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古今集 巻ニ 春歌下 119番

志賀より帰りけるをうなどもの、花山に入りて、藤の花のもとにたちよりてかへりけるに、よみておくりける

僧正遍昭

よそに見てかへらむ人に藤の花はひまつはれよ枝はをるとも

志賀より帰ってきた女たちが花山の寺にやって来て藤の花のもとに立ち寄って帰るようなので、詠んで送った歌
僧正遍昭
他のものを見て返ろうとする人に、藤の花のつるは這ってまとわりつけ、枝は折れても

 遍昭の花山の寺にやって来た知り合いの女官たちが庭の藤の花だけ見て、お寺の仏さまを拝もうとしない、わたしにも挨拶に来ないので、藤の花は蔓をまとわりつけて帰すなと冗談を言っています。
 花山は京都の山科で京大の花山天文台のあるところです。花山の寺は、名前は定額寺と言うそうで僧正遍昭と開山として、今は元慶寺(がんけいじ、がんぎょうじ)となっています。花山のふもとにあります。

#古今集, #春, #藤の花, #僧正遍昭, #花山

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ちのみゆき
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