自分が生まれ落ちた環境にいる自分の周りの人たちに対して、おそらく誰しも一度は疑問を持つと思います。私も例外ではなく疑問を抱えながら育ってきました(若干今でも)。私の場合、その答えを仏教に求められるかどうかはまだわからないけど、橋本治がだんだん古典に傾注して行ったり、たびたび日本の歴史を遡っていくのはそういう理由もあるのか..と思ったりしました。
末木文美士著『日本仏教史』の解説を橋本治が書いていて、その後日談が『橋本治という行き方』に書いてあります。
『この本には明治以降の仏教がない』と解説で書いてしまったら、その後何年か経って、まさにそれに応えるような“明治以降の仏教”に該当する部分を論じた本が献本として送られてきた、と。