chisato

日常、エッセイ、読了

chisato

日常、エッセイ、読了

最近の記事

読了「十字架のカルテ」|知念実希人

医療系ミステリー本を探していて、帯が気になったので購入しました。 犯罪事件の被告人が精神疾患を持っていた場合、罪に問われるか否か、それを暴いていく精神鑑定医の話。面白いというのはやや語弊があるかもしれないけど、面白かった!犯行時に症状が現れていたかどうか、それによって有罪・無罪の判断が非常に難しいこと。ようやく決まった判断も、違和感を突き止めたら直前にひっくり返ったりすること。 精神疾患を持っている人によっては、その原因を作った出来事や、原因になった人もいる。誰が被害者なの

    • 読了「ある男」|平野啓一郎

      映画のCMを見て興味を持ち、原作を読むことにしました。 幼い子どもを亡くし、考え方の不一致から夫とも離婚、もう一人の子供と故郷に帰り静かに暮らす女性。故郷へ帰り実家の文房具屋で働いていると、馴染みのない男性が現れる。男性は不定期に文房具屋を訪ねては画用紙を購入する。絵を描いているからだ。ある日女性はその絵を見せてもらうと、特別上手いというわけではないが、描いた人の人柄が現れているようで、とても優しく穏やかな絵だと感じた。いつしか二人は惹かれ合い、結婚することとなる。子どもに

      • 読了「ラーゲリより愛を込めて」|辺見じゅん

        映画は見ず、原作が読みたいと思い、初めて戦争をテーマにした本を読みました。 妻と子ども、家族全員が当たり前に一緒に居るところに襲撃を受け、自分だけが家族と離れ離れになるところから始まる。終戦を迎え、日本人兵士が何十人も詰め込まれた汽車は、中々日本には帰らなかった。シベリアという厳冬の地で捕虜として重労働を課せられていたからだ。食事をろくに与えられない厳冬の重労働は、体力だけではなく、生き抜くために必要な希望も奪い去り、捕虜たちはシベリアの地へ埋まっていく。そんな中、山本幡男

        • 読了「贖罪」|湊かなえ

          見知らぬ土地に引っ越すことになり、周りの人間たちともなかなか馴染めずにいる中、突然ひとり娘を失った母親。どんなことでもいいから気付いたことを教えて欲しいと、事件に居合わせた同級生に執拗に話を聞くが、母親の必死な願いは叶わず、犯人を見つける手がかりがないまま、東京へ帰ることになる。 田舎に住んでいた小学生の頃、東京から転校してきた女の子がある事件の被害者になり亡くなってしまう。事件現場に居合わせた同級生4人は女の子の死を忘れることなく大人になっていく。たしかにショックな出来事

        読了「十字架のカルテ」|知念実希人

          読了「母性」|湊かなえ

          湊かなえ作品3作目 映画化されたことと、主演の戸田恵梨香が役作りをしていて体調を崩すほどだったと聞いて興味があった。 始まりは女子高校生が亡くなった事件から。自殺なのか他殺なのか。 知り合いでもないのに、なぜかその事件が気になってしまった女性教師の記憶、母との記憶、母自身の記憶。 イヤミスの女王…今回は嫌な気持ちというより悲しくなった。母の持つ愛情、それを受けた娘。母が子供に与える愛情というものは、イコール「母性」ではない。 #読了 #湊かなえ

          読了「母性」|湊かなえ

          読了「豆の上に眠る」|湊かなえ

          湊かなえさん作品で初めて読む本。 身体の弱かった姉にだけ、特別に感じる母の愛情。そんな姉が行方不明になる。行方不明になった原因は誘拐だと考え、どうやって実行したのか、犯人の思考はこうだと、日常的に犯人探しを妹に手伝わせる母親。数年が経ち、ようやく見つかった姉を家族全員が喜んで迎えたが、妹は突如現れた「姉」に疑念を抱く。しかし、母は妹の疑念や違和感全てを否定し続ける。 突然行方不明になった子供を見つけるために手段を選ばない母親、狂気だった。 #読了 #湊かなえ

          読了「豆の上に眠る」|湊かなえ

          初めまして

          主に読了記録です。 ジャンルはミステリー、サスペンスが好きです。 内容はなるべくネタバレしないように書いていきます。今年はもう半分終わっちゃったけど、これからたくさん読んで、いい本と出会えますように。 #読了 #初投稿

          初めまして