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いじめ加害者も、ところ変われば…

先日、私の暗黒中学時代についてnoteにまとめてました。ここにも書いたように、いまの私は、その時期をとくに恥ずかしいと思うこともなく過ごしています。


いじめは、クラス全員のまえで「いかに嫌われて、馬鹿にされているのか」を晒す行為でもあります。だから被害者のほうが、いつまでも恥の感覚を引きずることが多いんでしょうね。恥じるべきは加害者のほうなのにを

さて、私はいじめの黒幕女子(直接手を下さず、クラスメートたちを操作)や、いじめを囃し立てて笑っていた男子と同じ高校に進学しました。地方なので、進学先の選択肢もそんなになかったからです。

加害者たちは進学先でどうだったのか…。
あの人たちがこんな暗いnoteを見ることもあるまい…ということで、書いてみることにしました。

黒幕女子については、高2のときの担任の先生に、
「同じクラスにしないでください」
とこっそりお願いに行き、高校での接点はゼロでした。
(ただし別クラスの私の友人をターゲットにしており、怒りと同時に、相手がまともじゃなかったことは確信しました。)

ただ「いじめ囃し立て男子」(Yと呼ぶことにします。文字は、名前とは無関係)とは2年間クラスが同じで、顔を見るだけで息が苦しくなる思いをしながらも、まあ何とか通学してました。
今日のnoteは、主にこの人の話なのです。


1.いじめ加害者は、いじめを繰り返す。

さてこのYは、高校のクラスでいじめのグループにおりました。私の目から見て、いじめられていた男の子には何の非もなかったです。

むしろ私は、
「目立つグループの男子なのに、私にも普通に接してくれて、いい人だなあ」
と思っていました。そしたら、まさかのそのグループのなかで、いじめが勃発したんです。
(Yとは下駄箱のロッカーで会っても、口を利いたことはありません)

というのは私、こんな姿で登校してたんです。


本当に本当に、良い人だったのに…。
むしろクラスのリーダー的な男の子がいじめに遭っているというのは、何が起きているのか分からなかったし、いじめに遭った自分としては、その状況自体が苦しかった。

ただ分かったこともあったんです。
クラスの中にいる人たちが、それを傍観しているからといって、被害者を嫌ったり馬鹿にしたりしているとは限らないんだって。

本当にひどい、と思いながらも何もできない人間もいるんだって…。
ただ、他の人が苦しんでいるのを見て気づいてしまったことへの後ろ暗さはありました。


そして高3のとき、Yの矛先は私に向かうことになりました。


2.いじめ加害者の「力」が通じない世界もある。

高3のとき、私はYの彼女と仲間たちに目をつけられました。
私は私服の高校なのに服を買ってもらえず、母の服を着て通学してたので、聞こえよがしに、
「そもそもあの服がね…」
と数人で言われることから始まりました。

Yからも聞こえよがしに、
「決着をつけてやる」
と言われ(何をやねん…)ていました。
私は中学時代のYの悪事(いじめ以外)を知ってる人間なので、都合の悪い存在だったのは事実です。

当時の私は絶望しかありませんでしたが、中学時代と違ったのはここからでした。

大学の図書室で勉強していると、それまで話したことのなった同級生が、
「ちっくわぶさーん、ここ座っていい?」
とそいつらの前で近くに座ってくれたり、何人もやたら明るく声をかけてくれたり…。

Y彼女の親友が、私に偉そうな態度で勉強を聞いてきたら、たまたま近くに座ってた男子が、
「へえー、◯◯さんって勉強するんだね」
と冷や水を浴びせてくれたこともありました。

他にも卒業後、たまたま会った同級生からも、
「ちくわちゃん、大変だったよね…」
と声をかけてもらったり…。普通に接してくれてたけど、内心彼女も思うところあったんだなあと驚きました。

いつのまにか、嫌がらせもなくなっていました。
私も途中から、
「え!?…もしかして、あいつらのほうがクラスで浮いてるの?」と拍子抜け…。

私がどうというよりも、あのグループが相当嫌われてたんでしょうね…。
当の私はいじめられていたのに、
「高校3年間、あのクラスが一番楽しかったな」
と謎のいい思い出になっています。

高校3年間、どのクラスもいじめはありました。
(高1、高2のときのターゲットは私ではありません。)
いじめを許さなかったのは、高3のクラスだけなんですよね。本当にかっこいい人たちでした。

私が最終的に、親の暴言といじめや宗教から抜け出せたのは、このときの経験が大きいです。
私は中学と高校、また高校でも学年によって、経験した世界が全然違っていました。
「目のまえの世界がすべてではない」
と知ることは、生き延びる上で力になるのだと感じています。


3.加害者にも「マイナスの才能」が必要らしい。

そして、話を高3当時に戻します。
Yのグループは私への嫌がらせをやめた後、グループ内部の男の子をクラス全員のまえで馬鹿にするようになりました。
(大半のクラスメートは相手にしていませんでした)

いじめ加害者は、「人をいじめないではいられない病気」なんだと思います。
だから「中途半端に悪いやつ」がイキってその中に入ってしまうと、いじめグループの中心からターゲットにされてしまう…。

いじめグループの中でも何事もなく過ごし切るのは大変なんだなと、当時の私は冷めた目で観察していました。
結局、加害者の世界で「いいポジション」で居つづけるにも、ある意味才能が必要なのだと思います。そこまでの「才能」がない人間が「加害者グループ」に入ってしまうと、その後の道はかえって大変なんだろうなと…。
(絶対に、同情はしないけど…)


トラウマ治療中、私は弱い自分が悔しかったです。
でも治療中にこのときのことを思い出し、
「ああ私、加害者の才能ないんだわ」

と、カラッとした気持ちになりました。そのときから少し、気持ちも前向きになれたように思います。


さて、そんなわけで高3の私は、昔のいじめ加害者を1年間観察する」という、あまり嬉しくない経験をしました。
これを読んだ人が、「今見えてることが全てじゃないんだ」と少しでも気が楽になってくれたら嬉しいです。

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