ヴァイオレット・エヴァーガーデンに学ぶ "代筆"の価値
こんにちは😊
10日以上微熱が続き、まだ布団から身動きのとれない状態が続いています。
することがない。
家から出ることもできなければ、埃を吸ってしまう、という理由で家の片づけもできず。
久しぶりにここまで暇な時間ができました。
そんな中で、なんとなく、昔好きだった アニメ を見ようというところに落ち着きました。
私は、昔から、実写のドラマや映画より、なんとなく、アニメーションに惹かれていました。
有名な監督さんで言うと、細田守さん、新海誠さん、脚本家で言うと、岡田麿里さん。
この3人が作り出す作品全て、私のバイブルと言っても過言ではありません。
この三名の作品については、また後日noteでご紹介できればな、と思っています。
とにかく、
アニメーションが作る、現実に有り得そうで有り得なさそうな映像美、アニメーションの登場人物の体験を自分事のように考えられる経験や知識の増加、演技よりも真実に近い各キャラクターの感情描写、などなど。
そのような物に魅了されている、私はいわゆる アニメオタク であります。
今まで見ていた作品を見返しもしていたのですが、見たことのない作品も新しく手をつけてみよう!と思い、
父と、高校時代から親しくしていただいている部活の先輩に強く勧められた、
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
という作品をこの #おうち時間 を通して全話見させていただきました。
主人公である ヴァイオレット・エヴァーガーデン は、少女でありながらも、男性達に交じって戦場で "武器" としてずっと戦っていた。戦うことしか知らず、様々な感情を失ったヴァイオレット。戦争が終わり、郵便社で "自動手記人形" という、読み書きできない人や、感情をどう表現すればいいか分からなくなっている人の言葉や気持ちを、代わりに 手紙 で 代筆 するという仕事に就く。全ては、戦いの最後で自分をかばって亡くなった上司が自分に言った "愛してる" の意味を知るために。
ストーリーは、ざっくりこんな感じでした。
京都アニメーション さんが制作ということで、作画や映像の美しさはもちろんですが、この作品を通して私は、 "代筆"の価値 について学ばされました。
今まで、代筆について深く考えることはありませんでした。
私自身、"物を書く仕事がしたい"という大雑把な夢があるだけで、どのような内容の物を書いてみたいか、どのような職に就きたいか、というところまではまだ突き詰め切れていません。
ですが、"書く" ということを考える中で、私は今まで"代筆"についてあまり焦点を置いて考えたことがなかったな、と思いました。
日本では、子供から読み書きを習い、大人になればひらがなからカタカナ、漢字やアルファベットなど、読んで書くことができるのがほぼほぼ当たり前です。
しかし、他の国ではどうでしょうか。
普段あまり意識はしませんが、貧富の差が激しい国や、学校に通えることが当たり前ではない国も存在します。
言葉を喋る ことはできても、 読み書き が誰でも当たり前にできる地域は、限られているのです。
それを考えると、人々が話す言葉を、代わりに記し、形としてこの世界に残す。
そのような "代筆" の形には、日本よりも、他の国で価値をより見出すことができるのではないか。
と、ふと思いました。
また、日本のような読み書きができることが当たり前のような国でも、 "代筆" には価値が存在します。
作中で有能な自動手記人形を育てるための学校に通うヴァイオレット。
学校の先生はこう言います。
「良き自動手記人形(ドール)とは、相手が話している言葉の中から、伝えたい心をすくい上げることができる。」
この言葉は、"書く"を仕事にしようと思っている私の心にとても響いた一言でした。
手紙を代筆するということに限ることではありません。
インタビューをして記事を書く場合が、まさにこの言葉に当てはまるのではないか、と私は感じたのです。
インタビューに限定することはないと思いますが、例えば、物事をより多くの人に伝えるために記事を書く人や、インターネットにあまり強くない人の代わりにホームページを作成したりSNSのアカウントを運用したり。
上記はあくまでも例ですが、物事を 伝えたい と思っている人の 代わり に 伝える 立場の人全てにこのことが当てはまると私は感じました。
本当に伝えたいこと をうまく汲み取って、それを自分の言葉にかみ砕いて、より多くの人に届くような言葉選びをして、かつ、依頼した人の納得いくような文章を書く。
これが "代筆" の果たす、一番の役割なのではないかと私は思いました。
このご時世、インターネットをうまく使いこなせる人ではないと、商売もうまくいかない、就活も乗り越えていけない、と言われている時代です。
しかし、インターネットをうまく使えない人でも、この "代筆" というシステムをうまく使えば、今私たちが知らない、たくさんの魅力を持つ土地や食べ物、人々のことを、より多くの人に伝えられるのではないか、、
そう思いました。
これから、そうなればいいなあ、とも思います。
たった一つのアニメーション作品を見ることで、色々なことを考えさせられました。
こんな #おうち時間 もいいのではないでしょうか?