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鳥見散歩<M公園編>2023年6月

 ある雨の日。

 早起きしたモカさんから鳥見のお誘いがありました。
 そのとき私はお布団の中で携帯電話の設定変更に夢中になっていました。

 すぐに出かけるのは無理だと返事をしたら、モカさんから「ありえない(涙)」という返事。
 どうやらモカさんは山奥へ鳥見に行きたかったみたいでした。

 結局、午後からM公園で待ち合わせをしました。

 天気は雨のままです。

 最初に沼の周りを歩くことにしました。
 歩き始めてすぐの茂みでキビタキの鳴き声が聞こえました。

 「キビタキ、遠いね」

 歌っている方向は分かるのですが、姿を見ることはできませんでした。

 葉っぱの上の方に鳥が行き交っていて、モカさんいわく、メジロだということでした。
 私には小鳥がいるなぁ、くらいでした。

 地面に鳥がいると気付いて
 「そこにいるのは?」
 モカさんはチラッと目を向けて
 「ガビチョウ」

 せっかくなのでガビチョウも撮ってみました。
 飼われていたのが野良になった鳥ですが、天敵がいないので増えまくり、今はあちこちガビチョウだらけです。

ガビチョウ

 東屋で少し休憩し、周囲の小鳥の様子に耳を傾けました。

 少しして、また歩き始めました。

 モカさんが沼を指して
 「そこにカルガモ」

 「なんで1羽だけなんだろうね」
 「たくさんいてもいいのにね」
 周囲を探してみましたが、カルガモのひなのようなものはいませんでした。

カルガモ

 通りすがりの人が、この人たちは何を見ているのだろうと不思議そうな目を向けていきました。

 モカさんが足を止めました。
 「今の、カワセミ?」

 沼から流れ出た水が小川になっていて、そのあたりでカワセミの鳴き声がしたそうです。
 小川の上は木が茂っていて、鳥が身を隠すのに良さそうです。
 「ひながいるかも?」

 探してみたのですがよく分かりませんでした。
 カワセミのひななら見たかったです。
 惜しい。

 雨のせいなのか、葉っぱが多いせいか、ちょうど小鳥もお昼休みなのか、ほとんど鳥には会いませんでした。

 この日、私は剪定したあじさいの枝を持ってきていました。
 植物の専門家であるモカさんはあじさいを挿し芽で増やすのが得意です。

 「すぐに植えなきゃ」
 「赤玉土の小粒のを買っていかないと」

 コーヒーを飲み終わるとモカさんは大急ぎで帰っていきました。

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