わかりやすい文章を書く基本【後編】
前回は「分かりやすい文章を書く基本」ということで5項目について取り上げてきました。今回は後半の5項目について取り上げていきます。
6.同じ概念は同じ語で表し続ける
7.「と思う」「と感じる」「と考える」はなるべく使わない
「と思う」「と感じる」「と考える」という表現は、使い勝手が良い言葉で、いかにも纏まった文章を書いたような気分になります。実際に私もこれらの言葉を頻繁に使用していました。
しかし、レポートや論文においては思った「内容」を書くのが重要であり、書いた人がそう感じたという「事実」を書く必要はありません。
自分が書こうとしている内容が客観的な考察からの結論なのか、主観的な意見表明なのかを書き分けるようにしましょう。
8.一段落一義で適切に段落分けする
シンプルな文章を書くためには、一つの段落内にいくつもの内容を詰め込まないように配慮することも大切です。「一文一義」と同様、一つの段落で一つの話題で書くようにしましょう。
9.他者の文章は正確に引用する
自分が書いた文章を「補足」するために「引用」を使います。
引用を行うことで
(1)他者の意見と自分の意見を分けて捉える
(2)資料文から目が離れてしまうのを防ぐ
ことができます。
しかし、正確に引用しないと読んでいる人に誤解を与えることにも
つながりますので、引用する時には一言一句間違えずないようにして
いきましょう。
10.他者の文章に対し、文章の内容を越えてその人の人格に言及しない
他者の意見(文章)を論ずるときは、あくまでも「文章の内容」
に限定しましょう。書いた人の性格まで問題にすることで物事を
正確に論じることができなくなる恐れがあります。
【番外編】
①語尾の連続に注意する
※同じ語尾が続くと幼稚な印象を与えやすい
②ひらがなと漢字のバランスに注意して書く
※漢字が多いと「黒過ぎて抵抗感を感じる」文章になりやすい
③箇条書きを活用する
これらのことを念頭に置きながら、分かりやすい文章を書くように
心掛けましょう。