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〈橋本治読書日記〉Twitterをやめた

Twitter社買収後、大量解雇、残留組に対する激務強要、凍結アカウント復活など、どんどん嫌な流れになっていたので、Twitterをやめました。
実生活ではなかなか出会えない橋本治読者との貴重な情報交換の場でしたが、当初から出していた看板は“原っぱの橋本治研究所”、Twitterがなくても原っぱはどこにでもあるし、ちょっと場所を変えるだけという感じです。
私はフルタイムで働く会社員なので、ただでさえ読書に割ける時間は限られています。Twitterのタイムラインを何となく眺めたり、ついつい検索してしまう、その時間がもったいないと思うようにもなってきたことも、やめた動機の一つ。これからはより一層、橋本治の文章に向き合う時間の密度を上げて行きます。
Twitterをやめたぶん、ときどきはこのように日記を書くこともあるかもしれません。

さて、肝心の橋本治全著作通読プロジェクトの進捗についてです。
今年の個人的目標だった『ひらがな日本美術史』は現在5巻まできました。順調に行けば、今月中に読み終わります。

『ひらがな~』は、写真が多いこともあって、一冊読むのにかかる時間は2週間(私にとっては速いほう)。だから、12月中に残り2冊、ちょうど全7巻を今年中に読み終わるスケジュールです。

12月15日には『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』がついに復刊します。が、私はこのプロジェクトの初期に再読しているので、今年は『ひらがな~』を読むことに専念します。

秋からスタートした“橋本治四季四部作”を季節ごとに読む計画は、1月に『冬暁』を読む予定です。

1月はさらにイベントが続いて、初旬に『完本 チャンバラ時代劇講座』が二分冊で復刊。

『ひらがな~』を読んでいたら江戸時代に対するハードルが下がってきたので、なんとなく『江戸にフランス革命を!』にスムーズに入れるような気がする。刊行記念で『チャンバラ』にも挑戦したい。勢いにノッていけば『大江戸歌舞伎はこんなもの』まで手を伸ばせるかもしれない。
来年のはじめは江戸づくし、ゆくゆくは『パンセ』シリーズを読みたいと思っています。
でも世の中の流れによって私は読む本を変えるので予定通りに行くかはわかりません。

今年は、ロシアが始めた戦争によって『二十世紀』を読んだり、千木良悠子さんによる素晴らしい桃尻娘論を読んだことをきっかけに『桃尻娘』全作を読み返したりしました。いずれも予定にはなかったことです。

橋本治はものすごい量を書いた作家でしたが、社会や世界から決して目を背けることはありませんでした。そういう人だから時評も多く書いたし、橋本治しかできない仕事を遺せたのだと私は思っています。
だから私も、橋本治の本を集中して読みながらも、一番重視すべき自分の人生に向き合い、自分を取り巻く社会や世界をしっかり見ていたいとも思うのです。

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