Wikipediaの歩き方 最高の暇つぶし
こんにちは!智の海ラジオのTwitter中毒担当、菊池です。
みなさん、ちょっとした待ち時間に何をしてますか?
Twitterを見る、インスタを見る、ソシャゲをやる、など色々ありますね!今はもうスマホひとつあれば、いくらでも暇を潰せてしまいますよね。
そんなカスみたいな暇つぶしはもうやめちまいましょう!!!(別にやめなくていいです)
そんなことやめちまって、代わりにWikipedia散歩をしましょうよ!!!(これは本当にしてください)
脳はでっかくなるし、いくらでも暇を潰せて、(強い意志さえあれば)いつでも途中でやめることができるので、Wikipedia散歩は暇つぶしとしては最上のものだと思います。
今回は、Wikipediaを楽しく歩く方法を紹介する回です。初心者Wikipedia散歩マンによる拙い歩き方ですが、どうぞよしなに。
まず、Wikipediaのメインページを見てみよう!
さて、Wikipediaをフラフラと歩く散策するための方法の第一歩は、まずWikipediaのメインページを開くところからです。
普段軽い調べ物でWikiを覗くくらいの人は、そもそもWikiのメインページに行ったことすらないかもしれません。
Wikiのメインページはこんな感じになっています。画像は2023年2月10日のものです。
選り抜き記事、今日の一枚、今日は何の日、というような項目が見えますね。このページをスクロールすると、新しい記事、風物詩、ポータル、新しい画像、強化記事などの項目もあることが分かります。
このメインページをいきなり見せられてもなんのこっちゃ分からないと思うので、軽く説明をします。
Wikiには「秀逸な記事」「良質な記事」というページ分類があります。クソほど大量にある記事の中でも、特に優れた記事を「秀逸な記事」、そしてそれに一歩及ばないものの優れている記事を「良質な記事」といいます。
具体的に数字を言うと、2023年2月10日時点で、日本語wikiには全部で1360566本の記事があり、そのうち97本の記事 (0.007%)が「秀逸な記事」に選ばれています。スーパーエリート記事ですね。
ちなみに、「良質な記事」は1884本 (0.14%)なので、これらもエリート記事であることは間違いありません。
で、選り抜き記事というのは、秀逸な記事の中からローテーションで選ばれたものです。初心者はまず、この選り抜き記事を開いてみましょう。(おまかせ表示というランダムに記事を開く機能もあるので、そちらを使って適当に秀逸な記事を開いても構いません。とにかくWikiにおけるスーパーエリート記事を開いてもらいたいのです。)
多分、尋常じゃない量の参考文献と出典に衝撃を受けると思います。僕は初めて秀逸な記事を読んだときに、こんなすごい手間のかかった記事を無料で読んじゃっていいの?という気持ちになりました。
具体的に、秀逸な記事を一つ紹介してみます。
これは1945年にあった島根県庁焼き打ち事件に関する記事なのですが、よくもこんなに調べ上げて綺麗にまとめあげたなと感心してしまいます。
まず、そもそも島根県庁が焼き打ちされたという大事件の存在すら僕は知りませんでしたし、敗戦直後にこうした騒動が全国各地で起きていたことすら知りませんでした。(ただ、僕が歴史に無知すぎただけの気もしますが)
この記事で特に痺れた部分が、ダイナマイトを発見した経緯に関する部分です。以下、この記事からの引用です。
9歳くらいの子供が偶然ダイナマイトを、甘い匂いと味のする何かだと思ってポケットに入れて持っていった、ってとんでもないエピソードじゃないですか?世界がいかに薄氷の上に成立しているのかを思い知らされます。
カテゴリをチェック!
さて、Wikiにはとんでもない熱量で書かれた記事が存在するのだということを知ったところで、次なるオモロ記事を探しに行きましょう。
でも、どうやって探せばいいでしょうか。
別の面白そうな記事へと移るにはいくつかの方法があると思いますが、ここでは「カテゴリのチェック」を紹介します。
たとえば、先ほど紹介した松江騒擾事件のページの下の方へ行ってみると、こんなものがあると思います。(スマホ表示だとないかもしれません。その場合は、デスクトップ表示に切り替えてください)
このカテゴリ欄の中から好奇心をくすぐるものを適当に開いてみましょう。
たとえば、「日本のテロ事件」というカテゴリを開いてみると、8件の下位カテゴリと、145本の記事が含まれていることが分かります。
ここにある145本の記事に目を通すだけで、あなたは日本のテロ事件オタクに何歩か足を進めたことになるでしょう。足を進めたいかどうかは別の問題ですが。
ここで、下位カテゴリについて軽く説明します。下位カテゴリというのは、カテゴリ内に含まれている、より細分化されたカテゴリのことです。以下の図のような階層構造になっているということです。
カテゴリから個別の記事にジャンプし、個別の記事からまた別のカテゴリにジャンプする。
カテゴリと個別の記事の往復運動によって、Wikiの中をうろちょろと散策できるのです。
関連項目もチェック!
そうして、うろちょろ記事を渡り歩いていると、関連項目を持つ記事に出会うと思います。
この関連項目もチェックすることで、さらに広がりのある散策ができます。
たとえば、「あさま山荘事件」というカテゴリ内に含まれる、「カップヌードル」のページを開いたとします。
このページの下の方に行くと、次のような関連項目に辿り着きます。
この関連項目の一番下にある、「ポットヌードル」というのが僕は気になります。聞いたことないカップ麺のブランドです。これを開いてみましょう。
すると、こんな説明がありました。以下、引用です。
日本のカップ麺とは段違いのまずさで不評って。さすがイギリスです。期待を裏切りません。
メタファー系は面白い
ここまで、どんなふうにしてWikiの中を歩き回るのか、具体例を示しながら紹介してきました。
ここでは、僕が歩いてきて面白いページが多いと感じたカテゴリを紹介します。
まっさきに紹介したいお気に入りのカテゴリが、メタファー系です。
たとえば、下位カテゴリである「飲食に関するメタファー」には以下のページが含まれています。含まれているページの一覧をみると、世界の真理が分かります。
なるほど、人類はスパゲッティが大好きだということが分かりました。
空飛ぶスパゲッティ・モンスター教に関しては、メタファーに分類していいの??となります。スパゲッティのかさ増しとして、無理やり置いてませんか?とすら思ってしまいます。
と、つい茶化してしまいましたが、飲食に関するメタファーのカテゴリには知的好奇心をそそるページが多いです。
たとえば、「月はグリーンチーズでできている」。これは欧米のことわざらしいのですが、ただことわざの説明をするだけでは終わりません。
比較神話学、民俗学、認識論と関連した説明も載せられています。(比較神話学、民俗学は面白いのですが、認識論は何言ってんだか全く分からないということをここに申し添えておきます。)
月をチーズと誤解する物語は、世界で広くみられるものらしく、アールネ・トンプソンのタイプ・インデックスという昔話の分類のタイプ34「反射によるチーズのために水に飛び込むオオカミ」にグループ化されているそうです。
月を丸いチーズと誤解するなんてこと考えたこともありませんでした。しかし、確かに言われてみると、薄黄色の感じとかクレーターの模様とか、チーズに見えなくもない気がします。
メタファーには他にも、「剃刀 (哲学)」、「スポーツに関するメタファー」、「政治のメタファー」、「戦争と暴力に関するメタファー」などがあります。
「剃刀(哲学)」については、剃刀だけでカテゴリにしちゃうんだと爆笑してしまいました。(しかも、8本も記事がある)
メタファーのカテゴリには、「戦場の霧」や「テキサスの狙撃兵の誤謬」などの厨二心をくすぐる記事や、「君は牛を二頭持っている」や「群盲象を評す」などの気の利いたおしゃれな皮肉を説明した記事もあります。
インテリな悪口のレパートリーを広げたい人は必見です。
今回紹介した、メタファー系のほかにも誤謬系などの面白いカテゴリがたくさんあるのですが、これ以上紹介するととっちらかってしまうので、この辺でやめておこうと思います。(みなさんの散策の楽しみを奪ってしまうことにもなりそうですし)
注意と結び
さて、Wikiの散策の仕方と面白さについて長々と書いてきたわけですが、一応最後にWikiを楽しむ上での注意点を述べておこうと思います。
小学校以来、耳にタコができるほど聞いたことを繰り返すようで恐縮ですが、「Wikiの情報は鵜呑みにしない」というスタンスは維持しておきましょう。
特に、「出典不明」や「独自研究が含まれているおそれがあります」などとページ上部に注意が出ている記事は要注意です。めっちゃくちゃ嘘こかれてる可能性があります。
一方で、出典が明示されている記事はかなり信用ができると思うのですが、アカデミックの空間などのオフィシャルな場所で孫引きのような形で使うのは控えたほうがよいでしょう。んなこと言われなくても分かっとるわい!という感じだと思いますが。
飲み会や友達との雑談で、ドヤ顔で話す程度に留めておくのが賢明でしょう。これならば、間違ったことを言っていても、比較的無害ですし、「そんなこと言ってたっけ?」とすっとぼけることもできます。(間違いを指摘されたときに素直に謝れるほうが、人として望ましい在り方だと思います。)
あるいは、何か専門外のことを勉強するとっかかりにするというのも良いと思います。出典がきちんとついている記事であれば、どんな書籍を読めばいいかの参考になります。
以上のことに気をつけつつ、個人的に楽しむのであれば、Wikipedia散歩は至高の暇つぶし趣味といえるでしょう。
Wiki散歩を趣味にしている人は、ぜひこの記事のコメント欄でおすすめの記事やカテゴリを教えてください!また、こんな巡り方をすると楽しいよ!というのもありましたら、それもお願いします!
では、よきWikipedia散歩ライフを〜!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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