血虚(けっきょ)
今回は「血虚」(けっきょ)について書いてみます。
漢方で人体は「気血水」(きけつすい)でできていると考えます。
これらがバランス良く働いていると「健康」な状態ということです。
その中で「血」(けつ)が不足することを「血虚」と言います。
血(けつ)の働きは、全身に栄養を供給する・精神活動の基礎物質、の二つです。
西洋医学の「血液」の働きも含まれていますが、イコールではありません。漢方では「血」が精神活動にも深く関わっていると考えるのがポイントです。
では、血虚ではどんな不調が現れるのか・・・
手足の冷え、頭痛、あかぎれ、しもやけ、爪が割れる、足がつる、物忘れ、集中力がなくなる、不眠、目が疲れる、髪がパサつく、などです。
どれも(ノ∀`)アチャーという症状ですが、女性ならひとつは当てはまるのではないでしょうか?
不調には原因があるわけで・・・
夜更かし(睡眠大事です)、目や脳の使い過ぎ、偏食や少食、無理なダイエット、などです。
女性の場合、生理の量が多い、不正出血がある、などが原因のこともあり「血の道症」と言われています。
そう考えると、出産は究極の「血虚」です。
赤ちゃんは生後2か月から予防接種が始まりますが、連れていらっしゃるお母さんの中にはまだ産後の不調があるのかな?という方も。夜間の授乳もあり睡眠不足も重なり、大変だと思います。
軽い「うつ」のようになる産後ブルーも、まさしく「血虚」の症状なのです。
なぜなら、「血」は精神活動も担っているからです。
私は、このつながりと納得が漢方を学んでいる中で一番の感動ポイントで、そしてもっと知りたいという気持ちをかきたてられてしまうのです♪
しかし、一概には言えません。不調は様々な要因が重なっていることもありますし、病気が隠れていることも。
両方からの目線を忘れないようにすることが重要、と自分に言い聞かせています。