娘のおなか、早くよくなりますように。
週末から娘が熱を出して、吐いた。
今日はもう何も吐くものもないのに、唾液と胃液をくしゃくしゃのビニール袋に向かって吐いている。
おなかが痛いと涙をためている。
…つらい。見てらんない。
親って横にいてもほんとになんもできないんだね。
ウイルス性の胃腸炎の場合薬がないらしく、とにかく自己回復を待つしか方法がない。
お水は飲ませてあげられるけど、「おなかがいたいー!いたいー!」の声には何もできることがない。
ただただ、体をさすってあげるだけ。
なんと無力なことだろう。
体をさすってあげながら、小さいころは自分の親にこうしてもらっていたことを思い返していた。
おなかが痛いと学校を休んだ日。
吐いても吐いても気持ち悪さがなくならなくて、なんで自分だけがこんな目にあうんだ!と恨めしく思った。
誰か、今すぐこの苦しさなんとかできないの!?
しんどい、しんどい、しんどい、しんどい……!!
そんな時、お母さんは優しく体さすってくれた。
切なそうな顔をしていた。
不思議だけど、ほんとにちょっとだけ痛みが和らいだような気がした。
今私は祈りながら、娘の体をさすっている。
あの時のお母さんの手の力が私にも宿っていますように。
少しでも、少しでもいいから、この子の痛みが和らいでくれますように。