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【旅行記】あの日の記憶をアプデした鹿児島旅ー2日目ー
こんにちは。ライターのChisatoです。
先日鹿児島旅行1日目の体験記をアップしました。
今回は続編です。
2日目
宿→指宿市内
天気予報によるとこの日は午前中早いうちから雨が降り、発達した前線の影響で次第に激しくなるらしい。
「砂風呂であの日を検証しないと」
検証するのは、砂に埋もれる最中に熱さがピークに達すると何をするか。理由は幼少期の鹿児島旅行で一緒に行った友人のお母さんが、「熱くて手先足先を砂から出し、みんなパタパタさせてペンギンみたいだった」と話していたのをかすかに覚えているから。
宿をあとにし、外に出ると湿った空気が、もう雨降るよと言いたげ。車に乗り、約5分ほどの距離にある砂むし会館砂楽に到着。受付を済まし、更衣室に向かう階段を降りていくと、ここにもポケモンがいました。
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イーブイ。ちゃんと立体になっているのがすごい。どうやら指宿市と語呂が似てるかららしい。
レンタル浴衣に着替え、タオルを持ち、施設のビーチサンダルに履き替え、いざ砂浜へ。10時前の時点で、すでに砂に蒸されてる顔しか見えない人たちが規則正しく同じ方向を向いて寝転ぶ光景は、なんとも奇妙。
穴に寝転ぶと、施設の人が喜んで砂をかけてきます。砂は熱く、水分を含んでいるため意外に重たい。例えば冬に毛布と羽毛布団をかけて寝ると思いますが、そこにもう1枚毛布をかけたようなずっしり感。「体験時間は約10分が目安です。熱くなってきたら頑張って砂から足先や手先を出してください」。そう私に伝えて体験がスタート。
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はじめは、じわじわして温かいと軽い気持ちでいましたが、10分が経つころには温かいが熱いに変化。そして案の定、手足の指先を砂から出し、パタパタと動かし涼を取る。「私もペンギンになってもうた」と心の中で笑う私。砂風呂のあとは、しっかり温泉にも浸かり、朝から贅沢な時間を堪能しました。
11時過ぎ。駐車場に向かうところで暴風雨に急転。温泉に入ってなかったら寒くて仕方なかったはず。ロンT着てて良かったとユニクロに感謝しました。
指宿砂むし温泉 砂むし会館 砂楽
住所:〒891-0406 鹿児島県指宿市湯の浜5-25-18
TEL:0993-23-3900
アクセス:JR指宿駅より徒歩19分、車5分
営業時間:平日8時半~21時 (12時~13時受付休止、20時半受付終了)/休日8時半~21時(20時半受付終了) ※詳しくは公式サイトにて
入浴料金:砂楽セット大人1,500円/小人1,000円 (ほかさまざまなセットあるので、サイトをチェック)
次に向かうは長崎鼻。
ここには灯台があり、POOLO JOBの同期であり絵本作家であるみかみなつちゃんの影響を受け、行こう決めたのです。
着くまでの15分ほどの間に、車にバチバチと雨が激しく打ちつけ、ワイパーをフルパワーにしないと視界が見えにくい状況に。現地では横殴りの雨にさらされました。
初めて見た薩摩長崎鼻灯台は想像より小さく、しかしその存在感に威圧されます。
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ネットでここから開聞岳が見えるとあったのを思い出し、その方向を向いてみました。見えるかな? と期待を寄せる私。
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「半分しか見えんやん」
天候もこの状況もなんとも残念。しかしその半分の形状を見ると、多分富士山に近いはずと想像で楽しみました。
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指宿市内→枕崎市
「昼ご飯は絶対カツオを食べる」と確固たる意志を持って、枕崎市にある枕崎お魚センターへ。パワー全開のワイパーに加え、ライトも点けなければ、標識が見えなくなるほどの悪天候。私にとっては、それすらも旅においてはよくあることなのです。
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運転すること約1時間。時刻は午後1時過ぎ。
お昼のピークの時間帯を過ぎているのもあって、人が少なめです。メニューボードを見て券売機で食券を購入。選んだのは枕崎ぶえん鰹丼。
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ここの食堂、驚きのサービスがあります。
それは「鰹節食べ放題、鰹出汁飲み放題」。さすが枕崎市。鰹節生産量全国第1位を誇る太っ腹な対応。鰹節は1枚食べるだけでも濃厚な味が分かるので、現地でぜひ食べてほしい。
また出汁をたくさん飲み、寒さも飢えもしのぐことができ、もはやサウナで整ったような状態で鹿児島空港に戻ります。
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枕崎お魚センター
住所:〒898-0001 鹿児島県枕崎市松之尾町33-1
TEL:0993-73-2311
アクセス:鹿児島市内から車約80分/南薩縦貫道川辺ICから車約30分
営業時間:毎日9時~17時 (繁忙期や祝日によって変更あり)
駐車場:無料駐車場あり (車150台/大型バス20台)
枕崎市→鹿児島空港
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山道では雲の中を走り続け、結果2時間近くノンストップで運転をしました。不慣れな山道、バケツをひっくり返したような雨、100m先も見えない状況。大好きな音楽を流しても、1日目のように聴きながら歌う余裕はありません。
運転が好きとはいえ、全神経を研ぎ澄まし、全集中の呼吸で運転したので、空港に着く頃には「ゼーハーゼーハー」と疲労感がピークに。糖分欲しさにドトールでコーヒーとケーキで休憩。至福のひとときとはまさにこのこと。旅の締めくくりとしてふさわしい。そして休憩しながらこの2日間を、あの日の記憶と照合しながら振り返ってみました。
桜島サービスエリア下り線の西郷どんパネルは、新しくなって増加した
桜島は30年前から変わらず生きている
砂風呂はペンギンになる
開聞岳はきっと富士山と似たような形
記憶をアップデートできたことに心が温まり、嬉しい感情が溢れます。そして当時32歳だった母のことを考えると、大人の青春真っ只中だったのだと気づきました。そこに私を含めた子どもを何人も連れて行っていたのだから、パワフルだなと感服。
最後に
今まで私にとっての旅は、現地の人と見る/聞く/話すことで、視野を広げるツールでした。しかし今回の旅では、自分が楽しむための旅ではなく、誰かのことを思いながら旅をすることで、その人の人生の一部をトレースできたように感じました。
あの日、大人の青春を送っていた母。
連れて行ってくれた感謝の気持ちと共に、かけがえのない時間を手に入れたのだと思うと、ノスタルジックな気持ちになります。
そんな母も現在62歳。骨粗鬆症になっても牛乳は飲まないと言う。これからも元気でいてくれ。娘からはそれだけです。