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社会をつくる力を育てる授業づくり62 環境プロジェクト〈2〉

環境プロジェクトについて書いていきます。

課題発見の場面では、国土にある代表的な自然環境について紹介するところから始めます。

まずは、世界自然遺産からでしょうか。

屋久島、知床、白神山地、小笠原諸島といったところが、自然遺産として登録されていて、多くの観光客が訪れる場所となっています。

これらを見たことがある経験や、実際に行ったことがある経験は、子どもたちの関心を引き起こすことでしょう。

次に、国によって保護されている国立公園や、都道府県が管理している国定公園を紹介します。

これらの公園は、自然遺産に登録されているものもありますが、そうではない公園もあります。

前回も書いた通り、世界遺産に登録される前提として、法律によって保護がされているということもあります。

こうして、国土にあるさまざまな自然を紹介した後、その問題点について考えていきます。

こうした自然遺産は、昔からそのままの状態を保ち続けているわけではなく、産業の発展や生活の変化により、その自然の維持に大きな課題を抱えているところが多いと思います。

例えば、ラムサール条約に登録されている湿地では、その湿地自体が、埋め立てや水質環境の悪化により維持することが難しくなっているものもあります。

こうした問題点を明確にした後で、これからも環境を守っていくためにはどうすればよいか?というプロジェクトをスタートします。

課題追究の場面では、解決のために努力している人の経緯を調べたり、その活動にかける思いを聞いたりします。

このあたりは、道徳の内容項目であるDの自然との関わりに、関係する内容となってきます。

活動している人の思いに焦点を当てていくと、道徳のような授業になりがちですが、社会は人の営みをもとにつくらていますので、思いの部分は外せないところだと考えています。

これらの、今現在環境を保護するために活動している人たちの行動をもとに、保護するための新たな方策や、自分たちにもできることについての案を考えていきます。

こうしてできた案を提案したり、身近に自然環境がある地域では、実際に保護活動に参加したりすることも考えられます。

このような形で、プロジェクトを進めてみるのはいかがでしょうか。

ご参考になれば幸いです。


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