称ゆかち。とあるのインデックスとしての芸歴が有名だと思いますが、私的には「ヤマノススメ」の主人公あおい(山がダメだった方)が最も印象に残っています。

前島亜美まえしまあみ

<出演作品例>
「BanG Dream!」(丸山彩役)、「アサルトリリィ BOUQUET」(高須賀月詩役)他
<今回の出演>
「double shadow」ジップステップ役

前島亜美さんはエイベックス系のアイドルグループ「SUPER☆GiRLS」のメンバーだった方。一時期リーダーも務めていましたが、2017年3月末に卒業。さらに2022年11月に芸能活動休止と所属事務所の退所を報告され、一時期は業界から姿を消しておられましたが、昨年9月に声優事務所ボイスキットに移籍し芸能活動を再開することを発表されました。南條愛乃さんと同じ事務所になった彼女、今後は声優としての活動も増えてくるのかな?

富田美憂とみたみゆ

<出演作品例>
「アイカツスターズ!」(虹野ゆめ役)、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」(チュアチュリー・パンランチ役)他
<今回の出演>
「青い魔法少女の自己主張」ラピス・ラズリーヌ(ブルーコメット)役(3/17公演のみ)

どこで名前聞いたことあるんだろうと思っていたら、あの「アイカツスターズ!」の主人公だったのですね!!他にも出演作品に私が観ていたアニメ作品も多く(ダンジョン飯とかこのすば爆焔とか)、あれ私何でこの方思い出せなかったんだろうと思うことしきり。ちょっと今後は注目します!!

いやもう本当に、よくこれほどまでに豪華なキャストを集められたと思う次第でございます。「魔法少女育成計画」の力は凄い!!ということで、事前知識はここまでで良いでしょう。ここからはいよいよ現地からのレポートに踏み込んでいきたいと思います。

ということでやってきました、草月ホール

でっかい石に「草月」の文字が目印の草月ホール。
なお入口は建物の右横です。

あったあった。
ちなみに私は3月16日12:00~の公演に参加しました。

今回の公演ポスター。
胸が高鳴ります。

A席チケット完売だってさ!!

中に入ると、公演ポスターのディスプレイがお出迎え。
手前にあるポスターは同時公演タイトル「青い魔法少女の自己主張」。

なんか同時公演のポスターの方がカラフルだなぁ。

おおお、あちこちからお花が届いているよ?

こっちにも!!

悠木碧さんのお誕生日は3月27日とのこと。
おめでとうございますっ!!🎂🎉🚩

さて、では奥に進んでみるとしますかね。

何と会場入口手前には「魔法少女育成計画」のスロットが。
「double shadow」のタイトルを冠したものとなっております。

あとは会場が開くまで、グッズ売場(撮影禁止)のパンフレット買ったり、同公演に来ていたみのりんファン仲間でワイワイガヤガヤしたりしながら、楽しくてドキドキな時間を過ごしたのでした。

さぁ、いよいよ開演です。
私は2階の26番。ステージの距離が近くて想像以上に良い席でした。
ここからは撮影禁止にて、文字だけでお届けします。

朗読劇①「青い魔法少女の自己主張」

<CAST>
ラピス・ラズリーヌ(ブルーコメット):悠木碧(3/16)/富田美憂(3/17)
7753ななこさん:竹達彩奈(3/16)/井口裕香(3/17)
トットポップ:高垣彩陽

おおまかなあらすじ

ラピス・ラズリーヌは怒っていました。小さな頃から寝物語に聞き、憧れてきた「ブルーコメット」の名前を奪われようとしていたから。ラピスが魔法少女に選ばれたとき、彼女はためらうことなくその名を自らに付けました。しかしその「ブルーコメット」の名前は既に使用している者がいたのです。にもかかわらず二重登録してしまったのは魔法少女世界における人事部門のミス。ラピスにしてみたら到底納得できるはずがありません。かくして人事部門に乗り込むラピス。彼女の説得を任された(押し付けられた)のは、これまた魔法少女の7753ななこさん。さらに呼ばれてもいないのに突如現れた謎の魔法少女トットポップによって、修羅場はさらにヒートアップ。ラピスは「ブルーコメット」の名前を守れるのか?それとも7753ななこさんの説得が功を奏するのか?

感想

いやーこれ本当に魔法少女育成計画かと思ってしまうくらい、とにかくひたすらわちゃわちゃしたエピソードでしたね。まほいく=殺人劇だと思っていたら意表を突かれた感じです。まぁ深刻な話ばっかしじゃ疲れちゃうから、前座はこういうお話でも良いのかなぁって。

…いや待て、深刻な話ですよこれ!?だってこれ役所のミスなわけでしょ?それをガンとして認めず言いくるめようってんだから、そりゃラピスだってブチ切れるに決まってるよ!!7753ななこさんアンタ相手がカラミティ・メアリ森の音楽家クラムベリーでも同じこと言えるんかい!?あぁそう言えば魔王パムちょうど近くにいるから連れてこようか(笑)。ということで、私はラピスに同情しちゃうなぁ…。

私が観た3月17日回では7753ななこさんを井口裕香さんが演じてました。いかにも役所のお姉さんっぽく丁寧に応対しつつも相手の言い分はあらゆる弁舌を駆使して絶対に認めないその様は、まるでクレーム対応のオペレーター。ときどき相手に聞こえないように毒を吐くのもポイント(笑)。いやーゆかちやるなぁって思って観てました。そしてあやひは場をなごませ…いや、ややこしくする天才(爆)。

ということで、朗読劇第一幕はひたすら面白く観ることができました。これ以上のネタバレはしませんが、最後はちょっと泣けるお話。できたらこれ、悠木碧さんと竹達彩奈さんでも見たかったなぁ。

朗読劇②「double shadow」

<CAST>
プフレ:南條愛乃
シャドウゲール:小松未可子
ジップステップ:前島亜美
エーコ・EX・ランタン:茅野愛衣
魔王パム:茅原実里

おおまかなあらすじ

正式な魔法少女になるための選抜試験が近付いていました。先祖代々続く名家である人小路ひとこうじ家のお嬢様である庚江かのえ(プフレ)とその従者である魚山護ととやままもり(シャドウゲール)は共に魔法少女としてその試験に挑まんとしています。楽観的に振る舞う護と、思慮深くその先を見通さんとする庚江。選抜試験で合格できるのは「1人だけ」という噂なのですが…。

一方、街では非合法活動を行なう魔法少女エーコ・EX・ランタンと魔王パムが戦っていました。その際にエーコは魔王パムの攻撃からひとりの魔法少女を救い出します。彼女の名はジップステップ。魔王パムの追撃を逃れたエーコはジップステップと組みむこととなりました。

出会ってしまった2人の魔法少女に隠されたとある秘密。人小路家を巡る2人の因縁。エーコをつけ狙う魔王パム。かくして魔法少女たちは戦いの渦の中に巻き込まれていったのです…。

感想

5人しか出てきませんが、ひとりひとりの思惑や運命、殺意や憎悪が複雑に絡み合う話です。上記のあらすじにしても、これで合っているか100%自信がありません(嘘は書いてないと思うのですが…)。

先ず特筆すべきは名家のお嬢様をこれ以上ないと言っていいくらい完璧に演じ切った南條愛乃さん!その立ち振る舞い。口調。たまに見せるワガママ。そして何かを決断したときの凄み。それは朗読劇の域を遥かに超え「芝居」の域に達していました。思えば彼女の愛称として定着した「ナンジョルノ」なる呼び方もお嬢様的な育ちを想起させるものではありますが、この芝居を見た後では、まさに然りと思わざるを得ません。プフレは、いやこの物語は彼女によってその命を与えられたと言っても過言ではありますまい。

そしてその従者としての役割を全うしたのは、近藤玲奈さんに代わって登壇することとなった小松未可子さん。プフレの突拍子もない発言にあるときはマジメに、あるときはおちゃらけて、時には皮肉交じりに応じつつも、何だかんだ言って要求に応えてしまうシャドウゲールの存在は、深刻になりがちな場を和ませる役割を担うこととなりました。いやぁ、みかこしがこんなにナンジョルノと相性合うなんて思わなかったよ…と思ってたらこの2人、ついこないだ一緒にラジオ番組でめっちゃ盛り上がっとるやん!(radikoで最後まで聴いちゃったよ)

あと劇中で面白かったのが、みかこしが台本落っことしちゃったときのやりとり。「お嬢、何ページでしたっけ?」「52ページだ」…って、この自然な受け答え、ここまで来るともはや愛でしょ?いやどこまでわざとでどこまでアドリブなんだこの2人?もしかしたらみかこしのあれ、そもそもそこまで計算したうえでの演出なのでは?と想像は尽きません。

そのみかこしに…もといシャドゥゲイルに怨嗟の炎を燃やすのが、前島亜美さん演ずるジップステップ。名前こそ可愛いけど中身は殺意の固まりです。ネタバレを避けるため詳細は語りませんが、「double shadow」という本作品のタイトルに最も深く関わっているのが彼女の存在だったりします。終盤にその正体を暴かれ、逆上して絶叫するその姿は痛々しくも凄まじいものでありました。前島さんの演技は本当に凄いので、今後も声優としてもっともっと活躍してほしいです、本当に。

ジップステップに戦闘術その他(にゃんにゃん笑)を指導したランタンこと茅野愛衣さん。私はかやのんと言えば「SAOアリシゼーション」のアリス・シンセシス・サーティのイメージを重ねてしまうけど、そういう意味では彼女が一番違和感なかったかなと感じました。いやぁ、カッコいいなぁ。かやのんはホントにカッコいい。騎士なんですよね在り様が(この物語では汚れ仕事も引き受けるフリーランスだそうですが)。

ということで今回の朗読劇、物語の素晴らしさ、人の業の深さを心に刻みつつも、前半、後半共に気付けば声優諸氏の演技力に魅了されっ放しでした。中には「ファ○太郎」とか「人が○○のようだ~!」とか、書いていいのか良くないのか分からないネタも飛び出していましたが、それは私の心の中に留めておくといたしましょう(もう遅い)。


え…?
お前誰か忘れてないかって?


いやぁ読者の皆様は鋭いですね(汗)。

忘れるわけないじゃないですか!!
こともあろうに私が!!
あのお方を!!

それでは、最後に私が最も敬愛する方に対する感想を書いて、本文の締めとしたく思います!!

みのりんのみどころ

まずは皆様、この威光をご覧ください。
最強の戦闘能力を誇る魔王塾塾長、江田島平八…
もとい、魔王パム様のご登場です!!

豪奢な椅子に腰かけ、冷徹に戦況を観察する魔王。
闇夜の黒と血の赤が織り成す衣装。
象徴的な2本の角。
背に輝く黄金の旗。
(みんな~フラッグ用意だよ~)

いやもう格好良い。
ひたすら格好良い。

光線を武器に挑んでくるエーコ・EX・ランタンに対して一切の容赦もなく、顔色ひとつ変えずに淡々と呪文を唱えることで絶対的な防御と圧倒的な破壊をもたらす戦闘の化身。ひとたび解き放てば空をも切り裂く4枚の黒き翼に抗える生き物などそうはおりません。

如何なる宿命も因縁も、積年の恨みですらも、その圧倒的、絶対的な暴力をもってすべてを灰塵と化す破壊の化身。
それが、魔王。
魔法パム。

「魔法少女育成計画」の朗読劇において、茅原実里さん演ずる魔王パムは、初回公演以来2度目の登場となりました。

そのときは魔王パムの出番が実はそれほどなく、演者である茅原実里さんがわざわざインスタライブで「出番が少なくてファンの皆様に申し訳ない」的なことを語られていたほどだったのですが、今回は戦闘シーン多く満足度満点!!現代最強の魔法少女の名に相応しい破壊っぷりを見せました。

魔王の攻撃方法の大半は呪文によるもので、いわゆる肉弾戦で戦う感じではありません。何しろ静かなんですよ。ぼそっと魔王が何かつぶやくと漆黒の翼が飛び交い周囲に絶大な破壊のエネルギーがほとばしるという…。これを防御にも使うんだから、もはや人の仔の手におえる存在ではあり得ません。アニメ好きな方に分かる例えで言うなら、長門有希を戦闘狂にしたくらいのイメージです(長門有希に命を狙われたらどうあがいても勝てそうにないの分かるでしょう?)。みのりんが演じたから魔王パムがこうなったのか、それとも魔王パムがこういう性質だからみのりんが選ばれたのか。

戦った相手がエーコ・EX・ランタン(CV:茅野愛衣)なので、奇しくも声優界における夢の「茅・茅対決」が実現してしまいました!!スポーツ新聞の見出しに載っちゃいそうなキャッチですが(笑)。白き殺人光線を放つかやのんと、黒き翼を操るみのりん。あぁこの「かやみの対決」ずっとずっと見ていたい!誰もがきっとそう思っていたに相違ありませんが、その戦いの激しさが増す毎に、物語は急速に終焉と向かっていくのでありました…。

何度でも観たいと思える朗読劇!!

思いもがけずまた長文書いちゃいましたよ!!熱い想いが抑えきれずに気付いたら1万文字超えですよ!!でもまだ書き足りないくらいですよ!!みんなこれ、各々推し声優のいる方は観に行ったのかな?テレビアニメやOVAと違い、円盤にでもならない限り今回の朗読劇がこれっきりのお話で終わってしまうの、どうにも惜しいと感じます。

どの演者も半端じゃなく熱演しておられただけに、興味あるけど観てないという方は下記リンクよりアーカイブ申し込まれることをお勧めします。そしてこの物語、これで終わりではあまりにもったいない。可能ならばぜひアニメやBD等、何らかの形で再び世に出してほしい!そんな要望を書き置きして本文の結びとさせていただきます。どうか是非!

(了)


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