障害就労支援員、相談業務が好きなんです

私は国の機関で障害者の方の就労支援員をしています。

対象は、大学生、短大生、専門学生と卒業後3年以内の方、つまり職業経験の少ない方の就活支援です。その中でも、障害者の方が私たち障害チームの担当です。


相談者の9割が発達障害を含む精神障害の方、1割が身体障害、難病の方です。

障害といっても、「疑い」で確定診断を受けていない方もみえます。
今、発達障害、そのグレーゾーンの学生の就活が大学側でも課題になっていて、スケジュール管理ができず、提出物が出せず単位を落とす、人とコミュニケーションがとれない、アルバイトが長続きしない、など障害ベースで暮らしにくさを抱えている人もたくさんみえます。

学生時代はなんとかやってきたが、社会性が低く、本人は障害の意識がなく、どこの医療機関、支援機関にもつながっていない人をどう障害特性の理解を深めていくか。

二次障害でうつ症状を発症される人、中にはパニック障害で相談受けていたところ、思わぬ妊娠をして、どうしよう、という相談まで、多岐に渡ります。

そんな予測がつかない事態にも、相談を受けれられるのは、これまでの職業経験が全て役立っています。

私は、大学で社会福祉を専攻し、福祉六法と言われる生活保護、高齢、障害(身体、精神)、母子、児童の全ての現場で相談支援にかかわり、大学では少年法のゼミ、病院のケースワーカーとして医療職に長く勤めたので医療の現場経験もあり、
障害者職業センターでジョブコーチもしてたので障害者就労も実務経験があります。

行政で障害手帳や難病申請、福祉サービスの手続き業務もしていたので、制度のしくみや手続きもわかります。

福祉は複合的な問題を抱えているケースも多いので(障害から生活苦で保護申請、障害の方が高齢者になる、子どもの就労相談していたら親が障害のある方だった、などなどなど)
だから、福祉を広く知っていると、いろんな相談を受けても、対処の方法(支援先や制度、手続きなど)がだいたいわかるんです。

そして、これまで出会えた仕事の人脈は、私にとって財産です。
先に書いた思わぬ妊娠を打ち明けられた彼女。
安心して相談出来る先をと、以前、母子寡婦支援員をしていた元同僚に連絡して、最新情報をもらいます。生きた情報が手に入る、これは本当にありがたいです。
どうにかして、相談者さんの為になること共に考え、時に捻り出し、伴走していく。
相談支援の醍醐味です。

今の職場で、相談に来てくれるこれから社会に出て行こうと奮闘している若者、本当に可愛いです。
あなたたちの行く先に、幸多かれと願わずにはおれません。

私自身は、職場で嫌なことがあっても、相談者さんとの面談で気が重くなることはないんです。
(集中して聞くので疲れることはありますが)

それは、相談者の方がこれからのことをより良くしたいと願っているから。
前に進みたいと考えているから相談に来てくれている。

現場の相談支援業務が好きなんです。



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