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#14 家づくり 家の性能をどこまで求めるかの話

2023年に、湘南に高気密高断熱の注文住宅を建てました。
今回は、「家の性能をどこまで求めるべきか」について、施主目線でお話したいと思います。


◾️求めるべき家の性能(国土交通省)

基本的に、家の性能(断熱、気密、耐震ほか)は高めようとすればするほど、建築時にお金がかかるもの。
一方で、生涯にわたって発生するエネルギーコスト(光熱費などのランニングコスト)は、高性能にした分だけ、低く抑えられます
であれば、これから家を建てる身としては、一番費用対効果のバランスが取れるところを狙いたいですよね。

基礎知識として、日本では各地域の気候に合わせて「省エネ地域区分※」というものを国土交通省が設定しています。(神奈川県はほぼ「6地域」に該当)
YKKAPのサイトでどの区分かすぐ検索できます

ざっくり言うと、この地域区分ごとに「備えておくべき家の性能の基準」が定まっています
(等級の違いや、制度の違いはあります)
それが下の表です。(YKKAPのサイトより引用)

地域区分別 断熱等性能等級と外皮平均熱貫流率(UA値)
断熱性能基準一覧表(6地域)

国(国交省)の動きとしては、
「2025年に断熱等級4が義務化」
「2030年までには断熱等級5が義務化予定」
と、日本の家の性能を上げていこうという流れになっています。
(つまり、将来家を売却する可能性があれば、義務化される「断熱等級5」以上にはしておいたほうがよさそう)

施主としては、この基準をチェックした上で、じゃあ「(断熱等級5以上で)どのグレードが一番費用対効果のバランスが良いのか」という話になります。

これに関しては、特に専門家(工務店などの建築のプロの方)がYouTubeなどで発信されていますが、それぞれの会社理念や強み(建築実績や得意分野など)、そして建築業界の環境(技術進歩や資源価格の高騰など)によっても結論が異なるところです。

◾️求めるべき家の性能(わが家の場合)

「それじゃ結局どのグレードがいいのかわかんないじゃないか!」と思ったあなたへ。

恐縮ですが、わが家(ただの素人)が家の性能に求めたグレードをご紹介します。
(ふーん、くらいに参考にしていただければ😅)

わが家は、家の断熱性能に「HEAT20 G2」グレードを求めたいと考えました。
これは、断熱等級6(断熱等級7が最高ランク)、UA値0.46以下という性能です。

これは「快適な家、住まい心地のよい家」づくりを得意としている工務店の方々がYouTubeでおすすめされていたグレードです。
(私は「快適で住まい心地のよい家」にしたかったことから、いったん素直に信じることにしました)

ちなみに、G2からG3にグレードをあげようとしても、かけた金額(+300万円以上かかるらしい)ほど性能が劇的に上がるわけでもなく(光熱費にして年7000円くらい?の削減効果)、費用対効果が小さいらしいです。(2020年当時、YouTube調べ)

ご参考までに、私が家づくりで求めていた性能の条件(詳細)を記載しておきます。

◾️家に求めたこと(性能面) 〜わが家の場合〜
・断熱性能はHEAT20 G2(断熱等級6。UA値でいうと0.46以下)
・全棟で機密測定(C値1.0以下)
・耐震等級3(許容応力度計算をしたうえでの)
・長期優良住宅認定に対応
・「こどもエコ住まい支援事業」(補助金)に対応(2022年当時。2024年11月現在だと「子育てエコホーム支援事業」という名称)

わが家は、ホームメーカーや工務店に見学に行った際、性能面に関して説明がなければ質問して確認していました。
(会社のホームページやYouTubeで情報配信されている場合は、内容を事前にチェックした上で質問します。「何も見ないできました/こちらの質問にだけ答えて」は失礼ですからね)

質問して、耐震等級3でも許容応力度計算をしていなかったり、気密測定がオプションだったり、長期優良住宅認定についてネガティブな姿勢だった会社は選択肢から外していきました。

ちなみに、どのグレードの性能にすべきか悩んでいる方は、おすすめのグレードについてハウスメーカーや工務店に質問(相談)されてみるのが良いと思います。予算によるところも大きいです。

ただ忘れてはいけないのが、家づくりは性能だけではないということ。意匠(デザイン)や素材、住宅設備や外構なども、住まいの重要な要素ですし、お金もかかります。
偏りすぎず、バランスが大事

◾️大事なのは、信頼できるプロに任せること

あたりまえですが、家づくりをされている会社の方は、家づくりに関してプロフェッショナルです。
施主は基本的な知識を学ぶことはできますが、実務を担うわけではありません。素人に毛が生えただけの存在です。(なんかスミマセン)

ですから、家づくりのパートナーをお探し中の方は、プロの説明や仕事にリスペクトしつつ、自分の建てたい(性能の)家を建てられるか、出来ない場合はなぜなのか理由を確認する、というのを繰り返しながら、パートナー選びを進めていくことになります。
最後は「信頼できるか」「任せられるか」です。
(予算内におさまるかももちろん大事です〜)

家って建てたら終わりじゃない。
住んでからなにか不具合があれば駆けつけてもらい、定期的な点検もしてもらう。
住み始めてから何年も、基本的にはその会社でメンテナンスでお世話になります。
一時的な「取引」ではなく、長い「お付き合い」が出来そうかという観点でもみてみてください。

◾️はじめはフィーリングでもいいんです

こうやって書くと、家づくりのパートナー探しって難しそうに見えてしまうかもしれませんね。。
でも、はじめはもちろん、建てた家の「デザインが好き!」「雰囲気が好み」でいいんです!
(わが家もそうでしたから…)

ただ、高いお金を払って建てる家ですので、性能面、ランニングコスト、メンテナンスのことも考えて、家づくりのパートナーを選んだ方がよいですよ〜ということでした。

今回の話が、家づくり検討中の方、注文住宅をどの会社で建てるべきかで迷っている方の、ご参考になれば幸いです。

お読みいただきありがとうございました。



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ちさと|ワーママ施主のここちよい家づくり
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